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【完結】助けた女の子が実は皇子だなんて誰が思いますか?!  作者: 慧依琉:えいる


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第85話:毒にうなされながらも耐えるルシアン!



ルシアンの秘書に連れられてルシアンが休んでいる私室へと案内をしてもらったルルの姿をしたララ。

ルシアンの部屋をノックする秘書。しかし中から返答がなかった。


「もしかしたら眠られているのかもしれませんな。」


と言って今日はお引き取りをと言われた。ララは返答がないことが眠っているということではないと考えて


「もしかしたら気を失われているとか、そういう事もあるかと思います。お顔さえ見る事が出来たら安心します。」


と言って引き下がらなかった。秘書はその真剣さに害はないだろうと判断し、特別に入室を許可した。


「ありがとうございます。秘書様。」


そう言ってララは静かにルシアンの部屋に入った。



静まり返った部屋…。


奥にある寝室に静かに歩みを進める。



近付くにつれ、激しい息遣いが聞こえてくる。

ララは慌てて寝室へ駆け寄る。



ルシアンがうなされながら息を荒くして苦しんでいる…。


「ルシアン様っ!」


ララはルシアンに近付き、ルシアンはギュッと握りしめていたシーツを引っ搔くようにしながら耐えていた。


「あぁ…。やっぱりあの時!」


ララはお茶会の時の様子がおかしかったのは気のせいではなかったのだと実感した。


ルシアンはうなされながらも意識は薄っすらとあり、


「ラ…ラ……………か?」


と言葉を発した。



「ええ、ルシアン様。かつらをつけてルルに成りすましてきました。それよりも大丈夫なのですか?こんなに苦しそうに…。」


「あ…あ、医者…が、明日には、元……………に戻……って、る、はず…………だと…。言った…………だろ?耐…性がある…って…。」


「それでも…!そんなにお辛いのに……………!」


ルシアンは声を発するのが苦しいのでニッコリと笑ってララに震えながら手を差し出した。

ララは涙ぐみながら差し出された手をゆっくりと自分の手で包んだ。


〝この人は自分が苦しいのに私が心配するからとこんなに無理をして…。〟


「側妃様の仕業なのですね?今回も証拠はないのですか?」


ルシアンはそっとうなずいた。


「悔しいです…。」


「今…回の…は、警告…だろ…う。」


ルシアンは言葉を発するのが辛いようなのでララはこれ以上いるともっと無理をさせてしまうと考えて


「ルシアン様、しっかりとお休みになって下さい。また明日、来ます。」


その言葉にルシアンはさみしそうな顔をしたが、心配しているララの顔を見て静かにうなずいた。


ララも心配ではあるものの、無理をさせるべきではないから「それではまた明日。お大事になさって下さい。」と言ってその場を離れることにした。


部屋を出ると外で秘書が待機していた。


「すみません、お待たせしました。」と、秘書にお詫びをした。


「いいえ、大丈夫ですよ。殿下のご様子はどうでしたか?」


「はい、お休みになってました。」


「そうですか。」秘書はそう言って王宮の内宮の外まで案内してくれた。ララが与えられた部屋は離宮にあたる王妃たち女性のための宮殿だった。




部屋に戻ったララは先に眠ってしまっていたルルにまたもやベッドを独占されていた。


「もう…、ルルってばここを与えられたのがどっちかわからないじゃいの!」


そう呟きながら呆れていた。そして今日も他の部屋にあるベッドを使うことにした。ララ付きの侍女が「お嬢様…。」と心配そうに見ていた。ララは苦笑いをして「大丈夫、心配しないで。」と言葉をかけた。




翌朝、

「それで?アイツは大丈夫だったの?」


「ルル…。アイツって、ルシアン様よ?第二皇子殿下なんだから…。」


「別にいいじゃない、私には関係ないし。」


朝一番にルルとこんなやり取りをしたいわけじゃない。


「もう一度会いに行ってくるわ。」


そうルルに告げた。


「え、じゃあ私は部屋から出られないじゃないの。」


「何言ってるの?私と入れ替わる気で来たくせに…。」


「…………!じゃあ、入れ替わってもいいの?」


ルルが喜んでそう言ってきた。が、


「そんなの許すわけないじゃない、今だけよ。」


ララがそう言って静止するとルルは〝つまんない〟といった様子だった。

そんなルルを放置してララはルシアンを訪ねた。昨日秘書に教えてもらったから私室への生き方はわかる。


そしてルシアンの部屋の前に辿り着くと護衛騎士が二人扉の前に立っていた。


〝流石に私一人で通してもらえるのかしら?昨日は秘書様が一緒だったから大丈夫だったけど…。〟


そうララが心配していると騎士の一人がララに気付いて近付いてきた。ララは少し驚いたが


「ララ様…でございましょうか?」


と声をかけられたのだ。


「え…。」と驚いていると


「主より仰せ遣っております。どうぞ、お入り下さい。」


「あ…、ありがとうございます。」


そう言ってお辞儀をした。騎士は自分にお辞儀をしたララに驚いていた。騎士の身分が明らかでない場合、多くの令嬢達は見下した態度をとるのだ。だが、ララはそんな事を気にもせずに自然にお辞儀をしていったのだ。


「なるほど、間違いなくララ様ですね。」


騎士がそう言った。「え?」ララはよく聞こえていなくて騎士の方を振り向いたが、騎士はニッコリと笑うだけだった。




ご覧下さりありがとうございます。毒に耐性があると言っても受けた毒に対して症状が出て苦しむのは少なからずあり、目の前のルシアンが苦しんでいる姿を見たララは深く傷ついた。

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