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転生したらドラゴンの卵だった~最強以外目指さねぇ~ 作者:猫子
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57.毒干し肉

 今日はいつもより大分長く寝た。
 昨晩は手痛い目に遭ったので、その分HPをしっかりと回復させておきたかったのだ。

「キシー……キシー……」

 黒蜥蜴はとっくに起きているものだと思っていたが、俺が起きたとき、まだ隣で寝ていた。
 昨晩、黒蜥蜴も夜中に起きちまったからな。
 野生特有の警戒心が働いて、あの後上手く寝れなかったのかもしれねぇ。

 ……最近、黒蜥蜴が朝起きて横に並んでても疑問に思わなくなってきたな。
 いや、まぁ、いいんだけどさ。


 〖ステータス閲覧〗を使い、昨夜に負った怪我が癒えていることを確かめる。

‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
種族:厄病子竜
状態:通常
Lv :37/40
HP :148/161
MP :157/157
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

 うむ、全回復には少し足りないが、これなら充分今日も一日頑張れる。
 とはいってもすでに昼は越えていると思うので、残り半日くらいしかないが。

 眠っている黒蜥蜴のステータスも一応確認しておく。

‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
種族:ベネム・プリンセスレチェルタ
状態:眠り
Lv :23/35
HP :120/120
MP :143/143
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

 うむうむ、快調のようだ。
 ただ、ツインヘッドを倒した分の経験値が入ってるはずなのに、Lvが3しか上がってねぇんだよな。
 Lv20台ってもっとこう、バンバン上がるイメージだったが。
 俺が経験値補正スキル持ってっから感覚がおかしいのか。

 いつかコイツも進化するんだよな。
 正直、黒蜥蜴がこれ以上進化したら狩りで俺が出る幕なくなるんだけどな……。
 ツインヘッド戦でも実質ほとんど囮役だったし。


 黒蜥蜴が起きてから二体で干し肉を喰う。
 朝食を終えてから、空いている壺をひとつ黒蜥蜴の前にすっと置く。

「キシ?」
「ガァ」

 黒蜥蜴は不思議そうに首を捻る。

「キシシ?」
「ガァッ!」
「キシィッ!」

 鳴き声にジェスチャーを交えて頼み込み、黒蜥蜴に毒干し肉用の毒を作ってもらうことを頼み込む。
 なんとか伝わったようで、景気いい声を上げて黒蜥蜴は引き受けてくれた。

 そろそろ猩々共が干し肉を狙ってくるはずだ。
 罠を仕掛け、自分達が誰を敵に回したのかしっかり教え込んでやろうじゃねぇか。

 奴らはいつも四体で行動している。
 一体毒で沈めさえすれば、残り三体は俺と黒蜥蜴なら仕留められるはずだ。
 俺は今〖Lv37/40〗だから、後みっつLvを上げれば進化できる。
 あの猿共で余裕で足りる。

 進化さえすれば、俺はこの禍々しい姿から解放されるはずだ。
 そうすれば顔合わせた瞬間腹ハンマーだとか、そういう目に遭う可能性も減る。
 黒蜥蜴は賢いし、目前で進化さえすれば俺だと認めてくれるだろう。


 黒蜥蜴は洞穴の隅で空の壺に頭を突っ込み、中に毒を溜めてくれている。
 さっき観察していると軽く引っ掻かれたので、終わるまで背を向けておくことにした。

 なんで引っ掻かれたのかよくわからなかったが、まぁ、体液ゲーゲーやってるところなんてあんまり見られたくないわな。
 戦闘中に毒霧吹いたり色々やってんだから今更じゃねぇかとも思うんだけど、本人なりの基準があるんだろう。


 出来上がった毒は完璧だった。

 まず、毒自身の色が薄い。
 俺が前に作った奴は肉が薄っすら変色していた。
 外見で判断されねぇってのは凄い。

 次に、臭いも薄い。
 俺が前に作ったのもピペリスをキツめに振っといたら誤魔化せたんだが、猩々が俺より鼻が利くようだったら看破されちまう。

 さすが、やはり毒の道で狩りをしているプロは違う。
 俺は一枚の干し肉を毒壺に漬け込み、外の木に干している分に混ぜておいた。
 自分で間違えて喰わないよう、枝にバツ印をつけておく。
 作業が終わってから当然のように手が毒で爛れ始めたため、黒蜥蜴に舐めて解毒してもらう。


 黒蜥蜴と並んで洞穴の入り口で隠れ、干し肉を吊るしている木を見張る。
 塩の振られた肉の味と香辛料の香りを覚えた奴らは、絶対に来るはずだ。

 最初の方は意気込んでいたのだが、なかなか来ないので苛立ちが募ってきた。
 もうちっと肉の枚数増やしてみるか?
 それともピペリスの粉を撒いて匂いで釣るか?

「キシー」

 痺れを切らしたのは黒蜥蜴も同じだったようで、鳴き声を上げながらじゃれついてきた。
 適当に相手をしてやっている内に段々見張りが面倒になってきて、気が付くと互いに地の上に転がってじゃれ合っていた。


「アオッ! アオオッ! アオッ!」

 そうこうしている内に時間が過ぎ、本来の目的をすっかり忘れた頃、苦しそうに悶える声が聞こえてきた。
 間違いなく猩々の鳴き声だ。
 見かけはまんまちょっと毛の長い赤猿なのに、あんまり鳴き声が猿っぽくないんだよな。

 俺は慌てて上に乗っている黒蜥蜴を退かせ、起き上がって木の方を見る。


「アッ! アァッ!」「アオッ!」「アアッ!」

 一体の猩々が泡を噴いて倒れていて、その周囲を三体の猩々が躍っている。
 踊ってるっつうかあれか、どうしたらいいかわかんなくて右往左往してる感じか。

 さて、毒の度合いをチェックしてみますかな。

‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
種族:猩々
状態:毒α(大)
Lv :16/30
HP :68/96
MP :83/83
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

 お、効いてる効いてる。
 猩々単体の戦闘力はさほど高くない。
 スキルは少々多彩だが、ステだけでいえばクレイベアよりも弱い。
 俺ひとりだけでも二体までなら余裕で相手取れる。

 まず一体は毒をまともにくらって戦闘不能、残りは三体だ。
 俺と黒蜥蜴なら余裕でやれる。

 さて、人様の干し肉奪いやがった害獣共の駆除と行きますかな。
 このまま俺の晩飯と経験値に変えてやる。
アース・スターノベル様より、現在四巻まで書籍化しております!

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