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『037ー2話 勇者オリオンと再開』

『037ー2話 勇者オリオンと再開』



 部屋にはオリオンの他、賢者ボーデンとクランク、ハニーもいた。

 リアンの姿はなかった。

 やはり俺の突然の訪問に驚いていた様子。


「戻せじゃないなら、何を要求する気だ。まさか、行き場がないから、お願いです、オリオン様、お願いですから、破滅の団に戻してとかじゃないのかよ、あははははははははははははははははははははははははははははは」


 オリオンは俺の気持ちもわからずに大笑いしていて、


「あははははははははははははははははははははははははははははは、やっぱりロメーロは戻ってきたな!!」


「私も戻ってくると思ったわ!!」


 思ったとおり、俺が戻ってきたと思ったようだし、その話はしていたらしいな。


 ただ俺は戻るわけなくて、ただ心配できたのだが。


「戻るのはない。ただ俺はオリオン達が心配で来たのさ。王都の噂は聞いた。依頼を失敗したらしいな、本当か?」


 小耳に挟んだのでな。

 本当かを確認したい。


「うるせえええー、ロメーロに言うかよ!! それに失敗などするわけないのだ。俺は勇者だぞ、追放したお前に心配などされる覚えはないのだ。それよりも自分のことを心配しろよ! 職につけないと無職になるぜ!!」


「無職の心配はない、俺は俺でやっていく。ただリアンがいないが?」


 リアンも一緒にいるはずであるし、なぜかな?


「リアンはな、知らん!! 知らん!! そんなのはお前に言う必要はないのだ。リアンはお前と関係ないだろ!」


「そうよ、まさかリアンを狙って来たの?」


「違う、ただ居ないから聞いたまでだ。まぁ俺としてはオリオン達が破滅の団として頑張ってくれていたらそれでいいのだ。じゃあ帰る、もう会うことはないかもだがな」


 俺はオリオンらが何とかやっていってるのを確認だけして、宿屋から去るとした。


 それだけ確認したかったこ、だが、俺はお呼びでないみたいだしな。


「ふん!! また来たかったきていいぞロメーロ。その時は土下座してみろ。破滅の団に戻してくださいてな、あははははははははははははははははははははははははははははは」


 最後まで俺は必要ないという感じだったが、来てみて意味はあった。


 俺を追放したとして、俺を必要ないと言い切れるからには、十分に冒険者で頑張っていけるだろうからな。


 それだけの気持ちがあれば、もっと強くなれると思えた俺は宿屋から、またアスカが待っているカイザール国ギルドに移動した。


 アスカからは、もうエピック国から帰ったのと驚いていた。


 器用富豪があるので移動は早かったのもあり、何事もなくアスカのところに。


 ただ聖女のリアンがどこにいるのかは気がかりだった。

 なにせ俺もパーティーにいた仲間でもあるし、聖女が一人で行動するのはいいが、不安にもなる。

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