『9話 謎のダンジョン3』
『9話 謎のダンジョン3』
「スキル、攻撃力3000倍上昇」
「うるせえええええ!!」
ああああああああ!
うるせえと言ったオークの体を真っ二つにした。
悲鳴はダンジョンに響くと、次にオークを切った。
すでに攻撃力を先程の1000倍から3000倍に上昇させたので、オークを切るなど、素振りに近い感覚だった。
切ったのもわからないし、オークの叫びが聞こえて切ったのだなとわかる。
最初にオークのザコを始末したのは、うるさいからだ。
弱いのに、やたらと騒ぐからで、耳が痛いほどに声がでかい。
叫び声も大声だったので、耳のこまくがやぶけそうだ。
それに大量の流血もあったので、俺の服に飛び散る。
まいったな、血なまぐさいぞ。
「なんだこいつの剣は、見えねえし、強いですぜ!」
「オークが10匹負けた! 強い、ジェネラルよ、やれ!」
「はい、やります。オークの敵は取りますぜ、キング!」
オークジェネラルの3匹だ。
オークよりは強いのは、ジェネラルというだけあり、魔王軍の幹部クラスだ。
オークより明らかに戦力は高い。
Aランク冒険者だけでなく、Aランクが複数人いるパーティーも、この3匹なら楽に全滅させるだろう。
Bランクパーティーなら、ジェネラルを見たら逃げるのを選択するのがベストな選択だ。
Cランクパーティーならば、逃げる前に死んでいるレベルだ。
ここまで危険種が多く生息しているダンジョンがあるのは不自然だな。
あったとしたら冒険者ギルドの評価で危険度は最高危険度ランクにランキングするのは間違いない現状だ。
それがカイザール国の王都から近い森にあったのは、衝撃である。
不自然過ぎるよな。
俺もオリオン達と冒険をしていて、ダンジョンも数多く潜った。
その経験から考えてみて、異常だな。
奥に何かあるとしか考えられないし、ここまで来たら、何があるかを調べる必要がある。
世界を救うスキルを持っている俺には知る必要がある。
「オークジェネラルまでいるとはな。ダンジョンの奥に何がいるか教えてくれないか。俺はそれを知りたいのだ。ただそれだけだ」
「教えねえ、キングの腕やった、お前、殺す、教えねえ!」
「ダメか。話が通じない。まずは言葉を学習しろ、もう遅いがな」
おおおおおおお!
ジェネラルの3匹はほぼ一緒に攻撃してくる。
ズドン!
ズドン!
ズドン!
「ああああああああああ!」
「ああああああ、痛いいいいいいい!」
「痛いいいいい、ああああああああ!」
「オークジェネラルよ、お前らは強い。恐ろしく強いのは俺が認める。しかしな俺が強かっただけだ」
オークの10匹に続けて、これだけでもAランクでも難しいが、オークジェネラルの3匹も倒した。
最後はあっけなく死んだ。
俺のスキルで攻撃力を3000倍にしてあるのだから、どう考えても勝ち目はない。
「なななななな、ジェネラルが一瞬で切られたぞ!」
「こいつ、強い!」
「ジェネラルが切られたのだ、このまま突進しろおおおおお!」
「おおおおお!」
バシ!
オークダークの体を5匹ごと切った。
オークダークはジェネラルよりも格下の魔物であるから、ジェネラルが負けた時点で、戦う意味ないだろう。
戦況が読めないのは、戦う相手を判別できないわけで、死を早めるのだ。
自分よりも格上ジェネラルが死んだ時に、逃亡するべきだったのだ。
これでオーク10匹、オークジェネラル3匹、オークダークを5匹討伐した。
残りはオークキング一匹だが、片腕であり、勝負はあったな。
「な、な、な、なぜだ、ワシの仲間を一瞬で殺したとは。お前はなんなんだ、冒険者か? Aランク冒険者よりよ強いだろ!」
「強い。Aランクより強い。ジェネラルとかには言ったが、Sの上のランクだ。SSSの上かもな」
「バカなっ、Sランクより上だったか、Sランク冒険者には勇者レベルがいると聞いた。そうか、お前は勇者だな、勇者だったか、強いわけだ!」
今頃?
やっと意味が伝わるところはオークか。
もっと早く言ってあげるべきだったかと、反省もする。
ズドン!
話している時にはオークキングの体を切った。
オークキングからしたら、最後まで話を聞けと思ったかはわからないが、魔石の回収は後回しにした。
ダンジョンの先に何があるのか気になるし、魔石どころではないからだ。
奥には道が通じており、全方位探知スキルを開始してみると、奥には魔力があった。
それもオークキングよりも強いと思われる魔力だ。
本当にふざけたダンジョンだなと思うも、俺はなぜか足を進めてしまう。
扉があったので、開けると下の階層に行ける階段だ。
どう考えても誘っているよな。
ダンジョンで階段て、誘っているしかないと以前から思っていた。
俺の勘では、この下に、ふざけたのがいる。
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