第98話:約一年ぶりの再会!
コツ…………… ドキ…
コツ…………… ドキ…
コツ…………… ドキ…
コツ…………… ドキ…
一歩一歩ララに近付いているのかと思うとルシアンの心臓が跳ね上がり、それと同時に緊張してきた。約一年ぶりの再会だ。だが、やっと少し時間を作る事が出来て会えるのだ。嬉しさがこみ上げてくるが、同時に不安も広がってくる。ララの気持ちが変わっていないだろうか…と。
ララの部屋の扉の前に辿り着いたルシアン。立ち止まって深呼吸をした。そしてスッと右手を拳にしてララの部屋の扉をゆっくりとノックした。
コン!コン!コン!
緊張が走る────!
ガチャリ… 扉が静かに開き、ララの専属侍女が出て来た。そしてルシアンの顔を見て驚いて声を出しそうになったのでルシアンは咄嗟に「シーッ!」という仕草をした。それを見て侍女は〝きっとお嬢様を驚かせたいんだわ。〟と事情を察し、静かにルシアンを部屋に招き入れた。
「………………?アマニー?どうしたの?」
「────────!ドキッ‼」
ララの声が聞こえる………ドキドキ………!ルシアンの鼓動が跳ね上がる………
「アマニー?」
「ラ…ラ。」
思わず声が出ていた。
「えっ?」
その聞き覚えのある懐かしい声にララは思わず振り向いた!
「え…。え…?ルシアン様っ?」
驚きのあまり自身の口元を両手で多い、感動でホロリと涙ぐんでしまったララ。
そんなララの姿を見たルシアンは駆け寄って
「ララッ!」と言ってララを抱きしめていた。
強く抱きしめられたララは涙ぐんでいた涙が頬を伝って涙が溢れてくるのを感じた…。
「すまない、もう少し早く会いに来ようと思ったのに、遅れて不安にさせてしまった…。」
「いいえ、いいえ。ルシアン様。こうして来て下さっただけで充分嬉しいです。」
ララの言葉を聞いてルシアンはやっと安心することが出来た。ずっとララの気持ちが変わってしまっていないか不安だったのだ。
〝どうやらいらない不安だったな。〟そうルシアンは先ほどまでの不安が一瞬で消えていったのだ。
二人はしばらく抱きしめあってお互いの存在を確かめあっていた。
そしてルシアンがララに言葉をかけた。
「ララ、ようやく執務が落ち着いてきたからこれからはもう少し頻繁に訪ねてくるよ。」
「ルシアン様、嬉しいですが、どうかご無理だけはしないで下さいね。」
「ああ、頑張って仕上げて少しでも時間を作るよ。僕にとってララと会えないことの方が辛いんだ…。」
そう言ったルシアンは泣きそうな顔をしていた。
「ルシアン様…。」
「それでララ、僕は正式に君を王妃として迎えたい。その為にこれからはちゃと段取りを踏もうと思っている。父君にも協力をお願いすることになる。ゆっくり進めて大臣たちにも認めさせて二人で幸せを築こう!」
「はい!」
そして二人はゆっくりと口付けを交わした。
しばらく二人っきりで過ごしていた貴重な時間…。
静かに扉をノックする音が聞こえた。
〝………………あぁ…。側近のシビルか。〟ルシアンはそのノックをしている人物が誰かわかった上でまだララから離れる気はなかった。
中から返事がなかったのでもう一度ノックをする。遠慮がちに…。
だが、やはりルシアンは無視してララに口付けを続けていた。ララはノックの音に気付き、恥ずかしそうにしていたが、それが更にルシアンの気持ちに火をつけたようでララを求める気持ちが強くなった。
だが、中から返事がなく、とうとう切れた側近のシビルは今度は大きな音でノックをした。
流石にこれはマズイと二人で思ったのでララもルシアンからパッと離れた。ルシアンはまだ足りないと言った表情でララを熱く見つめていた。
〝もう、ルシアン様ってば……………、あんなうっとりとした表情、色気が半端なくて困ってしまう……………。〟ララは恥ずかしさでまた両手で口元を覆った。
そして今度は大きなノックをしたのち、
「陛下!入りますよ?よろしいですか?」と声をかけて来た。
ルシアンは残念そうに大きくため息をついて
「ああ、もう出るから。」と答えた。
そしてララに向かってキリッとした表情でララの手を取り手の甲に口付けをして
「また来るから……………。今日は会えてよかった。」
そう告げ、ララも
「はい…。私も会えて嬉しかったです。またお待ちしております。どうか、その時は気をつけてお越し下さいね。」
そう返事をした。
ルシアンはララの瞳を見てニコっと笑い、立ち上がり、ララの部屋を出て行った。
部屋の外で待っている側近に言葉をかけているのだろう。声が何となく聞こえる。
ララは何だか嬉しさと恥ずかしさで胸の奥がくすぶったくて変な気持ちだった。
〝これからルシアン様が来られるたびに婚姻のための打ち合わせになるのね……………。〟
そう思うとドキドキがまた始まった。
ご覧下さりありがとうございます。ラブラブな二人でしたね!これでやっと二人は婚姻に向けて進めるようです。




