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【完結】助けた女の子が実は皇子だなんて誰が思いますか?!  作者: 慧依琉:えいる


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第73話:ルシアンの中で辿り着いた「真実」!



ルシアンは目の前で落ち込むケイティーを見て、「身分差」については同情していた。しかし、自分は皇子の立場であり、いざという時はどうにでも出来るので、ただララが生きていてさえすればいいと思っていた。


「ケイティー…、ごめん。辛かったよね。手伝わせてごめんなさい。」


シアンとしてルシアンはケイティーに謝った。するとケイティーは首を横に振って


「シアンのせいじゃないよ。わかっていたことだ。ララと僕とは同じ子爵家同士だからって油断していたよ。僕はこのままララがどこかで幸せでいるならそれでいい。」


ルシアンはそう言い切るケイティーを眩しく感じた。権力を使って手に入れようと考えていた自分が恥ずかしくなったのだ。だが、それもまた運命だ。


〝ケイティー、君の分までララを見つけだして必ず幸せにすると誓うよ!〟


ルシアンは心の奥底でケイティーに対してそう誓った。そしてその場は元に戻して、二人は別れた。



〝もし、今日ケイティーに会っていなければ僕はずっとララは死んだものと思っていた。ケイティー、君のおかげだ。〟ルシアンはケイティーに感謝した。そして馬を王宮に向けて走らせながら考えていた。


〝ララ嬢は産まれてからつい先日まで療養で離れて暮らしていたと…、年齢も同じ、外見も名前も同じ…。そうするとララ嬢がララである可能性も出てくる…、か。〟一緒に過ごしていた時のララからはそんな話一つも出てこなかった。子爵だってララを実の娘のようにかわいがっていたし、婦人だって…、婦人?少しララに対して当たりがきつかったが、そういう母親だっているだろうというレベルだった。それにララ嬢は兄のシャルルとは仲良くしているが、父や母とはあんまり仲はよさそうには見えない。だからと言って悪いわけでもない。


ルシアンはそれ以上考えがまとまらなかった…。


とにかく、一度ララ嬢と会ってみよう…。





そして婚約式を目前としたある日、ララは王宮の庭園にて第一皇子のパドルとお茶をしていた。相変わらずパドルは何も話そうとしない。ララは観念してパドルに言葉をかけた。


「あの…。殿下。殿下が私をお気に召さないのは仕方のないことではございますが、今は私たちの交流を深める場です。少しは殿下のお話をお聞かせ下さいませんか?」


するとララの必死の思いが伝わったのか、パドルはララの方を見た。


「君は…。本当にこのままでいいのか?」


「そのご質問は以前にも頂きましたが、立場上、私からは〝否〟は申し上げられませんので…。」


ララの言葉にパドルは関心したように


「ふむ…。すまない。私にとってはそなた以外にないと周りから固められてな、私からも〝否〟は言えないのだ。」


「まあ、殿下のようなお立場の方でもですか?」


ララは驚いたような顔で言った。


「ああ、皇子なんて立場は何の役にも立たない。君を自由にしてあげられないんだ。」


「それでしたらお互い、受け入れるしかなさそうですね。」


ララは苦笑いをしていた。パドルもそれをわかっていた。


「だが、私には愛する人がいるんだ。君を愛してあげることも、大切にしてあげることも出来ない。」


「そうなんですね…。仕方のないことです。」


「君には申し訳ないが、王妃としての執務を任せることになる。私の子は私の愛する人に産んでもらおうと思ってる、彼女以外は抱く気にはなれないからね。」


「……………。」


「子供を作らずに、誰にもバレないようにしていれば他の男と会っても私は何も言わないよ。君だっているんだろ?好きな男が…。」


ララはパドルのその言葉にカッ!とした。


「いいえ!いくら殿下とそのような関係でなくとも、他の殿方とそのような、不誠実は関係にはなろうとは思いません!」



そう言い切るララにパドルは驚いた。ララは大人しそうに見えたからだ。少し釘を刺しておけば上手くやっていけるだろうと考えていたからだ。


「それでは君は〝王妃として〟結婚したようなものだ。」


そう言葉にしていた。


「それで構いません。」


ララはそう言って唇をギュッと噛んで


「失礼します!」と言ってパドルの前から立ち去った。



残ったパドルは驚きと斬新さで思わず大きな声を出した笑っていた。





そして王宮の庭園でまたしてもララは意外な人物と遭遇することとなる。


「キャッ!」


「す、すまない!」


ぶつかった相手を見て驚くララ。



「ファモアーゼ侯爵子息様?」


ララの顔はどうしてここに(王城に)?と物語っていた。



「あぁ、ララ嬢でしたか。お久しぶりです。」


「はい、お久しぶりです。」


一瞬の沈黙が、視線が二人にとって長く感じた。



「ファモアーゼ侯爵子息様からお申し出を頂いておりましたのに、今回、第一皇子様とご縁が繋がってしまって、申し訳ございません。」


ララはそう言ってルシアンに深くお辞儀をした。


「ああ。その話は聞いたよ、国王の命令なら仕方ないさ。僕にはどうにも出来ない…。すまない。」


「いいえ、そう言って頂けてほっとします。」


ララの言葉にルシアンの胸は〝チクン〟とした。



「あ、そうだわ。私ずっとルシアン様にお聞きしたいことがありましたの。」


ララがそう切り出した。その顔は〝聞いてもいいことなのかどうか〟という不安が入り混じっていた。





ご覧下さりありがとうございます。前回と今回でお話がかなり進んできました。これから先、二人は近付いては離れて近づいては離れてを繰り返す予定です。上手く思うようにお話が運べばいいのですが…。

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