『35話 ギルドに7』
『35話 ギルドに7』
「追放? どうしてロメーロ程の能力者を追放したのでしょう?」
「それはオリオンが俺を嫌っているからだ。オリオンは勇者なのは知っているだろう、オリオンは俺を役立たずで器用貧乏だと罵り、俺を追放した。二度とオリオンと一緒に冒険はしない」
俺の過去であるオリオンとの確執を話したところ、受付嬢は、
「器用貧乏ですか。それがロメーロのユニークスキルということですかね。オリオンは気に入らなかった」
「まあ俺の器用貧乏スキルだったのは最初だけであるがな」
破滅の団に入ったときは器用貧乏だったものの、その後に突然に器用富豪スキルに進化したのだ。
「と言いますと、今は違っていると」
「今は器用富豪スキルだ」
「器用富豪スキル? 聞いたことないスキルです。器用貧乏スキルはよくあるユニークスキルですし、たくさんいます。ギルドにも登録者はいて、パーティー内では補助をしていたりします。何でも使えるスキルを多く持つのでパーティーでは役に立つのです」
「じゃあどうしてオリオンはロメーロ様を追放したのです。オリオンは勇者なのに、ロメーロ様の強さは、はかれなかったので、勇者は失格でしょう。父であるエルフ国王に言ってオリオンを勇者から失格させます」
「いや、それはとても無理があります。アスカのエルフ国とエピック国は違う国ですから、アスカの父上である国王の力を持ってしても、違う国にいる勇者をやめさせるのは難しいのです」
「そうか、難しいなら我慢する。でもロメーロ様の追放したオリオンは相当な強さを持っていると思われる」
「アスカの言うオリオンは、とても有名な勇者様です。我がカイザール国にもその名は届いてますし、賢者ボーデン、僧侶ハニーなども勇者ですよ」
まあそうだろうなと思ったのは、勇者パーティーてのは世界に存在するからで、各国とも勇者パーティーを手元に置いておきたいのだ。
オリオンはエピック国王から、国内に残るように言われて、エピック国を拠点に活動していたのは、俺がいた時からそうだった。
俺の抜けたパーティーがあれからどうなったかは、聞いていないが、少しでも成長していたらいいとは思っているのは俺の願いだ。
例え俺を追放したパーティーでも、成長して欲しいと思うのが俺の考えだ。
「そいつらはロメーロ様の敵です。駆除すべき人物です」
「駆除って虫じゃないからな。それにアスカは心配しなくていい。もう会うこともない」
「はい、つい許せなくて」
「俺のことを心配してくれたなら嬉しい」
アスカは俺を心配でして言ったのが俺には伝わっていたので、アスカを悪くは言わないでおく。
「ちょっと待てよ、お前さ、イカットて言ったな。イカットが死んだって!?説明しろよ!」
受付嬢と会話しているところに冒険者の集まりが俺に向かってきて言ってきたのは、ただならぬ言い方だった。
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