空と蝶々
4・5話 裏話
空が「恥ずかしいっ!!」と、叫んでいた時のこと…
蝶 空が今さっきからブツブツ何か呪文みたいに呟いているわね。何を言っているのかしら?
蝶々は耳を澄ませ空のこぼす言葉を拾おうとする。
空 「し、死ぬ時まで一緒って、俺達付き合ってもないのに…いや、そんなの関係ないのか?関係ないのか!?てゆうか俺今、逆プロポーズされたのか?されたんだよな!?ど、どうなんだ!?」
蝶 …
空は素直&天然だった。
ふわふわしてて、なんだかすっごく気持ちがいい。
どうしてかしら?青く、高い、空を見ていると、とても安心する。
でも――――――――――。
そんな気持ちの何倍も大きく重なる。
セツナサ。
だって…。
空は、ソラは!若頭様、あなたの
大切な――――――――。
『妻』の名ですもの。
気のせいかしら?
さっきからづっと若頭様の声がする。
これ以上私の気持ちをかき回さないで
ほおっておいて欲しいのに…。
今思うと、若頭様のそういう所が、愛しかったのかしら。
重いまぶたを開くと、私の愛しかった頃の若頭様が目の前に――――…。
いないっ!!
居るのは、若頭様にそっくりな青色の瞳をした少年か…。
目に見える様に、ガックリと肩を落とした私を見て苦笑いするその少年は、
『私の名前が知りたい』
そう聞いてきた。私はとてもズルイ女だって事くらい
私が一番良く知っているわ。
だから私はこう答えるの。
「女性に名前を聞く時は、自分から名乗るものよ。
それくらい分かっていなさい。少年。」
ふっと軽く口元を緩めると、きちんと身なりをなおしてからお辞儀を一つ、ぺこりとした。
「これはこれは、申し訳ない。俺の名前は」
空だ。
「お前の名前は何と言う?」
「蝶。私の名前は蝶々よ。」
お互い名前はぴったりなのに、
私の心は警告をする。
なんて、悲しい運命なのでしょう。
私にはもう綺麗に羽ばたける羽も無いのにね。




