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四興目〜お帰りください、シスロリ大佐〜

あらすじ〜

転校生の紹介みたいのをした齋藤ちゃん。

どことなく悲しい気分になりましたとさ。

………昼時である。

あの後、蒼夜の悪戯はすぐに止んだんだが、気持ち悪いことに、今度は、目ん玉をぎらつかせたクラスメイト達が殺到してきてだな………

つい先刻まで生徒教師男女問わずに、ワーキャー言って来やがったんだよ。おかげ様で鳥肌がたって消える気配がない。

これ以上まとわりつかれたら嫌だから、授業が終わった瞬間に死神もびっくりなくらい高速に、逃げてきた訳だ。

…まぁ……、そうして得た安住の地である屋上。

そこで、弁当を広げて食べ始める。

……自慢じゃないが、料理は得意なんだ。特に菓子類は自分で言うのもなんだが、絶品だと思う。

と、脇道に逸れまくったモノローグをしていた所に、誰かが訪ねてくる。

誰だろうな?人様の縄張りに土足で入り込む愚か者は。

全くけしからん!

とか考えてると、(クダン)の愚か者が目にも止まらぬ速さで肉薄してくる。

しかも、なんだか良く分からないことを口走りながら、だ。

その速度は軽く人類を凌駕していて、まさに神速って感じだ。

………怖いな。うん。

正直、めがっさ怖い。

恐怖のためか視界が潤んで、霞んで良く見えないし。

心なしか、体が震えている気もする。

どうした俺、どうしたんだよ俺ぇー!

昨日のビーフシチューを少し焦がしたの、そこまでショックだったかぁ〜〜

男「さいっとぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!!!!」

桜「ひやぁああ!!」

抱きつかれた。

それも、思いっくそ。

断りもなく人の体をぎゅーぎゅー力を入れて抱き締めてきやがる変態を睨み付けてみる。

男「あぁ〜♪

柔らかいなぁ〜♪

良い匂いがするなぁ〜♪

可愛らしいなぁ〜♪」

桜「やっぱり、お前か!」

抱きついて頬擦りをしながら気味の悪いことを口走っているこいつは、志水義隆。1つ上の先輩だ。

通称はシスロリ大佐。

名言は「だって可愛いじゃん!!」「妹買ってこい!」の変態だ。

今までの説明で大体こいつのひととなりは理解していただけただろうが、あえて言わせてもらう。

今の状況は俺にとっては危険以外の何者でもなくて………どうしよ……

若菜「お兄ちゃんを離してぇぇぇ!!」

ペッシーーン!!

義隆「ホグワァゥツ!」

自分の運の無さに悲嘆していると、何処からともなく現れた若菜が義隆をビンタする。

何とも気の抜けた音を響かせたビンタだったが、思いの外威力は高いらしく喰らった義隆は変な奇声を挙げてひっくり返ってしまった。

まぁ、哀れとは思わんが。

若菜「お姉ちゃん、大丈夫?」

!!!!!?

お姉ちゃんと呼ばれました。

いやはや、実の妹からそう呼ばれると、何か、悲しい気分になりますね……

若菜「お姉ちゃん!!」

桜「はぅあ!!なっ…何?どうしたの?」

いかんいかん。考え込むのは悪い癖だな。

若菜「お姉ちゃんこそどうしたの?ぼーっとして」

桜「いや、何でもないよ。問題ないよ?」

若菜「む〜?」

若菜は暫く俺を疑わしげな目で見ていたが、すぐに何時も通りの笑顔になった。

若菜「まぁ良いや。

それよりお姉ちゃん、ご飯、一緒に食べよ♪」

無論、愛妹からの誘いだ。断る筈がない。

桜「そうだね♪

一緒に食べようか♪」

そうして、俺達は昼休み一杯、仲良く過ごしたのでした。

再び補足を。

齋藤ちゃんと若菜ちゃんは義理の兄妹(姉妹?)です。

齋藤ちゃんは、緊張したり、興奮したり、機嫌が悪くなったりすると敬語になります。

実は物凄く怖がりな齋藤ちゃん。怪談や鬼気迫る変態は苦手だったりします。

あと、段々と女の子っぽくなっていきます。

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