#77 助っ人
ベルゼブブがそういうとルシファーが鼻で笑ってきた。
「ふんっ、こいつがベルゼブブの相棒か。ひ弱な人間にしか見えんぞ。」
そう言ってルシファーは俺をじろじろと見る。
「おいおい、俺様の相棒をあんまディスるなよ。」
「それは失礼我が盟友ベルゼブブよ。」
話から察するにルシファーは傲慢を司る帝王なんだろう。
「それでベルゼブブ、こいつらが一体何をしてくれるんだ?」
「こいつに憑依させるんだよ。」
そう言ってベルゼブブが見せてきたのは俺の魔剣だった。
「でも魔剣に入れるのは一体だけなんじゃね?」
「昔のお前ならな。今のお前の魔力量ならこいつらと俺様を含めて三体は憑依させれる。ほらな。」
そういうとベルゼブブとルシファーは魔剣の中へと吸い込まれていった。
『む、狭いぞベルゼブブ。もうちょっと詰めてくれ。」
『無茶いうな、せめぇもんはせめぇんだよ。』
どうやら本当に2体とも入ったようだ。
『ただな、こいつらの力を使うときは俺と契約したようにまた契約を結ばないといけないから気をつけろよ。』
「わかった、じゃあいくぞ!!」
俺がそういうとベルゼブブの固有結界が解け、デュノワの剣が再び飛んできていた。
「うわっ!!」
『チッ、おいグラトニーよ。この力を使え!!!』
ルシファーがそういうと急に剣が少しだけゆっくりに見えてきた。
『まだ契約はしていないがそれくらいの力なら貸してやろう。』
「サンキュー、ルシファー。」
『フハハハハ!!!当然のことをしたまでよ。』
そう言いつつもルシファーの声は嬉しそうだ。
「すげぇなこの力、剣が少しだけ遅く見えるぜ!!」
『それは俺の力の一つ、《傲慢王の眼》だ。薄い固有結界を張るようなもので相手の動きを少しだけ見切れる。この敵にはうってつけだろう。』
「あぁ!!」
俺はデュノワの剣を全て振り払い、デュノワ自身に攻撃する。
ガギン!!!!
だがその刃は通らなかった。
11本目の複製魔剣で防がれたのだ。
「11本目!?」
「何を勘違いしている、俺が扱える複製魔剣は10本とは言っていないだろう。」
そういうとデュノワの頭上で複製魔剣が12本、13本と増えていき、100本、150本、500本と増えていき終いには1000本となった。
「そういえば二つ名を言い忘れていたな、俺は〈千剣〉デュノワ。1本の魔剣レヴァティンと999本の複製魔剣を操る魔剣使いだ!!!」
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