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#98 優しい博士

そしてある日、博士は自分が作ったゴーレムが非人と人間を対立させた『非人戦争』に使われたことを聞き、天之川に抗議しました。


しかし天之川は博士にゴーレムを作らせ続け、ついに博士は天之川研究会を脱退しました。


脱退した後、彼は今度は人々を助けるためのゴーレムを作り始めました。


その中でも特に出来の良い10体のゴーレムを『最上位ゴーレム』と名付けました。


しかしそれを天之川が見逃すわけもなく、博士は地下に幽閉されてしまいました。


捕らえられた他の最上位ゴーレムは数体を除いて全て戦闘用ゴーレムとして改造されてしまいました。


幽閉された博士は決死の思いで地下から脱出し、最後に一体どんな攻撃からも主人を守ると設定されたゴーレムを一体作り、息を引き取りました。








「それが私、ゼロです。」


「そんなエピソードがあったのか。」


俺は机に置いてあったお茶を一気に飲み干す。


「それにしても天之川はクソだな。幻想を追い求める可愛い奴かと思ったけどやっぱクソだな。」


「えぇ、そうですね。ダークマスターをマスターの戦闘データを取るための捨て駒に使ってましたもんね。」


「本当にな、次あったらぶっ殺してやるか。」


俺はそう言って笑い飛ばす。


しっかしグラン=ゼルトマンか。


話を聞くになかなか良い奴そうだな。


「生きていたなら話がしたかったな。」


「まぁ生きていても何千歳でしょうね。何せ暗黒時代の話ですから。」


「めっちゃ昔の話じゃねぇか!!」


俺は慌ててお茶を吹き出す。


「ていうかその博士が死んだのも暗黒時代ならゼロって今なんさ」


「レディーにそういう質問はいけませんよ。」


「レディー…………。」


「何か文句でもあるのですか。」


「その硬さでレディー…………。」


「バカにしましたね。」


いつも通りの無表情だが怒っているのが伝わってくる。


「ゼロってたまにしか表情変えないよな。」


「ゴーレムですし。」


「その平たい胸も博士の趣味なのかな。」


俺がポツリとそういうとゼロは一瞬怒った表情になって包丁を持ってこちらに駆け寄ってきた。


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