第74話:思いがけずに4年ぶりの再会!
ララは周りをキョロキョロ見回した。誰かを警戒しているのか?それともその〝聞きたいこと〟はそれだけ重要なことなのだろうか…。ルシアンは内心ドキドキしながらララが言葉を発するのを待っていた。
するとララは深呼吸をしてルシアンに向き合ってこう尋ねた。
「ルシアン様。以前からお聞きしたいことがありました。ルシアン様はファモアーゼ侯爵家のお方。ルシアン様には妹君がいらっしゃるとか、ありませんか?」
ルシアンはポカンとしていた。
「いや…、妹はいないが…。」
「そうでしたか。ではお屋敷のどこかで今でしたら13歳くらいの女の子を見かけたことはございませんか?」
ララは不思議な話をしてくる。一体誰のことを言っているのか、何を知りたいのか…。
「いいや、見たことも会ったこともないよ。」
「そう…、でしたか…。」
そう言ってララは俯いてしまった。
「どなたか探しておられるのですか?」
ルシアンはララにそう尋ねた。ララは〝ぱあっ〟と明るい表情になってルシアンに向かって話をした。
「はい、今の年齢は13歳になっていると思います。美しい金髪で瞳はルシアン様のようなシアン色…。」
瞳を輝かせてそう言っていたララだったがルシアンの瞳を見て言葉が止まった。
〝────待って。どうして気付かなかったのだろう。本当にシアンてルシアン様にそっくりな瞳だわ。〟
ルシアン自身もララ嬢が言いかけて止まったことで気付いてしまった。シアンの存在を知っているのはケイティーとララ、そしてララの邸の者や出入りしていた者たちだ。
「ま…!まさか…‼」
ルシアンは驚きを隠せなかった。目の前のララ嬢があまりにもララにそっくりだったことからずっと動揺していた彼だったが、このララ嬢の発言により、確信を得たのだ。
「ララ嬢が探している女の子は〝シアン〟と呼ばれていた?」
「──────────ッ!」
明らかにララ嬢の表情が変わった!ルシアンの心臓は早鐘を打ち始めた。〝ドクン!ドクン!!……!〟
〝ここは慎重にいかないと…。〟
ルシアンの思いとは別で目の前のララ嬢は期待と不安の入り混じった表情をしていた。
「ええ。そうよ。ルシアン様、ご存じなのですか?」
「ああ。」
そう短く返事をしてルシアンはララを見つめた。ルシアンの手が腕が震えている。そして彼の瞳は揺れている…。
「ララ嬢。いや。ララ。心して聞いて欲しい。今から真実を話すよ。その前に、場所を移動しようか。」
そう言ってルシアンは黙ってララの手を取って歩き出した。ララはどこに行くのだろうと思いつつ、ルシアンにそっと付いて歩いて行く。
どんどん王宮の中に入って行くルシアン。ララはルシアンがいくら王宮勤めだからといってこんなに奥へと入っていっても大丈夫なのかと不安になった。ルシアンが通った道は一目につかない道だったようで二人が一緒に歩いているところは誰にも目撃されずに済んで、無事、ルシアンの、第二皇子の執務室へとたどり着いた。
──────────パタン!
執務室の扉を閉めて、ようやくルシアンはララに振り向いた。
「すまない、庭園よりもこっちの方が安心して話が出来ると思ったんだ。それだけ大切な話をあなたにするよ。」
真剣なまなざしのルシアンからララはルシアンを信じて心を落ち着けて頷いた。
今度はルシアンが深く深呼吸をして話を切り出した。
「シアンの正体は僕なんだ。」
ルシアンから衝撃の一言を聞いたララ。だが、どうやっても理解が出来ない。シアンは13歳の女の子。だが、ルシアンは20歳の男の子なのだ。いくらララが出会った頃10歳だとしても身体的な特徴は赤ん坊からあるのだ。しかし、あの時にその特徴はなかった。あればきっと侍女から報告があったはずだ。
────どういうこと?
ララが混乱するのも無理はない。
「見てて。」
ルシアンはそう言ってララの目の前で13歳のシアンの姿に魔法で変身した。
目の前で姿が変わっていくのを見たララは驚きながらも返信後の姿を見て即座に納得した。
「凄いわ!シアン…!あなただったのね!あなた魔法を使えるのね!」
「あ~~~!ララ、逆だよ。本来の姿がルシアン、20歳の男だからね!こっちの姿が魔法で変身した姿だから…。」
ルシアンは焦りながらそうララに説明した。
「あっ…。そ、そうね。そうなのね?」
それでララは納得した、と同時にどうやら〝大切なこと〟を思い出したらしい。
「えっつ!?私、女の子だと思って間接キ…ッ!」
ララの顔は真っ赤になった。ルシアンは〝やっと気付いたか〟とでも言いたそうな顔をしいた。
そして元の姿に戻った彼はもう一つの大切な話をすることとなった。
「さて、もう一つ大切な話をするよ。いいかい?」
「ええ、いいわ。これ以上に驚く事なんてないでしょ?」
ララはそう言うがルシアンは〝ニッ〟と笑う。
ご覧下さりありがとうございます。いきなりの急展開ですね~~~。ルシアンはララと会ったら自身の正体を明かすと決めていましたから、きっと彼が言う大切な話とはそうなのでしょうね。さて、ララの反応は???




