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【完結】助けた女の子が実は皇子だなんて誰が思いますか?!  作者: 慧依琉:えいる


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第99話:多忙を極めるルシアンたち



ルシアンが王宮に戻ってからも業務は次から次へと執務室のルシアンの机の上に積まれていた。そしてそこに見合い写真も紛れていた。それを見つけたルシアンは大きくため息をついた。


「はぁ~~~~~~~っ、この前言って理解してくれたと思っていたのにな、僕を誰だと思っているのか……………。」


側近のシビルが言った。


「陛下、大臣たちの心配も理解してさしあげて下さい。クレハトール令嬢では荷が重すぎるかと……………。」


その言葉にルシアンはカッとなり、


「シビル!何を根拠にそういう?お前は僕の側近だぞ?」


そう言って机の上に手を〝バンッ!〟と置いた!

だが、シビルは表情一つ変えずにルシアンに答える。


「はい、側近だからこそ、主が誤った道に進もうとした時は言葉を発します。」


「……………。それはララでは王妃は務まらないと?」


そう言ってルシアンはシビルに詰め寄り、シビルの襟元を掴んだ。それでもシビルは顔色一つ変えずルシアンに答える。



「まずは王妃教育がなされておりません。それに醜聞だらけの侯爵家では後ろ盾がしっかりしているとは言えません。まずは何をなされるべきか、冷静にお考え下さい。」


その言葉を聞き、シビルの襟元につかみかかったルシアンは手を離し、シビルに対して背を向けて言う。


「……………!わかっている!だが、他の者ではダメなんだ!王妃教育なら密かにこれからの一年で終了すればいい!醜聞に関してもララは被害者だ!」


ルシアンが頭を抱えてそう言うとシビルはニッコリと笑って、


「それでは先に王妃教育を致しましょう。密かに手配致します。大臣たちに気付かれぬよう、外堀から埋めてこちらが先手を打ちましょう。それでは急ぎますので失礼します。」


と言ったのでルシアンは彼の方に振り向いた。するとシビルは深くお辞儀をして部屋から退出した。ルシアンは茫然としていた。もっとシビルが反論してくると思っていたからだ。だが、シビルはルシアンの為に敢えてああいう言い方をしていたのだった。


〝そうか!シビルは頭ごなしに否定しているんじゃなく、足りないものをどうするのかを考えろと言ってたんだな。よし、だったら……………。〟


ルシアンはシビルの真意に気付き、誰もが反対の声を出せないように綿密に計画を立てていった。そして夜になると変装してララに会いに行き、婚姻までのスケジュールを組んだり、王妃教育について話したりとしていた。どうやら当分、あの甘い時間はお預けのようだ。


それでも話合いの時にお互いの手先が触れると二人は見つめあい、照れたりしていた。だが、それ以上の事は二人とも望まなかった。理由は二つ。確実に婚姻にこぎつけるため、そしてそれ以上を望むともっとそれ以上を望んでしまうからだ。ルルのように順番を間違うような事は王族へと嫁ぐ者にはあってはならない事だからだ。王族に嫁ぐのは「純白の婚姻」と言って純潔でないといけないからだ。



ルシアンが王宮を抜け出せない時はシャルルに言付けをしたり、教本を預けたりとしていた。


「君が僕の側近の一人であってよかったよ。」


「ハハッ、それ以前に俺はルシアンの友人だと思っているよ。」


シャルルがそうルシアンに向かって言う。変わらない彼の様子に安心するルシアン。ふっと笑って


「ああ、そうやって二人の時は名前で呼んでくれ。ずっと〝陛下〟ばかりだからな。」


と言った。ルシアンは自分から王位を手に入れたのだから弱音は吐けないと思っていたが、幼馴染であり、唯一の友人でもあるシャルルに対してだけは違ったようだ。ララの兄という意味でも彼をかり信頼しているようだった。


「その〝陛下〟として、もう慣れたのか?」


シャルルは大きく環境が変わった友人に対して心配していた。自身の周りを信頼出来る者で固めたつもりではあったが、大臣たちは自分たちの利益も考えるようなヤツらが多かったからだ。それは父王の時の大臣も残したことが大きな要因だった。

全員入れ替えると反発が起こると考えて一部の大臣を残したがために、「自分の娘」を陛下にという者が多く、シャルルもそれを目の当たりにしていたからだ。


「そうだね、ある程度はね。あとは経験を積むしかないだろう。だからこっそりと婚姻に向けて計画を立てるんだ。協力頼むよ。」


「ああ任せて!惜しみなく協力するよ。…ララのこと、頼んだよ。」


真剣に受け答えするシャルル。しっかりとララの兄の顔だった。そんなシャルルを見て自分を信頼してくれてることをしっかりと受け止めたルシアンは


「ああ、任せてくれ。絶対に大切にして幸せにするよ。」


そう言ってルシアンとシャルルは拳同士をくっつけ、仲間意識を再確認した。



それからララは王妃教育を受け、侯爵は婚姻式の為の衣装を内密に用意していく。本来王宮内で行うのだが、大臣たちにバレないようにするために、侯爵家が手配することとなった。予算はルシアンが出すのだ。シビルがいつも頭を抱えて唸っていた。ルシアンの私生活のための金銭管理もシビルがしており、そんなシビルはシャルルと共に会場の手配もしていたのだった。


「陛下の婚姻なのだからもっと派手に!もっとお金をかけてもいいんです!」


「陛下の婚姻は他国の王族も参列するんですよ?もっと豪華に!」


そう何度も侯爵にかけあっていたほどだ。





ご覧下さりありがとうございます。まだ見合いを諦めいない大臣がいる。だが、そんな大臣たちを騙し討ちしようと画策するルシアンたちだった。

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