4/5
第4話
夜中部屋でみんなで騒いでいると、僕の人はいつも怒っていた。
「もう帰ってちょうだい」
「平日はみんな朝早いから」
僕は、僕の人のすごく細い手首を強く握り、部屋の外まで連れて行き「勝手に部屋に入るな」
「黙れ」
そう言っていつも部屋に鍵をした。
家族みんなが起きる時間になれば僕たちは家を出る。
家の前には改造されたバイクが並んでいる。
静かな朝に爆音だけが響き渡る。
そして夜中までいろんな場所で時間を潰し、夜中になればまた僕の家に集まった。
今が楽しかったらそれでよかった。
ただ楽しくて仕方なかった。
中3の夏。
まだ僕の家は溜まり場だった。
夜中僕の部屋で酒を飲んで騒いでいた。
平日の夜中だ。
また僕の人は怒って部屋に入ってきた。
酒も入っていたせいか、僕は今まで以上にきつく言って僕の人を突き飛ばした。
簡単に飛んだ。。。
「殺すぞお前」。
本当に殺意が芽生えた。
倒れている僕の人の悲しい目を見ると、よけいに腹が立つ。
「こんな家出てったるわ」
廊下の物を蹴り飛ばし、また家出をした。