表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

25/54

第22話: 森と川のように

次に、血液と細胞の関係について説明しよう。



細胞は人間にとってそれぞれが本体のようなものだ。

それぞれが独立して、酸素と栄養を必要としている。

僕らは、体内にある無数の細胞に対して、絶えず酸素と栄養を配達する必要があるのだ。


僕らはこの荷物(酸素と栄養)を血液に乗せて配達している。

肺の中に取り込んだ酸素は、肺の毛細血管から血液中に溶け込み、その血液を全身に流すことで酸素を細胞へ送る。

腸の中に取り込んだ栄養は、腸粘膜に存在する毛細血管の中に吸収され、その血液を全身に流すことで栄養を細胞へ送る。



酸素や栄養は血流に乗って、全身をぐるぐると巡る。

そのうち、どこかの毛細血管まで運ばれた酸素や栄養は、毛細血管の外に水分とともに染み出す構造になっている。

毛細血管外へ染み出した水分(組織液)は細胞の間を流れ、この組織液内の酸素や栄養を細胞が取り込むことで、無事に細胞への配達(輸送)が完了するのだ。


つまり、人間は酸素や栄養などの荷物を、「肺や腸→毛細血管→静脈→心臓→動脈→毛細血管→毛細血管の外へ出て組織液→全ての細胞」という経路で輸送している。



イメージするなら、「森の木々と川」のような関係だ。

森の木々は細胞で、川は血管のイメージだ。


森の木々は水を必要としている。

川には水が流れているけど、全ての木々が川に隣接しているわけではない。


実は川の水は地中にゆっくりと染み込んでいて、土の中をゆっくりと湿らせるように流れている。

だから、川から少し距離のある木々にも水分が行き渡るんだ。


森の木々と川の関係は、全身の細胞と血管の関係に似ている。




(つづく)

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ