表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
三途の川  作者: 活呑


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

6/9

三途の川に塔を建てる


今日はある仮説を立ててみた。


石を積み上げて天に届けば、天国へ行けるのか?

天国から蜘蛛の糸が垂らされて天へいけた例もあるのだから、いけるのでは?


しかし問題がある。


交渉だ。


「と言うわけで、天国への塔プロジェクトを始めたいと思います。その間、塔を崩すのは止めてください」


鬼は渋い顔をした。いや、いつも渋いことには変わりないが。


「お前、バベルの塔とか知らんのか?」


意外と博識だ。


「あれは人間です。僕たちは死人です。」


「一人でやれるのか」


「もちろんです。時間だけはありますから」


俺はすぐに後悔した。


1日積んでは基礎にもならない。

2日積んでも見た目何もかわらない。


何がいけなかったのか。

石は積んだ。鬼も約束通り崩さなかった。


時間だけは限りなくあるのだ。

石を積み、崩されるよりは生産性があるはずだ。


それに、鬼に宣言したのだ。負けたくない。


俺は耐えた。

途中で崩されるより心にくる。


ようやく高さが石3つほどになった頃、

鬼がタバコをふかしながらやってきた


「満足したか?」


憐れむような目。負けを知っていた顔。

素直には受け入れられない…


「どぉりゃあああ」


俺のドロップキックが鬼に炸裂した


鬼には効かなかった。


俺は涙が止まらなかった。


「ありがとう、ございました」


「おう。直しとけよ」


鬼はタバコをポイ捨てして去っていった。


俺は立ち上がり、

タバコの火を消して、

塔の建設予定の地ならしをはじめた。


また、石を積むために。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ