第44話 ライダーに最初に倒されたのは〇〇男
糸を手に入れる方法は湿地帯の野良クモを倒すか、森の中で魔糸の木を探してそこで素材採取……と言うのがこの一帯での基本の様だ。
薬草は、草原が一番多く自生しているらしいので俺がログアウトしている時にアイリスにちょこちょことりに行ってもらうことにする。
――で。どっちを選ぶかと言うと、
「湿地帯に行こうか」
「はい、野良クモを倒すんですね」
「うん。提示版じゃあまり野良ウルフと強さは変わらない――糸には注意って書いてあるけどね。安全なのは採取だけで済む森の方なんだけど……この機会に水のコアも手に入れたいし」
低レベルの装備を造っている時は良いが、水の属性付与で装備適性lv下げないと装備できなくなる日が来るかもしれないし。何と言っても俺は生産者だからな。
ちなみに鉄の剣、鉄の防具たちともに火の加護(弱)が今は付いている。攻撃力特化装備である。
『鉄の剣。ランクC+。lv10(+5)。火の加護(弱)』で、俺の剣術スキルlvギリギリで装備で来た。防具は『鉄の軽鎧。ランクC。lv10(+5)。火の加護(弱)』で他の防具も下に着ているジャージ以外は全て同じ。追加で鉄の小盾も装備していた。
装備して気付いたのだが、盾を装備しただけで盾のスキルlvが上がっていた。これは上がっていたと言うより、アイリスが上げていた……と言うのが正しい用だ。プレイヤーと精霊AIのスキルは共有しているようだ。どおりで、以前ログアウトしてからログインした時少しだけスキルlvが上がっていた気がした。
しかし、精霊AIが獣の精霊なパイロットたちはその分、損な気がするが……どうなんだろうか? 戦闘を一度見たら、戦闘力はアイリスには言えないが、さすがに人型のアイリスよりすばやくて強力な攻撃をしていたけど……
ちなみにアイリスの装備は、俺の装備している武器の性能に比例して強力になるらしい。そして、デフォルトでの装備は剣だったが、俺の指示で杖をもったりすることも出来るようだ。
アイリスが俺と同じ剣タイプを装備したから、生産者の俺でも剣術lvがここまで上がったと言うことだ。他のスキルlvを上げたいからと言って、他の装備をさせてもあまりよろしくない結果になりそうだ。
ソロプレイしたい人はここが悩みどころだよな~……精霊AIを前衛として育てて自分が後衛をしたい場合、スキルが合わないため成長が遅くなる。その逆もまたしかりだしな~……まあ、ハイ・ゴーレムに乗った時のことも考えれば同じ武器を装備した方が良いだろう。
「じゃあ、初めての湿地帯にしゅっぱーつ!」
「はい!」
「人がやっぱ増えたなー」
広い始まりの遺跡一階の広場も、ざっと数えただけで三十人ほどいた。このワールドに住んでいるのは今の所200人らしい。他のサーバーが三千人(限界)や二千、千いることを考えるとまだ寂しい気もするけど、俺以外の一般プレイヤーがいないと言うことは無くてよかった。香坂も良かったと安心していたし。
俺は笑いながら北の湿地帯へのワープポイントへ移動ポータルを使ってワープした。クエストで野良クモ退治があったので受けて、そのまま湿地帯へ移動。
「おおー……」
綺麗な小川と……キノコ! そう、俺の身長くらいのキノコが木の代わりに生えているとでも言うようにそこらじゅうにあった。採取ポイントの粒子が出ているから取れるんだろうなー……
西側には大きな湖があって、北側には――あれ、きのこ? と言うくらいに巨大なキノコが乱立していた。あれがこの世界の問題になっている巨大化現象の一つなのであろう。モンスターやああいう自然物が巨大化したからハイ・ゴーレムが必然的に必要になったんだなー。
あそこに行けば、ハイ・ゴーレムでしか相手に出来ない巨大なモンスターがいるんだろうか……殺されちゃうんでいかないけど。
俺たちの目的地はここから東側だ。きのこの森とでも言えそうな場所に野良クモは多くいるらしい。
そこに到達するまでに水色のスライムを片づけて行く。この装備だと既に弱点に一撃だけで済む。
カードが出たらすぐ解体してコアが出ないか確認するが、出ないなー……解体のスキルlvは既に46。低ランクのカードからなら素材の数が以前の3個から4~5出るようになった。若干出てくる素材のランクも上がった……様な気がする。そっちのほうはそれほど低確率だと言うことだ。
野良クモのカードもたくさん手に入れなくちゃいけないので、俺のアイテムBOXが素材でいっぱいになる程度で止めておく。
きのこの森に向かうまでの間、途中途中で風の強化魔法ウインド・アップを唱えておく。風の魔法lvを上げるためもあるが、これは移動に凄い役に立つ魔法なのだ。
まず身体が軽くなる。そして動きも良くなる。これは風が術者の動きをサポートしてくれるからだそうな。常に背に風を受けて歩けるような……そんな感じ。
狙った場所への補正もしてくれるので、戦闘で相手の弱点を狙いたい時も重宝する。まあ瞬発力がアップする火属性と比べて攻撃力自体が上がるわけじゃないし、身体が軽くなる分攻撃力は若干下がるみたいだけど。
俺は装備が火の加護(弱)だらけなので、攻撃力アップ――瞬発力も若干上がっているみたいなので、風の強化魔法との重ね技でかなり速く走れるようになった。素材集めにこの移動速度は役に立つ。
MPの消費だが、色々スキルlvが上がったせいか、かなり余裕が出るようになった。生産系スキルを極めるだけでもかなりステータス的には強くなるんじゃないだろうか? 技とかは覚えないけども。
そしてスライムを倒しながら現実とは比べ物にならない速度で疾走し、直ぐにきのこの森についた。
そして……入った瞬間、赤く輝く六つの眼がこちらを捉えた……野良クモだ!
糸を出すと言えばと言うことで、いもむしみたいなモンスターとクモどちらにしようかと悩んだ結果、こうなりました。
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それでは次回で!




