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神成聖夜の誕生日

この話は本編と続編を読み終わってからみることを推奨します。

別に本編だけ読んでも大丈夫だけどね。

時間軸的には第三幕八章あたりの話です。

「聖夜、誕生日おめでとーーーー!!!!」


ぱんぱんと大きなクラッカーの音がする。


「なんか慣れないなこういうの。」


今日、俺は誕生日を迎えた。


といっても百年間死んでたりなんやかんやあったりしたから自分が今何歳かわからない。


でもまぁ祝われるのはすごく気分がいい。


ここは【理想郷:エデン】のパーティー会場。


参加者は俺、ミルド、ゼロ、ベルゼブブ、正義セイギハジメ結衣ユイの7人だ。


天之川も呼ぼうと思ったのだが天界復興のノルマに追われてて無理だといっていた。


その点、ハジメはノルマはもうすでに終わらせているらしい。


「さぁジャンジャン料理運んできなさい。」


結衣がそういうとゾロゾロと天使たちが料理を運んでくる。


「うぉぉぉぉ!!これ全部食べていいのか!?」


「いやみんなで分けなさいよ。」


俺たちはそれぞれ皿に料理を取り分けて楽しい時間を過ごした。


「さぁ続いてはプレゼントね、私からのプレゼントはこれよ!!」


結衣はガラガラと荷台を引いてくる。


そこには巨大な俺の裸の銅像が。


「え?は?」


「これ私が掘ったのよ、すごいでしょ!!」


「え、誕生日プレゼント、え?」


あまりの驚きに脳が混乱している。


だって誕生日に銅像プレゼントするやついる?


俺自身の、しかも裸体のだぞ。


「あ、ありがとう。でも飾るところないかな〜。」


「あるじゃない、噴水が。大丈夫、ちゃんとおち◯ち◯から水出るように繋げれるから。」


「小便小僧じゃねぇか!!」


とりあえず騎士団の奴らに家の倉庫に運んでもらった。


まぁ結衣からのプレゼント嬉しいから部屋にでも飾ろうかな。


「じゃあ次は俺からだ、受け取れ。」


そう言ってハジメが渡したのは悪魔が装飾されたネックレスだ。


てかこの悪魔サタンじゃねぇか!!


せめてベルゼブブとかにしろよ。


「でもなかなかデザインは好きだしつけとこ。」


俺は首からネックレスをかける。


なんか一瞬サタンの笑い声が聞こえた。


「次は俺からだ!!親友の聖夜にはこれをやろう!!!!」


正義がくれたのはミサンガ。


「ミサンガか。」


「あぁ!!俺が自分で作ったんだ!!そしてこのミサンガの特徴は絶対にちぎれることはない!!どんなに過酷な場所に行っても安心だぞ!!!!」


「え、ミサンガって千切れたら願い叶うやつじゃなかったっけ。」


「あっ。」


正義は後ろを向てゴニョゴニョと話出す。


「な、なぁガブリエル。ミサンガってそういうもんなのか?」


「私最初に言ったでしょ、だから千切れないのはやめといたほうがって。」


「あっ…………。」


正義は俺の方にポンと手を置く。


「まぁなんだ、気合いで乗り切ろう!!」


「結局気合かよ。」


正義は落ち込んだように意気消沈した。


まぁつけるけどさ。


「これは俺様からだ。喜べ、この俺様からの贈り物なんか滅多にお目にかかれないからな。」


ベルゼブブが渡してくれたのは2枚の紙。


そこには『焼肉食べ放題券(俺様の奢り・ただし俺様も連れて行け)』と書いてあった。


「……今度焼肉食べに行こうな。」


「約束だぞ!!」


ベルゼブブは気分良さそうに席に戻って料理を貪り始めた。


ほんとにあいつ俺に似てるな。


「マスター、私からはこちらを。」


そう言ってゼロから渡されたのは小さな黒い箱。


中を見てみると万年筆が入っていた。


「かっこいい万年筆だな。」


「はい、私がよくお世話になっているガーソンさんの作ったオーダーメイド品です。これで仕事頑張ってくださいね。」


「あ、あぁ。うん、ありがとう。」


仕事用か。


さすがゼロ、抜かりないな。


「次は私からです。我が主人あるじよ、こちらをどうぞ。」


ミルドは跪いて紙を渡してくれる。


「これは……何かの契約書か?」


「島です。」


…………。


「ごめんもう一回言ってくれ。」


「島です。避暑地として人気の島を丸ごと買い取りました、そしてリゾート施設としてさまざまな施設も建造しています。」


「ちょっと規模大きすぎやしないか?」


「そんなことはございません、私を創造してくださった主人へのお礼の気持ちも込めて贈呈させていただきます。もうすでに手続きも済ませ、テレポートパッド(簡易転移装置)の登録も済んでおります。」


「ありがとう、ただ次からはこんな豪華なのにしなくていいからな。」


「御意。」


誕生日プレゼントで島貰うなんて聞いたことないぞ。


でもありがたく受け取っとこうか。


「みんなありがとう、これは俺からのプレゼントだ。」


そう言って結衣以外の5人に指輪を渡す。


指輪は正義のには羽が、ハジメのには銃が、ベルゼブブには蝿が、ミルドのには剣が、ゼロのには盾が刻印されている。


「プレゼント?」


「あぁ、今日クリスマスだろ。」


「「「「「「あ!!!!!」」」」」」


忘れてたのか。


「やっべ、聖夜の誕生日ってクリスマスと被ってたのか。」


「我が主人のクリスマスの贈り物を忘れるとは、一生の不覚。詫びとして私のコアを贈り物として贈呈しなければ!!」


「待て待て待て待て、早まるなミルド!!クリスマスプレゼント兼誕生日プレゼントとしてもらっとくから。それより指輪つけてみてくれよ。ちなみに右手の中指にな。」


5人は指輪をつける。


「銃か、しかもこれよく見たら愛銃のブラックエンペラーじゃねぇか、細かいな。」


「かっこいい!!これぞ正義の象徴だ!!!!」


「へぇ、蠅とはなかなかいいセンスしてんじゃねぇか。」


「我が主人からの贈り物、一生つけさせていただきます!!」


「指輪ですか、マスターもなかなかお洒落なものを選びましたね。


「ねぇなんでわたしにはないの!!」


結衣が怒って噛み付いてくる。


「ご、ごめんて!!その……あれだ。結衣に渡さなかったのは理由があってだな。」


「理由って何よ、まさか買い忘れたとかじゃないでしょうね!!」


「違うよ、それにあの指輪は全部俺が作ったんだよ。」


「余計羨ましいわ、なんでわたしにはないのよ!!わたしも欲しいあの指輪!!!!」


「……結衣には左手の薬指につけて欲しい指輪を用意したいから。」


「え……。」


暴れていた結衣が硬直する。


「いつかゴタゴタが終わって平和になったら、その時に渡そうと思って。」


「せ、聖夜。」


ゴホンと俺は咳払いをする。


「と、とにかく。その指輪は俺の仲間の証だ。」


俺は右手の親指にはめた指輪を見せる。


俺の指輪には王冠が刻印されている。


「これからも、ずっと俺のそばに仕えてくれるか?」


俺が5人にいうと全員膝を地面につける。


「まぁお前には助けてもらったこともある。いいぜ聖夜、お前の下についてやる。」


「俺もだ、聖夜の下につくが俺たちはいつまでも親友だぞ!!」


「俺様はあくまで契約だ、だが一生ものの契約だからな。お前の下についてやるよ。」


「我が主人がたとえ茨の道を進もうともわたしは永遠に付き添い歩きましょう。」


「働いてくれるならついてきますよ。」


5人はそれぞれ重い思いの言葉を言ってくれる。


ゼロだけなんか腑に落ちないけど。


「そして結衣、俺が神王になって世界が平和になって落ち着いたら俺は結衣と一生を共に過ごしていきたい。俺と結婚してくれ。」


「ひゃ、ひゃい…………。」


結衣は力が抜けたのか膝から崩れ落ちる。


「これからも俺たちは何があっても離れない、大切な仲間だ。」


































「ねぇ聖夜。私達の間に子供が生まれたらなんて名前にする?」


「子供の名前?そうだな、『極夜』にするな。」


「極夜?」


「そう。南極とかで起こる夜が明けない、ずっと真っ暗な夜が続く現象のことだ。」


「その現象の名前をを子供につけるの?」


「あぁ、俺の子供には真っ暗な中でも迷わずに進むことができる勇気を持った子になってほしいからな。」


「……素敵な名前。」


二人は熱いキスを交わす。


「絶対帰ってくる、だから待っていてくれ。」


「えぇ、待ってるわ。ずっと、あなたが帰ってくるまでね。」


たとえ世界が【終焉】に飲まれようと彼らの愛は、そして仲間たちとの絆は絶対に切れない。


聖夜はまた会えると信じ、【終焉】に争うのだった。


次は19時から『世界のためなら何度でも Destiny』で外伝が投稿されます。

内容は同じく聖夜の誕生日ですね。

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