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【完結】助けた女の子が実は皇子だなんて誰が思いますか?!  作者: 慧依琉:えいる


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第97話:大臣の目的はただ一つ!その時、侯爵は…?!



王宮議会の大臣の一人がクレハトール侯爵家を訪ねた。それは当主であるクレハトール侯爵に直接話があるというのだ。とにかく侯爵は大臣を部屋に招き入れ、応接室へと通した。


侍女たちによってお茶が出された。侯爵は大臣に手の平を向けて「どうぞ。」とお茶をすすめた。

大臣は「頂きます。」と言って一口お茶に口をつけた。そして侯爵自身も口をつけ、そっとカップを置いた。

────カチャン………



「それで?わざわざ私に何の用でございましょう?」


侯爵が切り出した。大臣もカップを置いて


「侯爵…、今陛下の見合い話で議会は混乱しております。」


「ほほぉ。」


「どこの令嬢を薦めても陛下はきっぱりと断ってしまいます。そして他国へと目を向けようとしたところ、先に陛下に却下されました。原因は侯爵のところのご令嬢のようですが………。侯爵からどうにかして頂けないでしょうか。」


大臣はハッキリとそう言い切った。侯爵は約一年前にルシアンが訪ねて来てララに2年待っていて欲しいと告げた。その事を知っていたので大臣の申し出に簡単に頷くわけにはいかなかったのだ。


「大臣………。そなたの苦労、心中お察しします。ですが、うちの娘は今侯爵邸内におり、一歩も外には出ておりません。まして陛下が訪ね来てもおりません。それがどういう意味を持つかおわかりでしょうか?」


「しかし………!陛下がそなたの娘を未だに思っており、そなたの娘以外には考えられないと申しておるのだ!」


侯爵はちょっと気の毒には思ったが、ちょっとだけいい気味だという気持ちもあった。よほど自分がメンバーに選ばれなかったのが悔しかったのだろう。それはさておき、


「とにかくお帰り下さい。娘は関係ありませんので。」


「しかしだな………!」


侯爵がチリン!チリン!とベルを鳴らすと護衛騎士が数名入ってきて


「お客様のお帰りだ。」と侯爵が言うと喚く大臣を取り押さえて外に連れ出した。




大臣もいなくなった部屋で


「ふぅー。誰が来ても同じことだ。ララは必ず陛下と婚姻をさせる。」


侯爵はそう言い切った。



きっと侯爵の心の中で〝そうすることで王室と縁が出来る〟とでも思っているのだろう。


そしてこのような事があった事自体、ララの耳には入らなかった。ララは不安な気持ちを抱いたまま、ただひたすら約束の2年を待つ決心をしていた。その2年の間にルシアンの気持ちが変わったらどうしよう。自分の気持ちが変わったらどうしよう、そう思う日々だった。



そんなある日、使者から連絡が入った。


「ルルが男児を出産したと連絡が入った!これでは公爵家はまた大変な事になるぞ?」


何故か侯爵は嬉しそうにそう言った。


「まあ!ルルが出産したのね、よかった!」


夫人は素直に喜んでいた。ララはというと「そう、二人とも無事だったのね、よかった。」と無事に出産を終えたことを喜んだ。



〝産後はどうなるのかしら………。ルシアン様はルルに私に接近禁止を言い渡したと言っていたけど………。〟


なんだかんだと言ってララはルルの心配をしていたのだった。一度会いに行こうかとも思ったが、それだとまたルルが勝手をしてしまうかもしれないと思って会うことは断念した。夫人はどうやらこっそり会いに行ってるようだ。帰宅するとララにその様子を話にきた。



ララの侯爵家以外の外出は禁止されたままだ。いつになったら解けるのだろう………。


〝このままでは王宮でのパーティーにも参加出来ない…。こっそり彼の顔を見に行くことも出来ない。〟


そんなある日の夜、侯爵家にお客様が来られた。侯爵に連絡が入ったが、侯爵はそんな人物は知らない、誰だ?とイライラしながら玄関へと急ぐ。



そしてその人物が玄関に入ってきてローブを取った姿を見て侯爵は腰を抜かしそうになった。


「へ…っ……陛下っ!?」


そう、姿を現したのは変装をして侯爵家を訪れた陛下、ルシアンだった。



「すまない、侯爵。ちょっと訳アリでこのようなだまし討ちを…。」


「いいえ、陛下でしたらいつでも歓迎ですよ。」


「ハハッ、そうか。ではこれから頻繁に伺うとしよう。偽名でな。」


ルシアンは豪快に笑っていた。それはこれからララに会えると思うと気持ちが流行って仕方なかったのだ。


「陛下、あまりお時間がありませんので…。」


側近が小声でそう言うと


「おお、そうだった。侯爵、すまない。ララにすぐに会いたいが、部屋を訪ねても?」


「ええ、どうぞ。ご案内致します。」


そうしてルシアンは侯爵の案内でララの部屋に向かうこととなった。そこでルシアンからの提案でララを驚かせたいから静かに行こうということだ。


階段をゆっくりと上り、上り、上り…。ようやくララの部屋のある4階まで辿り着いた。


「奥から3つ目の部屋、つまりここから2つ目の部屋になります。」


「わかった。暫く二人にしてもらえないだろうか。」


「陛下、例え陛下と言えどララは婚姻前ですぞ?」


「侯爵、私はララを妻、王妃にと望んでいる。これで答えは充分だと思うが?」


「……………‼」


侯爵はハッキリ言い切ったルシアンに驚き、深くお辞儀をしてその場を後にした。護衛騎士と側近はそのままその階の段上で待機した。


ルシアンはゆっくりとララの部屋に歩みを進める………。





ご覧下さりありがとうございます。とうとうルシアンがララに会いに来ました!約一年、顔すら見れずにいた二人………。

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