依頼2件目「通り魔の糸」
遅くなってすいませんでした( ¨̮ )
わりと本気で勉強しなくてはいけないのでかなり投稿ペースが遅いです!
それでも良い方は読んで頂きたいです(笑)
夕日が照りつける暑い日。
紅魔館の姉妹喧嘩を止めた零狐は博麗神社に訪れていた。
鳥居の前に立ち、歩みを進める。
縁側には霊夢が横たわっていた。
「…!あれ寝てんのか?なら不用心だな。」
呆れた零狐は鳥居の中に入ろうとした。
その瞬間。
雷の様な光と共に零狐は拘束されていた。
「ー!?んー!んぅー!?」
零狐は口も塞がれ体を自由に動かせ無かった。足音が近づいてくる。
「よーし!捕獲完了っと…。」
近づいて来たのは「博麗 霊夢」だった。
霊夢は何かを「捕獲」しようとしたらしく結界を張っているようだった。
霊夢が零狐の体を蹴り仰向けにした時だった。霊夢は「うわー…やらかした。」とでも言うかのような表情をしていた。
「一応聞くけど…何してんの?」
無事に拘束を解いてもらった後に事情を零狐は聞いていた。流石に博麗の結界だけあり零狐の身体には赤い焼けた後が少し付いていた
「つまり…最近出没する人里の通り魔対策で結界を張った、と?」
申し訳なさそうに頷く霊夢。
「鳥居に仕掛けたら誰でもかかるに決まってるだろ!俺だから良かった物の…。」
博麗神社に怒号が鳴り響く。
「それで里の人達が依頼をだしているんだけど万屋やるんだったらこれを受けない手はないわよ?」
霊夢は何かを誘い込むかのように話していた。…少し悪い顔をしている。
「まぁそうだな。霊夢、お前も手伝うよな?めんどいからとか無しだぞ?」
図星だった様で面食らった霊夢。
霊夢の少しがっかりした様子を見た零狐は頭のなかでこう考えていた。
(図星か…。よし、こき使ってやろう。もうそれはそれは過酷なやつを。)
それから里についた頃。
長が通り魔について零狐に話をし始めた。
「そいつは何をしようとしてるかは分からんが立て続けに人を襲いさらって行く。」
「ふむ。それで何故明後日までに捕まえなければならないので?」
零狐が問うとなんでも
「明後日には里の大行事の市団という言わば安く色々な物が買えるお得な販売団体が来るそうだから騒ぎをそれまでに押さえたい」
との事だった。
結局その夜から調査は始まった。
霊夢は里の東を任されて巡回していた。
月が怪しく光っており、不穏な空気を流すには十分な材料となっていた。
「あー…寒いわね。だらけて零狐に押し付けるんじゃ無かった…。」
そう霊夢が愚痴を零した時だった。
急に風が冷たくなり誰かが歩いてくる。
少し不審に思いながらも霊夢はその人物に近づいていく。
その人物は里の住民のようだった。
「ちょっと貴女。今日は各自家の中にいるように長から言われているはずよ。なんで出歩いているの?」
霊夢が問うとその人物はいきなり霊夢抱きついてきた。いきなりの事に戸惑う霊夢。
「ちょっと…!いきなりなに…すんのよ!」
払い除けようとした時だった。
何かが霊夢の背中に糸をつけたのだ。
糸がついた瞬間、霊夢は項垂れるように膝をつきひとりでに歩き出した。
糸をつけた何かはにやりと笑い闇の中に消えて行った。
その頃、零狐は相変わらず里の警備を続けていた。狐火を光らせ歩く姿はそれこそ幽霊の様に見える。
「それにしても…いないなぁ通り魔。」
そう呟き歩みを進める零狐。
その進む先には霊夢の担当する警備地域となっていた。
零狐は気にせず足を踏み入れてしまう。
しかしそこで異変に気づく。
「…なんだ?急に寒気が…。」
何か不穏な空気を感じとった零狐はその周辺を捜索し始めた。
数時間後。
段々と朝日が登り始める頃だった。
零狐はある宿屋の前である物を拾った。
それを拾った零狐は唇を噛み締め顔をしかめた。拳に力が入り悪態をつく。
「くそっ!霊夢を襲ったか…!簡単にやられるような奴じゃないと思うが…。」
零狐の拳の中には霊夢の持ち歩く札が数枚落ちていた。零狐は冷静に考え始めた。
(まず血痕がないから殺されてはいないはずだ。後は何処にいるかだが…。この札からは霊夢の霊力が少ししか感じられない。これを辿って行くのは不可能…か。)
頭を掻き舌打ちする零狐にある希望が現れる。それは襲われた人の「共通点」だった
「襲われた人は皆何かしら武術を嗜んでいる…。襲われた後は何処に消える。そして明後日には『市団』という販売団体が来る…。あぁこれは、大体察しがついた。」
零狐は何かに気付き準備に取り掛かった。
通り魔を捕まえる準備を。




