第1話「運命が定めてしまった出会い」
登場人物 味方側
・神在雛人
今作の主人公。
高校3年生であり、腕輪の力を使って戦う。
10年前に起こった1件から、大きい音を聞くと震えて動けなくなってしまった。
・ノルン
今作のメインヒロイン。
9歳~10歳ほどの容姿をしている。
好物は子供の好きなもの全般。
・森下健太郎
雛人の親友であり、雛人の同級生の高校3年生。
おちゃらけた性格をしており、雛人はその性格によく手を焼いている。
だが誰よりも雛人のことを理解しており、また雛人からは誰よりも信頼できる人物である。
・相崎亮
雛人達の担任。よく課題を忘れたりする健太郎を叱ったりするが、なんだかんだ雛人達と仲は良い。
敵側→ラグナロク
・ヘル
死者の魂を司る女神。
生物の恐怖で怯える姿は最高の娯楽と認識している。ヨルムンガンドとは姉弟関係にある。
・ヨルムンガンド
蛇を司る神。
ヘルほど生物の感情に興味はない。
常に誰かと戦いたいと思っている戦闘狂。
時は2025年…僕はまだ知らなかった。
これから1年に渡って起こることを……そしてそれが自分の運命を大きく変えることを。
雛人「………………………」
雛人は高校に向かう。
「健太郎、おはよう。」
雛人は健太郎に挨拶する。
「おう!おはよう!」
健太郎も雛人に挨拶を返す。
「今日はテストなんだっけか?」
「…もう、そうだよ。」
「はぁ……気分乗らねぇなぁ……」
「誰だってそうだよ。」
「…ま、今回も適当にやってりゃいいか!」
健太郎は腕を組みながら言う。
「…ちゃんとやらないと留年するよ?」
「げっ……それだけは勘弁だわ………」
雛人達が話していると、学校へつく。
「おはよう、神在、森下。」
「おはようございます。」
「おはよー!先生!」
雛人達は担任の相崎に挨拶をする。
「今日はテストだからな、気合入れろよ。」
「はい。」
「はいはい。」
雛人達は教室へ向かう。
場面は変わり、ラグナロク。
「…ヨルム。」
「呼んだか?」
ヘルはヨルムンガンドを呼ぶ。
「そろそろ動きはじめるわよ。」
「おっ!ようやく動きはじめんのか!?」
「私達じゃなくて私達が生み出した怪物達に
だけどね。」
「…なーんだ、俺達が動きはじめるわけじゃ
ねぇのか。」
ヨルムンガンドはがっかりしたように言う。
「当たり前じゃない。私達が動いたらこの地球は簡単に滅んでしまうもの。」
「…仕方ねぇな。」
ヨルムンガンドは渋々納得する。
「…んで、今日はヘルが作るのか?」
「えぇ。」
ヘルは手を前に出し、『邪神獣』を作り出す。
「………………………」
「…邪神獣ドーラ。今からエネルギーの高い人間を片っ端から殺しなさい。」
ヘルはドーラに命令する。
「…承知しました。」
ドーラは翼を出し、地球へ向かう。
場面は戻り、雛人視点。
「…はぁ……テスト終わった…………」
雛人は小さく呟く。
「雛人ぉぉぉぉ!!聞いてくれよぉぉ!!」
健太郎は雛人に言う。
「健太郎……まさかまたテストが全然解けなかったの?」
「そうなんだよ……ったく、難しすぎんだよあのクソ教師!!」
健太郎はその場で少し声量を上げて言う。
「そういうこと言わない。」
雛人は健太郎の頭を軽く叩く。
「…これからカフェでも行こうよ。そこで話聞くからさ。」
雛人は優しく健太郎に言う。
「雛人ぉぉ……ありがとぉぉぉ!!」
健太郎は雛人に抱きつく。
そして場面は変わり、ヒロイン視点。
ここはアースガルズ。神々が住まう王国である。
「…ついにやつらが動きはじめました。」
女神『ヴェルザンディ』は少女に告げる。
「あなたにはこれからこの腕輪を持って地球に向かってもらいます。」
ヴェルザンディは少女に腕輪を渡す。
「これは……?」
少女はヴェルザンディに腕輪のことを訊く。
「それは装着者のエネルギーを解放し、装着者に『戦う力』を与える腕輪です。」
「あなたにはその腕輪を正しく使える者を探し、共に戦ってもらいます。…運命を司る女神、ノルンとして。」
「私が……?」
少女は少し戸惑うような顔をする。
「…承知しました。」
だが少女はすぐに覚悟を決めた。
「…では、頼みましたよ。」
ヴェルザンディは少女を地球へ送る。
「ここが……地球…………」
少女は周りを見渡す。
「…いい匂いがする………」
少女は匂いの方向へ行く。
場面は戻り、雛人視点。
「…で、テストのどこが分からなかったの?」
雛人は健太郎に訊く。
「えっとな……確か…………」
健太郎は言葉を言いかける。
「…………………………」
少女は雛人の頼んだチョコレートパフェを見て目を輝かせる。
雛人達は驚く。
「っ!?」
「えっ、誰!?」
雛人は驚きのあまり、直球に訊いてしまう。
「私は運命を司る女神ノルンだ。」
少女は雛人のパフェを勝手に食いながら言う。
「あっ…ちょっと!」
「うむ……これは結構いけるな………」
ノルンは口を片手で覆って言う。
「それ僕のパフェなんだけど!?」
「うむ、美味しかった。」
「いや全然解答になってないし!!」
雛人はつっこむ。
「…雛人……お前まさか子供を………」
「違う違う違う!!僕この子のこと何も知らないから!!」
雛人は慌てて言う。
「…で、君は誰なの?」
「だから私は運命を司る女神……」
「それはさっき聞いたよ。僕が訊いてるのは本名のこと。」
雛人は優しくノルンに言う。
「…本名なんて私にはない。私の名前はノルンだ。」
「…分かった。じゃあノルンちゃん、ノルンちゃんは迷子?家は分かる?」
「ちゃん付けで呼ぶな!…私に家などない。」
「は!?」
雛人と健太郎は驚く。
「じゃあ施設で暮らしてるの?」
「それも違う。そもそも私は今日初めてこの地球にやってきた。」
「おい雛人……こいつだいぶヤバい厨二病だぞ。」
健太郎は小声で言う。
「誰が厨二病だ!!この話し方の方が神様っぽいからそうしてるんだ!!決して厨二病なわけではない!!」
ノルンは怒りながら言う。
「分かった分かった。…んで、そんな神様がこの地球に何の用なんだよ?」
健太郎はノルンを制止して問う。
「…この地球はもうじき滅んでしまう。神々の手によってな。」
「…は?」
雛人と健太郎は呆気にとられる。
「…いやいや何言ってるの!?」
「そうだ!そんな嘘みたいな話あるわけねぇだろ!?」
雛人と健太郎は少し焦るように言う。
「…嘘じゃない、本当だ。」
ノルンは冷静に言う。
「…マジなのかよ………」
「私はその滅びの運命を変えるために来た。」
「運命を……変える?」
雛人はノルンに問う。
「うむ。この腕輪を正しく使える者と共にな。」
「…んだその腕輪……?」
健太郎は腕輪に触れようとする。
「っ!!」
ノルンは触れようとした健太郎の手を叩く。
「いった!!…何すんだよ!?」
「これはエネルギーが低い者は使えない!」
「…エネルギー?」
雛人はノルンに問う。
「…この腕輪は装着者のエネルギーを解放して装着者に戦う力を授ける腕輪だ。何のエネルギーもないお主らには扱えない。」
「じゃあ最初から見せんなよ!?」
健太郎はノルンに対しツッコむ。
「…そうだな。」
ノルンは健太郎に言う。
「…そのパフェとやら、美味しかったぞ。」
ノルンは去ろうとする。すると……
「きゃぁぁぁぁぁぁっ!!」
「…?」
突如住民の悲鳴が聞こえてきた。
「怪物!?」
雛人は現れた怪物『ドーラ』を見て言う。
「さぁ……人間どもよ。ヘル様の命により……」
ドーラは剣を構える。
「…殺させてもらう!!」
ドーラが剣を地面に降り下ろすと、大きな音と共に周囲の住民が斬られて死んでしまう。
「ひぃっ!!」
雛人は頭を押さえる。
「雛人!!」
健太郎は雛人を掴む。
「逃げるぞ雛人!!ここにいたら俺達まで死んじまう!!」
「はぁ……はぁ……はぁ……はぁ…………」
雛人は心拍数が上がっており、恐怖心で体が動かない。
「ん?」
ドーラはノルンの方へ向かう。
「っ!!」
「…貴様はあの女神達の…………」
ドーラは剣を構え直す。
「…そうか、貴様はやつらに滅びの運命を変えるため地球に送られてきたようだな。…ならば!!」
ドーラは剣を下ろす。
「貴様もここで始末する!!」
「っ!!」
雛人はノルンの方を向く。
(まずい……このままじゃ……!!)
「……っ!!……ぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
雛人は叫びながらドーラの方へ向かう。
「雛人!?」
健太郎は咄嗟に名前を叫ぶ。
「ふんっ!!」
ドーラはノルンを斬った………つもりだった。
「っ!?」
ドーラは驚く。なぜなら……
「……………っ………」
ドーラの剣が雛人の両手で防がれていたからだ。
「なんだと!?」
「…ぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
雛人はドーラを殴る。
「くっ……」
雛人は右手を押さえる。
「くっ……ぐっ…………あぁっ…………」
「なぜだ…?なんで助けた!?」
ノルンは雛人に問う。
「…もう……目の前で大切な失いたくないから。」
雛人は震えた声で言う。
「え…?」
「…たとえ出会ってからそこまで時間が経ってなかったとしても、もう僕達は知り合った。…守る理由は十分にあるよ。」
雛人は優しくノルンに言う。
「…貴様、逃げずに我に立ち向かうか。」
ドーラは雛人に剣先を向ける。
「よほど……死にたいらしいな!!」
ドーラは雛人に斬りかかる。
「っ!!」
雛人は向かってきたドーラを殴り飛ばす。
「ぐぁぁぁぁっ!!」
ドーラは家を一軒貫通する。
「はぁ……はぁ………………」
雛人は体の力が強くなっていることを実感する。
(…力が……いつもより強い…?なんで…………)
「…っ!?」
ノルンは驚く。
(…さっきまで弱かったエネルギーが異常に強くなっている……!?どういうことだ……!?)
「………………………」
ノルンは雛人に近づく。
「…お主はやつと戦うのか?」
ノルンは雛人に問う。
「…守りたいって思った者を守るために……もう後悔しないために…………うん、僕は戦う。」
雛人はノルンにそう答える。
「…そうか。」
ノルンは腕輪を雛人に授ける。
「これって……」
「それを腕に装着してこう言え、『解放』。」
「…分かった。」
雛人は左腕に腕輪を装着する。
「ぐっ……それは…………」
ドーラは瓦礫から出てくる。
「…僕の力を解放してくれる腕輪……みたい。」
「…解放!!」
雛人がそう叫ぶと、雛人の体が光に包まれる。
「…はぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
雛人は見た目が変わる。
「…これは………」
「それがお主の力だ!!」
ノルンは雛人に対して叫ぶ。
「…なんでだろう…恐怖心がない……!?」
雛人は自身の恐怖心が無くなったことに驚く。
「…はぁぁぁっ!!」
ドーラは瓦礫から飛び出し、雛人に斬りかかる。
「ふっ!!」
雛人は剣を片手で押さえる。
「何っ!?」
雛人は剣を地面に落とす。
「…はぁぁぁぁぁぁっ!!」
雛人はドーラを何度も殴る。
「ぐぁっ!!ぐはっ!!ぐぁぁっ!!」
「…これで終わらせる。」
雛人は腕輪を1回スライドする。
「…アン・クー・ドゥ・ポワン……」
雛人の目が水色に光る。
「…はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
雛人の拳がドーラに直撃する。
「……ぁぁ……………………」
その場でドーラは消滅する。
「…終わった……?」
雛人は少し困惑する。
「僕……どうなっちゃったんだ……?」
「…お主は戦う力を得た。」
ノルンは雛人に近づく。
「戦う…力……」
「…ねぇ。」
雛人は少女に問う。
「…?」
「…僕はこの力で何をすればいいの?」
「…世界を滅びの運命から救うために私と共に救う。それがその力の意味だ。」
雛人の問いにノルンは答える。
「…そっか……分かった。」
雛人はノルンの方を向く。
「…僕、世界を守るよ。僕のこの力は、きっとそのためにあると思うから。」
雛人はノルンに言う。
「…ほんとにいいのか?」
ノルンは問う。
「え?」
「…ほんとに、戦う覚悟は決まったのか?」
「…………………………」
雛人はしばらく黙る。
「…確かに、完全に戦う覚悟が決まったってわけじゃないかもしれない。でも……」
雛人は自分の胸に手を当てる。
「…考えてる間に多くの命が犠牲になってしまうなら、僕は戦う。戦って…守れる命を守る。」
「…………………………」
ノルンは黙って雛人を見る。
「…そうか。」
ノルンは微笑む。
「…なら、頼むとしよう。…共に私と戦ってくれるか?」
「…うん、これからよろしく。ノルン。」
ノルンの問いに雛人は優しく答える。
「…それでこれどうしたら戻るの?」
「腕輪を外せば元に戻るぞ。」
雛人は腕輪を外し、人間態に戻る。
「おーい!雛人ー!!」
すると健太郎が後ろからやってくる。
「健太郎!?」
「お前すげーな!!あの怪物倒すなんて!!」
「あはは……」
「…この子が僕にこの腕輪を渡してくれたからだよ。」
雛人はノルンの方を向く。
「は!?お前雛人にはあの腕輪渡したのかよ!?」
「だからお主はエネルギーが低いから渡さないと何度言えば分かる!!」
「はぁ!?」
健太郎とノルンは口喧嘩になる。
「…はいはい2人とももうやめて!」
雛人は手を叩いて言う。
「今日はもう帰ろう。健太郎はお父さんが心配してると思うし。」
雛人は健太郎に言う。
「…そうだな。…んじゃ、また明日。」
健太郎は右手を少し上げ、後ろを向いて言う。
「うん、また明日。」
雛人も手を振る。
「…さて。ノルンは僕の家来る?」
「…家がないからな。そうさせてもらう。」
「分かった。」
雛人はノルンと共に自宅へ戻る。
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こうして僕達とノルンは出会った。
そしてこの出会いが……僕達の運命を大きく変えるきっかけになったんだ。
この度はディユー/DIEUを閲覧していただき、誠にありがとうございます。
この作品は主が初めて最初から最後まで書いた作品なので、おかしい点がいくつかあると思いますが、自分で気づけたら所々修正していきたいと思います。
ストーリーは不定期更新ですが、第2話は近いうちに投稿すると思います。




