#89 3人の団欒
「あれ?」
「おかしいですね。先日まで開いていたのですが。」
俺はコムジウル鉱石を売りにアレイスターの店に来たのだが閉店していた。
あそこの店は24時間開いててコンビニみたいなのが場所だったのに。
「あ、すみません。この店っていつ開店するかわかりますか?」
俺は街の人に一通り聞いたが数ヶ月前から空いてなく、アレイスターも見かけないらしい。
「マジか。」
「仕方ないですね。他の非人の国に売りましょうか。」
「そうだな。全くアレイスターのやつ、店閉めてどこにいるんだ?」
「ねークロムウェル。そこの塩とって。」
「ほらよ。」
「あざーっす。」
女は目の前に出されたステーキに塩を大量に振りかける。
「げぇ〜。その肉絶対塩の味しかしないだろ。」
クロムウェルと呼ばれた男は舌を出し、うぇっと言う。
「リン。そんなに塩をかけたら体に悪いですよ。」
「もぉ、アレちゃんってお母さんみたいなこと言う〜。」
リンと呼ばれたメイド服の女はほっぺを膨らましてアレイスターの方を見る。
「ほらよ、兄ちゃん。」
店の店長がアレイスターにラーメン、クロムウェルにコーラを出す。
「ありがとよ親父さん。」
「いいってことよ。久しぶりにきたんだし唐揚げサービスしてやるよ。」
「おっ!!ありがとな親父さん!!!」
ズルズルズル
「うん、このらーめんという食べ物は美味しいですね。」
「だろ?この世界で1、2を争う食べ物だぜ。」
「ふぅ、ご馳走様ですね。」
「親父さん!!会計お願い!!!!」
「おうよ、全部合わせて1600円だ。」
クロムウェルは財布から1600円ちょうどを払い、店を出る。
「いや〜やっぱ久しぶりに元の世界の飯を食べるのもいいもんだな。」
「ねぇ、私ロケット猪の丸焼きが食べたい。」
「いいですね、確かその生物はリンの元いた世界の食べ物でしたね。行きましょうか。」
アレイスターがそういうとどこからか次元の渦ができる。
「やっぱ便利だなそのエクストラスキル。」
「ね。私もエクストラスキルほしいわ。」
「ふふふっ。エクストラスキルは試練を受けないと入手できませんよ。」
そう言って3人は次元の渦へと入っていった。