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1-2.戦乙女(ワルキューレ)の装備

この作品は、タイトルに執筆裏話とあるように、全37話で完結しているアクション小説「ゲームに侵食された世界で、今日も俺は空を飛ぶ」の設定集になります。本編を読まれていない方は、先ずはそちらへ。単行本一冊程度なのでサクサク読めると思います。

<作者コメント>

戦乙女ワルキューレ、つまり戦乙女ヴァルキリー運命ノルン共通の装備。戦乙女ヴァルキリーが活躍期間10年の熟練者エキスパートであり、運命ノルンのように、彼女に憧れて、同系統の戦士になった子もいるが、首都決戦での参戦は無かったので、現役世代は少ないのだろう。本編、新宿で開催されていたご当地戦士祭でも、メカ&少女系のブースでは、戦乙女ヴァルキリー以外にも飾られていたことから、いない訳ではないのだが。


◆排斥バリア

機能:耐衝撃性のある球状バリアを展開できる

備考:発動機能は胸部アーマーが担う


展開しておけば、フライングオクトパスの触腕に叩かれても、ピンボールのように跳ね飛ばされるだけで済むくらいに頑丈なバリアである。ただし、エネルギー弾への耐性はなく、このバリアの展開中には移動以外の行動を行うことはできない。

クーリングタイムを挟むことで再発動させることもできる。それと誰かに捉まれているような状態からでも、排斥バリアを展開すると束縛を解いて相手を遠ざけられる。接触面などどうなっているのか気になる超機能だ。


<作者コメント>

メカを身に付けてても本人は非力な女の子、を演出する為、過去話として、市街地で男に抱き着かれて振り解けない→排斥バリア展開で脱出、という演出をしたかったので持たせることにした。何でも防げるバリアでは便利過ぎるので、対物理として、エネルギー系には意味がない、連発できないという制限を設けたが、良いバランスになったと思う。


大盾シールド

大きさ:前傾姿勢になった戦乙女ヴァルキリーの全身が隠せるくらい

備考:これを構えていても、視界の邪魔にならない。便利なものだ。

   運命ノルン大盾シールド裏には戦乙女ヴァルキリーのサインが描かれている。


本編でも回避できない時に敵のエネルギー弾を受けたり、第一話ではテクニカルの突進を受け止めたりと大活躍してくれた戦乙女ヴァルキリー達のメイン防御。本体とは別に防御エネルギー管理されており、ダメージを装甲で無効化するのではなく、防御エネルギーで相殺することで防ぐ。

なので、覆う面積は大きいものの、実はそこまで分厚かったり頑丈だったり重かったりはしない。

エネルギー弾への耐性は高めだが、衝撃への耐性は微妙だ。第一話でテクニカルにゼロ距離から突進された際には、一回の衝突でエネルギーが半減したくらいである。

戦乙女ヴァルキリー本体の高出力ジェネレータのおかげで、被弾して減ったエネルギーも、次の被弾をする前に回復しており、削り壊されることは無かった。

戦乙女ヴァルキリーの防御は、大盾シールドありきであり、本体の防御は更に薄い。母艦級ボスのフライングオクトパスが長距離狙撃時に放つ棒状のエネルギー弾に対しては、防御エネルギーが少しでも減ってると一発で墜とされる恐れがある、という発言が出るくらいだ。


ちなみに、撃たれるエネルギー弾に対して基本回避、でもどうしようもない時にきっちり大盾シールドで受けられるのは、戦乙女ヴァルキリーの戦闘経験と超反応があるからで、アクションゲームで実際にプレイヤーに扱わせてみたところ、大盾シールドがカバーしてない部分への被弾が続出して簡単に撃墜されることとなった。しかし、プログラム側が自動反応して大盾シールドで受けるようにすると、予期せぬ向きの変化が生じることになり、プレイヤーの空間感覚を混乱させて不評を買った。

結局、全周囲視界と超反応を持たない人間では、エネルギー弾が飛び交う空の戦いにおいて、大盾シールドがあれば防御力は補える……とはならないことが証明されることとなった。


<作者コメント>

主人公機に盾を持たせる、というのが演出の自由度をとても高めてくれる、というのは、本編を執筆してみて強く感じることとなった。何せ、戦乙女ヴァルキリー本人は非力な女の子であって、防御エネルギーで相殺するにしても、当たれば痛い。盾が無いと、戦闘時の演出が、何かを使って回避、機動回避、本体に被弾の3種類になるが、ここに盾が加われば、大盾シールドで防御=痛くない、となって、本体被弾でやせ我慢するというパターンではなく、大盾シールドで敢えて受けて強行突破、みたいな演出も可能となった。本編では使わなかったが、強力な攻撃だったが大盾シールドを失うだけで済んだ、といったように状況がイメージしやすいのも利点だと思う。

あと、アーチャーフィッシュ戦のラストでも演出した通り、左手に大盾シールド、右手にライフルという姿はとても特徴的であり、影絵シルエットでぱっと理解する分には、戦乙女ヴァルキリー運命ノルンの区別はつかない、という演出トリックも使いやすかった。


身代わり(デコイ)

大きさ:懐中電灯くらい

搭載数:最大3機。


射出されると、本体と区別できない幻影を纏って、予めセットされた空域で、指示されたパターンで飛び続けてくれる。飛行パターンは本体の戦闘経験データを元にしているので、下手な人が使えば簡単に墜とされるだろうし、上手い人が使えば、かなり持ちこたえることになる。

身代わり(デコイ)自体はとても小さいので、幻影の戦乙女ヴァルキリーに被弾させても、身代わり(デコイ)本体には命中しておらず、そのまま飛び続けるといったことになる。ただ、あくまでも纏っているのは幻影なので、本体と違って大盾シールド防御で耐えるような真似はできない。


射出前に飛行空域と飛び方の指示をAIが行うのが基本だが、後から設定変更を行うことも可能だ。まぁ、後から設定変更できるほど、被弾せずに飛び続けられるのは、戦乙女ヴァルキリー身代わり(デコイ)くらいだろうが。


装甲は付いてないので当たれば落ちる。落ちる時には、幻影が撃墜時の演出エフェクトに変わるので、戦乙女ヴァルキリーの撃墜シーンを目にしている人はいるかもしれない。ただ、空を飛び回る戦乙女ヴァルキリーは点にしか見えず、撃墜時の演出エフェクトをじっくり観察できている人は稀だろう。


運命ノルンがこれを使わなかったのは、所有ポイントが少なくて手が出せなかった、というのもあるが、運命ノルン自身の機動戦闘能力が低いというのも理由の一つだった。運命ノルンが中堅クラスの強みを発揮するのは、本体の情報欺瞞ジャミング能力に寄るところが大きく、身代わり(デコイ)にはその機能が無いので、その動きはさほど洗練されておらず、戦乙女ヴァルキリー身代わり(デコイ)ほど長々と飛び続けられず、コスパが悪いと判断したからだった。


<作者コメント>

本編では、身代わり(デコイ)を使って、敵の足止めをしたり、東京駅上空を周回させることで地上への攻撃を空に向けさせたりと活躍することになった。何よりアーチャーフィッシュ戦のラストでの演出トリックもコレ無しでは実現させることができなかったので、お気に入りの装備である。


僚機派遣(ウィングメイト)

行使回数:1ミッションあたり最大3。


自身とほぼ同じ機体を召喚する権利であり、補給ポイントでは回復できない。召喚された機体は、本体の戦闘データを元に自律戦闘を行い、本体からの指示にもかなり柔軟に対応する。僚機はオプション装備(身代わり(デコイ)僚機派遣(ウィングメイト))は持っていない。

本編では情報連携することにより、単機でいる時よりも格段に索敵や戦闘予測などの性能を高めることができていたが、これは戦乙女ヴァルキリーの持つ情報戦、AI、索敵の能力が高いからであって、そういった能力が低いFPS系戦士達が情報連携をしても、そこまでの恩恵は得られないだろう。


運命ノルンの場合、AIの血讐フェーデが高度な経験を積んでおり、機体自体の情報戦能力も突出していることから、本体と僚機が連携することで、その電子戦能力は各段に跳ね上がることとなった。戦乙女ヴァルキリー達と合わせて、合計6機による情報連携や統制射撃を行えていたのも、その能力があればこそ。普通はそこまで他の戦士まで含めた制御をやれる計算能力は得られないのだ。


僚機は、身代わり(デコイ)僚機派遣(ウィングメイト)の行使はできないが、回数制限のあるボムもコピーされており、補給ポイントを利用することで、大盾シールドや本体の防御エネルギー回復、残弾補給も可能と、一見すると同じ能力を持つ戦士が増えたような恩恵が得られる。


ただ、自律戦闘は高度ではあるものの、戦乙女ヴァルキリーが単機でフライングオクトパスを撃破するような長期的な戦略まで担えるものではないし、情報欺瞞ジャミング下では、本体との通信が途絶すると、自律戦闘スタンドアロンモードに陥って、連携に支障がでるといった問題もあり、単純に、ご当地戦士が増えるのとは同じではなかった。


権利を行使した戦士の戦闘経験データを使って戦うので、戦乙女ヴァルキリーの僚機はソロでの機動戦闘ならお手の物だが、仲間との連携は経験が乏しく、洗練されているとは言い難いものがあった。ただ、そもそもこの権利は戦乙女ヴァルキリーの一ヶ月分の稼ぎに匹敵するほどポイントを必要とすることもあって、戦乙女ヴァルキリーもこれまで数える程度しか使ったことは無かった。


……何せ、回数制限のあるボムは、僚機の分も使った分だけポイントを費やすのだ。そんな出血大サービスな戦いなどこれまでやったことは無かったので、僚機を交えた集団戦の技量不足を痛感するような事態に陥ることもなかったのだった。


<作者コメント>

シューティングゲームやフライトゲームで僚機が増えることで主人公側の戦力が増えて、戦い方のバリエーションも増える、というのは定番。なので、ボンバー技はボムで実現したので、ここぞという切札として、採用することにした。どこからともなく友軍機達が現れて一定期間戦って立ち去っていく、という騎兵隊タイプも考えたが、戦乙女ヴァルキリーにチームを組ませることで生まれる、ソロの時との違いを活かしたかったので本編のような使い方となったが、良い判断だったと思う。


単純に本人のコピー、人間のように思考までできてしまうと、キャラが増えることになるので、自律戦闘能力はそこそこレベルに、会話能力は持たせないことで、存在感を薄めることにした。戦乙女ヴァルキリーの指示に、AIが答える形を取って、僚機が返答するのではない形にしたのも、AIの方にスポットを当てることができたので良かった。


戦乙女ヴァルキリー自身が単機で戦況を覆せる主人公機なので、それがぽんぽん増えると「もうこいつだけでいいんじゃないかな」って感じになりかねないので、そこの匙加減は結構悩んだ。首都決戦では、ジェリーフィッシュ達による情報欺瞞ジャミングという縛りを設けることで、僚機を3機増やしたけど、本体を含めて戦闘力4倍……とはならないってところも上手く演出できたと思う。


彼らが付き添うことで、ソロでの戦いの時とは戦乙女ヴァルキリーの戦い方も大きく変わることになり、似たようなことを続けてる感を減らせたのは良かった。渋谷駅での6機による統制射撃、市ヶ谷でのタワー要塞フォートレスコア狙撃、ラスボスのアーチャーフィッシュとの4機の戦力を束ねた集団戦、といったようにそれぞれに特色も出せた。


そして、情報欺瞞ジャミング下ということもあるが、4機戦力は強く、その戦闘範囲も広大ではあるものの、23区全てをカバーできるほどではなく、自衛隊との連携が欠かせない、というのも良い塩梅だった。


運命ノルンの万能接続ケーブル


コネクタ形状を接続先に合わせて、その場で変形して何にも挿せるという電子戦装備。戦乙女ヴァルキリーも突っ込みを語ってる通り、通信ケーブルと言っても、電気/光と違いがあり、通信プロトコルも多様なのに繋いだだけで、相手との通信を相手が何だろうと成立させるのだから、魔法みたいな装備品である。


◆万能ペン

何にでも描ける、何なら空中にだって描けるというネタ装備。これでサインを貰った者は、例外なく熱狂的愛好者フリークである。

2022年10月5日(水)までは毎日7:05に投稿していきます。

第一章は全11パート、ご当地戦士達の紹介です。

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