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第40話 はじめての生産。前編

 ロボオンを開始して丸一日と少し。ようやく生産者の本領である生産の開始である。

 ……って、まだ一日しか経ってないのかよ!? あまりにも色々あり過ぎて、三ヶ月分くらいの長さがあった気がしてたよ!


 ほんっとーに色々あり過ぎだな……さっきまで眠っていたのに、ルーベンスの絵を見ながら犬に抱きついて眠りたくなってきたよ……なんだかとっても以下略。

 さて、とにもかくにも精霊AIが疲れないマイルームで一気にカードを解体した。何枚かのカードはアイリスにインストールしたが、あまり有益な情報は得られなかったようだ。


 まあ、今大事なのは素材の数だ。そしてスキルlv上げだ。少しでも良い武器、良い防具を作ってコラムダさんがいない状況でも野良ウルフの相手くらい出来ないと、素材採取も危ういしな。


 そしてスキルlvを上げて、ハイ・ゴーレムを造る。香坂の言っていた人達と同じ轍を踏まないように、ちゃんとスキルlvを上げて少しでも良い素材で造る。そうすればもっと戦闘は簡単になる。


 良い素材か……生産者は戦闘用のスキルlvがパイロットと比べ上がりづらいので、良い素材があるであろう遠方へは中々いけないんだよな……まあ、その分、生産者にも優遇されている点はあるので文句は無い。


 生産者は解体のlvがあがりやすいから近場のものでも高ランクのモノが出やすいがアイテムそのもののlvは低いのに対し、パイロットは解体のlvが上がりづらく低ランクのものが出やすいが戦闘能力が高いため遠方へおもむいて高lvのカードを手に入れられる……まあ、つまり、パイロットと生産者が協力すればお互いの良い所を活かせると言うわけである。


 ……俺のフレンドには、パイロットと生産者の両方の特性を合わせ持った歌姫と言うチート様がいるが、フィールドには今は出るなと言われているらしい。いくら本来の姿とかけ離れた巨乳エルフに姿を変えた所で、序盤と思えない戦闘能力を振るえばそこから正体が発覚しかねない。しかも、香坂には今精霊AIがいないと言うのも問題だし。


 まあ、地道にやって行くしかないか。そう言えば、時間的に言えば評判を聞いた人がロボオンを買ってきて始めている時間だな……生産が終わったら少しのぞいてみるのも良いかもしれない。


「では、マスター……行きます」

「うん、頼む」


 俺は全然落ち着いた気分で頷いた。火のコアは火だからあれだけビビったのだ。今回は風だから、ちっとも怖くない。

 ――そう。俺たちは今……風魔法を覚えようとしています! 風岩の塊ランクCから一枚だけ出たんだ。『風のコア。ランクF』が!


 ランクFだが、魔法を覚えるのに何の支障もないらしい。しいて言うならスキルlvの初期値が低くなるらしいが別に1だって構わない。ランクDでlv9だった事を考えればそれが妥当な所だろう。


 緑の魔法陣がいくつも空間に生まれ、火の代わりに風が吹き荒れて……俺は風魔法を手に入れていた。スキルlvは予想通りlv1だった。

 これでかなり遠くの敵や採取場所の情報を得られる風のサーチも手に入れることができたわけだ。


「これでひとまずは当初の目的を果たせたわけだなー……良かった良かった」

「はい。私もこれでもっとマスターの役に立てます!」


 ……アイリスの手前そう言ったが、実は俺の内心ではやっちまったなー……と言う後悔の方が大きい。

 風岩の塊ランクCは現段階での俺たちの一番の高ランクカードである。それでFランクのコアと言う最下級のコアが出てきた。


 ハイ・ゴーレムにもコアは使うことになる……このままいくと、最下級のコアを積んだハイ・ゴーレムになってしまう。

 つまり、火のコア・ランクDは温存しておくべきだったか? と思ってしまったのである。


 ……まあ、しょうがないか。例えFランクのコアを積んだとしてもハイ・ゴーレムの性能がFになると決まったわけじゃないし……うん、きっと、多分……

 後悔するよりも今は生産のレベルを上げるべきだな。


『鍛冶スキル』鉄などの鉱石を剣などにする生産系スキル。ハイ・ゴーレムのパーツ生産では『フレーム』と『装甲』に関わる。


『裁縫スキル』糸などで服を造る他に皮細工の防具も生み出す生産系スキル。ハイ・ゴーレムのパーツでは『人工筋肉』に関わる。


『彫金スキル』鉄など鉱石や宝石でアクセサリーなどを生み出す生産系スキル。ハイ・ゴーレムのパーツでは『関節』に関わる。


『錬金スキル』様々なアイテムから様々な薬を生み出す生産系スキル。ハイ・ゴーレムのパーツでは『魔力供給液』に関わる。


 他の二つのパーツ――コアはスキルが関わらないし、コクピットは様々なスキルを駆使して造るようだ。基本、鍛冶と裁縫で良いようだが。

 上記の説明は『基本』と言うことで『木工スキル』を使って木のフレームのゴーレムを造ることも可能らしい。軽さは言うまでもないが、戦闘以前に折れちゃいそうな気がするけど……まあこのロボオンの世界の木を現実と比べるのもどうなのよ? と言う話なのだが。


 まあ、ともかく。この有り余るクズ鉄と鉄鉱石で上げられる鍛冶と彫金を今はやって行こう。この二つだけで問題の操縦性と追従性はかなり良くなるはずである。

 俺たちはやっと初めての生産を始めるのであった。






 説明回です。自分で第七話を見返して、ああこういう設定だったんだなー……と思いだしながら書きました。ええ、ロボオンは作者の行き当たりばったり成分が多量に含まれています。申し訳ない。


 お気に入り登録、感想、評価ありがとうございます。またお待ちしております。


 それでは次回で。

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