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狐の万事屋  作者: zeillight(零狐)
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依頼1件目「万屋設立」

遅くなって申し訳ございませんでした。

本当に忙しい予定の中で唯一できた時間で書き上げたので質はあまり保証できません。

前作を読んだ方が分かりやすいかと思いますのでよろしくお願いします。

此処は白玉楼。

判決待ちの死者が集まりし場所。

そんな白玉楼に元妖怪の総大将が住んでいるという噂が人里では流れていた。

人里の人間達で元妖怪の総大将の事を知らない者はいなかった。


紅魔館の主「レミリア」救出から1ヶ月経った頃、白玉楼でひとつのいざこざが起きていた。


「仲間として大切に思ってくれるのは嬉しいが俺も怪我は治ったしもう1人でも大丈夫だ」


そうやって白玉楼の庭師「魂魄 妖夢」に言い聞かせているのは噂の人物。

元妖怪の総大将「零狐」だった。

しかし、それでも尚制止させようとした妖夢に零狐は提案した。

「よし。妖夢。もし今からする弾幕勝負に俺が勝ったら、俺は白玉楼を出る。負けたらその逆だ。それでいいか?」

零狐は妖夢に答えを促す。

渋々、妖夢は了承して位置につく。

「本気で行きますよ。零狐さん。」

零狐は頷きニヤリと笑った。

そして指を折り曲げ挑発する。

次の瞬間。

妖夢は楼観剣を抜いた。

そして数秒も立たない内に一気に間合いを詰め下から斬り上げる。

零狐はいつ抜き出したかも分からない零狐愛用の刀(値段、10文銭)で受け止めていた。

妖夢は一旦後方に下がった。

しかし妖夢は走り出し白楼剣と楼観剣で零狐を正面から斬り付ける。

大きな音と共に火花が散る。

なんとか刀で受けた零狐はその攻撃を押し返し、何回も攻撃する暇を与えず連撃を浴びせる。太刀筋は並の人間では見えない。

妖夢の体に何発か被弾するが大方は捌き切っていた。

「…捌き切られるとはな。」

連撃の後は大きな隙が生まれる。

零狐の胴体はがら空きになっていた。

妖夢は楼観剣を振り下ろした。


しかし零狐は被弾していなかった。

最初の位置から全く動いていなかった。

「どんな幻を見てた?妖夢。」

零狐は刀を地面に突き刺したまま言った。

妖夢は動揺を隠せなかった。

妖夢の頬に汗が伝う。

「まさか…」

頷く零狐から発せられた言葉は現実を突きつけた。

「全部、幻だ。狐は元々化かす妖怪ってのを忘れずにな?」

妖夢は諦めず刀を掴む。

すぐさま零狐に斬り掛る。

零狐は斬られた瞬間黒い靄になり消え去る。

「無駄だよ妖夢。既に妖夢は術中に嵌っている。」

そう言って刀を取り白玉楼の門へと歩き出す零狐。背後からは透き通った声が響く。

「またいつでも頼ってください!私は零狐さんが大切なんですから!」

その言葉に偽りは無かった。

妖夢と零狐。

2人の好意にはそれぞれの違いがあった。

零狐の仲間としての好意。

妖夢の恋としての好意。

思いは交差するも関係は成り立っている二人であった。


「さて…まず万屋を開くための人材と資金が必要だな。とりあえず紅魔館にでも行くか」

自分の中でそう決意(?)した零狐は紅魔館に向かって歩き出した。


その頃、紅魔館では。

お決まりの騒動「姉妹喧嘩」が勃発していた。激しく館内で弾幕が飛び交う。

「おーおー…こりゃまた。派手にやるな。」

到着した零狐な呆れた様子で見守った。

そこに困った様子で歩いてくる者がいた。

銀髪の髪が少し揺れる。

完全で瀟洒なメイド「十六夜 咲夜」がため息をつきながら零狐の元に寄ってきた。

「毎回こうなっては困りますわ。取り敢えずいつもの様に止めてくださいな。」

零狐はいつもの様には行かなかった。

人材を無料で貸すという条件で二人を止める事を引き受けた。

「よし。咲夜からの初めての依頼だ。」

「まぁ、どちらかと言うとやってる事は脅しね。別にいいのだけれど。」

腕を慣らし、指の骨を鳴らす仕草を零狐は見せた。刀を手に取り抜刀の構えに入る。


フランとレミリアが丁度衝突する時。

零狐は刀を振り抜き刀の峯の部分で一発。

レミリアとフランは簡単に気を失った。

零狐は「楽勝だ」という風に刀を収め咲夜にその場を任せた。


これが「狐の万屋」への最初の依頼。

そして誕生のきっかけだった。


続く







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