#22 チンピラ冒険者
「あ?なんだお前は!!」
「俺たちの邪魔をするきか?」
いや別に近くに来ただけだし。
しっかしな〜。
冒険者がこんなチンピラみたいなのっていやだなー。
調子狂うな。
「おいどうした? まさか助けようとしたけど怖くて声かけられないのか?」
チンピラ冒険者が俺を煽ってくる。
こいつらいっぺんぶち殺そうかな。
「た、助けて……。」
女性がそう呟く。
ここで見捨てたら男じゃないだろう。
やれやれ、しょうがないから助けてやるか。
「よしわかった。チンピラ達よ、かかってこい。」
「あぁん!?誰に口きいてんだゴラァ!!」
「俺たちゃ冒険者だぞ! そこらの一般人とは違うんだよ!!」
「そうだ!! なめんじゃねぇぞ!!」
そんな三下のようなセリフを吐いて襲いかかってくる。
エンヴィーよりも単純な動きだ。
俺は華麗にチンピラの攻撃をかわすと同時にほっぺたにビンタを食らわす。
ビターーーーーーーン!!
「ゲフゥ!?」
軽めにしといたはずなんだけどチンピラはふきとび、壁に激突する。
「な……!? アニキ!!」
残りのチンピラ二人がビンタしたチンピラのところへかけよる。
「あぁ、川の向こうで死んだ彼女が手を振って……。」
「アニキ!! 三途の河見えちゃってますって!!しっかりしてください!!」
「それにアニキ彼女できたことないじゃないっすか!!」
「くそっ!!覚えてろよ!!」
チンピラ冒険者達は捨てゼリフを吐いてどこかへいってしまった。
「ふっ、お嬢さん。怪我はないですか?」
「はぁ? キモ男が気安く話しかけてくんなよ。」
イラっ
俺がチンピラから助けてあげたのにありがとうも言わずにその態度か?
それに俺はキモくない、イケメンだ!!
そう、イケメンなのだ!!
「それにさぁ、助けに来るの遅すぎ。あんたが遅いからあのおっさん達の汗臭い匂い吸っちゃったじゃない。慰謝料請求するわよ。」
助けてあげた俺にタメ口&感謝の言葉も述べない。
こんな奴を助けた俺が悪かった。
俺は静かに剣を抜く。
「え?」
女性は困惑している。
ちょうどお腹も空いてきた頃だしちょうどいいよね。
「これから俺に生きたまま喰われるか一度頭を落とされてから喰われるか、好きな方をえらんでいいよ。」
「ひ、ヒィ!!」
俺が冗談を交えて言うと女性は失禁しそうなくらいビビりまくった。
てか泣いた。
「冗談だよ。でも助けてあげたのにその態度はないんじゃないかな。」
「ご、ごめんなさい!!」
女性は泣きながら頭を下げる。
「わかったならいいよ。じゃあね。」
そう言って俺は剣をしまう。
冗談のつもりだったけどやっぱり人間を食うなんてことはもう二度としちゃいけないな。
最近雑談系のやつを書いてる途中です。
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