ガラスの靴、売りました。 1話
初作品です。呼んで下さると嬉しいです。
「アラブの石油王の息子さんと婚約した心境は?」
「とても名誉のあることだと思います。」
「義父様、義母様の印象は?」
「ガラーディア王子とのエピソードは?」
これは3日前大型IT企業トップと呼ばれる本郷陛の娘、本郷由果理がアラブの石油王の息子、ガラーディア・ユースムとの婚約発表の様子。
そして現在。
「オラ金はらわんか~い!」
「ドレス、これ以外の服売って払ったじゃな~い!」
「それじゃ足りひんいうてるんや!」
由香理の父と母は多額の借金を残して自殺、遺産は父と母は生前使い無い。
唯一残った金物といえば、自分の服、鞄、靴、アクセサリー等、家具、家だがそれでも1300万足りないというから
「も~うなんでぇぇ」
と借金取りのオッサンから逃げているのだ。
とそこに
「見苦しい鬼ごっこやなー」
といい由果理と借金取りの間に1台のバイクが入った。
「誰?君?」
「誰?この人?」
「秋山祥、秋山製菓の御曹司やってまーす。」
「「秋山製菓」?あの<キスチョコ>の?」
「あーあれな、ダッサイよなー」
「いつまでくっちゃべっとんじゃハヨその女返せ!」
と借金取りが怒鳴る。
「なんで追われとんの?」
「借金残されて払えないから、その分返せって…」
「返せばいいやん。」
「っはかっ体で払うのよ?」
「労働しろよ。」
「そっちじゃなくって」
と由果理が言うと祥の目の色が変わった。
次回もお楽しみに。