人を見たら
人をみたら泥棒と思え
なんて言葉がある
この世界に表出される大多数の人の粗悪で狡猾な本性をよく反映している
私はその言葉を生きていくために
よい戒めだと思っている
でも私は
常にこう自分に言い聞かせている
人を見たら化け物だと思え、と
もはや本性がどうとかいうお話を通り越して
人間らしい要素を失い
誰かにとって存在が危険因子となりうる
人間の形をしたニンゲンという化け物に
人間はなり変わる
化け物になれば
人間にどんな優しさや慈悲の気持ちが備わっていたって
盗みどころでなく殺しだって出来てしまうようになるだろう
そういう理性を失った凶悪な生き物だからこそ
「化け物」
なんだ
そうなってしまった本人は自分が化け物なんて思っちゃいないだろう
しかし正気を保っている人が近くにいて彼を見たら
コイツはバケモンだってすぐ分かるもんだ
完全に化け物っていうのばかりでなく
部分的に化け物っていうのもあるけど
結局一度化け物になれば
化け物でしかなくなっていくしかない
その人が化け物になって誰も傷つかないとなればその人は可哀想な人だけど
そうなってしまえば彼は一生そのことを気に留めることはないだろう
私はそういう人を見るとなるべく相手にしないようにしようと思う
だけど意外とこういう人はいかにも普通ですとも言わんばかりに体裁よくして
そこかしらに溢れんばかりに存在している
つまりこういうこと
化け物になりたくなけりゃ
化け物にならないための努力と
成果が必要ってこと