一興目〜滅茶苦茶するなよセニョリータ〜
どーも、みなさんおはこんばんにちわ…
みんなの愛怒流、齋藤桜くんだよ〜(棒読み)
………なんか虚しくなってきたな……
まぁ良いや…、とにかく今の状況を、聞いてくれ。
いや、厚かましい願いだとは重々承知してる。
だけれども、誰かに聞いてもらわずにはいられないんだよ…これが。
ということで話します。
今の俺の状況……
目の前にはにやついた三毛猫が。そして、目を回して、俺のすぐ横に倒れているのは最愛の妹君。
場違いこの上無いことに、ここは洗面所。
何故こんなことになったんだろう………
まだまだ鮮明な記憶の糸を辿ってみる。
←←←30分前
桜「………。
誰だよ…お前…」
目の前でにやついてる、なんか気に食わん三毛猫に問うてみる。
猫「にゃは〜ん♪
桜ちゃん、女の子なんだから、そんな荒っぽい言葉遣いは良くないよ〜♪」
桜「………、あなたは……
………どちら様ですか……?」
猫「にゃふふ♪
可愛いなぁ♪桜ちゃんは♪」
聞けよ人の話を!
……と、怒鳴りたい衝動に駆られるが、ここは忍耐の一手。
なるべく笑顔で、淑やかに!リトライしてみる。
桜「どちら様なのですか?あなた様は?」
猫「皆まで言う必要はないよ!
だって、愛し合う二人に言葉は不要じゃないか!」
言葉の通じない星の人だったらしい……
勝手に悶えている猫をスルーして、再度鏡を見つめ直してみる。
……うん。美少女だ。それも、めがっさ上玉の。
鏡に写る顔は、三白眼気味だった、元の凶悪な顔とは違い、どこか幼げな……そう。
あの、シスロリ大佐がみたら、きっと、ルパンダイブして来ちゃいそうな位、幼げな顔立ちをしている。
身長だって、170台後半まであった筈が、今は130台後半か、140台前半にまで縮んでいる。
何気に、出るとこは出ていて、今の俺の身長を考えると少し大きめなくらいだ。
……ん?何がって?………申し訳ないことだが、俺の口からは言えん。
それにだ。
………ある部分が大きくなった代償とばかりに、俺のキノコちゃんが綺麗さっぱりと消え失せていて━━━
………そう。そうなのである。
もう察している読者の方もおられるとは思うが、敢えてわたしは言おう!《クズであると!》………じゃなくて、俺はいわゆる、性転換と言うものをしてしまったらしい。
まるっきり変わってしまったこの外面に、名残と言えるものがあるのなら………まぁ、だるそうなこの表情位か。……はぁ。言ってて哀しくなってきた……
もう止めようと思考の波を押し止めようとした、その時だった。
妹「おにい……ちゃん……?」
最愛の妹の、可愛らしい声が我が耳に入ってきたのは。である。
桜「わっ……若菜…?」
若菜「おに……きゅう…」
桜「若菜ぁーーー!!」
→→→
で、今に至る。
取り敢えず俺は現実逃避の策として、学校に行くことにし、着替えのために部屋へと戻った。