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【完結】助けた女の子が実は皇子だなんて誰が思いますか?!  作者: 慧依琉:えいる


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第70話:ルシアン、そしてダンテ、それぞれに打開策はあるのか?!




王宮の第二皇子の執務室でシャルルはルシアンとの出会いを思い出していた。あれは10歳の時。

ルシアンは王宮で強い毒に遭い、側近のファモアーゼ侯爵、つまり自身の母方の祖父がルシアンを連れて自領へと逃げて来てしばらくたった頃だった。ルシアンの体調が戻り、体力をつけさせるためにも剣術の稽古を復活させた。そして同じ年ごろの信頼のおける人物を侯爵が探しており、シャルルに白羽の矢が立ったのだ。それがきっかけで二人は出会い、シャルルの容赦ない口調に裏表がないことを知ったルシアンが彼に対して心を開いていったのだ。


二人で競いながら過ごしていくうちにルシアンは自身が魔法を使えること、本当は第二皇子であることを打ち明けていた。もちろん、事情が事情なだけにシャルルもそれを実の父親にすら話ていなかったのだ。この秘密を知るのはもう一人、ダンテとだけだった。三人は固い友情で結ばれており、秘密を共有する大切な仲間でもあり、主従関係でもあったのだ。



さて、お話を戻そう────


シャルルの言葉で王宮の第二皇子執務室、その場が静まり返っていた。ルシアンはシャルルの怒りはもっともだと思って言葉に詰まっていた。だが、口を開いた…。


「そうだな、君の妹に惹かれていたのは事実だな…。だけど僕は怖かったんだ…。この王位争いで彼女を巻き込んでしまうのではないかと……………。だが…!」


そこでルシアンは言葉が詰まってしまった。そして今度は静かに


「こんな事なら強引にでも婚約だけでもしておけばよかった…。」


そう言葉をこぼした。それにはシャルルも同意だった。訳のわからない第一皇子よりも親友でもある第二皇子の方が100倍いいに決まっているからだ。

そして二人はなすすべがない事に、自分たちがいかに無力であるかを気付かされて落ち込んでいた。


「側妃が何かやらかしてくれればいいのだが…。」


シャルルがポツリと言う。


「あぁ、それは僕も思ったよ。だけどあの人はそんなへまをするような人じゃない。むしろ、パドルの方が何かやらかしそうだな、あいつは王位に固執していなからな。奴も可哀そうだ。」


小さく呟いただけのシャルルの言葉にすらルシアンは冷静に答えた。


「とにかく俺たち総出であの二人の動向を監視して何か一つでも突破口を見つけよう!」


「そうだな、ハハ…。落ち込んでなんていられないな。」


「そうだぞ!ルシアン!…………………ところで、ララにはいつ正体を明かすんだ?早い方がいいと思うが…。」


シャルルの言葉にルシアンは固まった。少し黙ったまま何やら考えていた。


「次に会ったら彼女に告げるようにするよ。その前にちょっと行っておきたい所があるんだ。」


「……………?そうなのか?お前の気持ちがそうなら……………。検討を祈るよ!」


「ああ!」



そうしてシャルルはルシアンの執務室を出て自分の邸へと戻って行った。





シャルルが邸に到着するとプラスタール公爵家の馬車が止まっていた。


「ん?ダンテか…。ルルが体調を長く崩しているから見舞いに来たのか。」


そう思って邸内に入ると



「何だって!?そのような状況で大切なルルを貴殿に預けることは出来ぬ!」


突然、父・侯爵の怒涛が聞こえた!


〝父上?……………相手はダンテだよな?どういう事だ?あれだけダンテに媚びを売るかのような態度だったのに……………。〟


シャルルは気になり、父の応接室の扉をノックした。


「父上、僕です。入室してもよろしいでしょうか?」


「……………、入れ。」


父からの許可が出たので応接室へと入室するシャルル。そこには床に跪いたダンテがいた。そして母と、ルル、そして父だ。ダンテがこちらを向く。頬には殴られた跡があった。


「……………?!ダンテ?!どうした、その傷……………!?」


驚いてダンテの元に駆け寄ると


「シャルル‼」と、父が声でシャルルを静止した。応接室の空気が重い…。状況が全く呑み込めていないシャルル。


「これは一体どういう状況なのですか?」


シャルルは父に、ダンテに、問う。答えたのは怒りを露わにした父だった。


「ハンッ!その男はもう公爵家とは縁もゆかりもないただの平民になったんだと!公爵家からの手紙にそう書いてある。どうやらルルが妊娠したようだ。それであちらは醜聞を恐れてその男を一族から切り離したということだ。そんな奴のところに誰が行かせるのだ?!こちらはもっと酷い醜聞だというのにっ!」


「なんと…!」


これにはシャルルも驚いた。まさかルルが妊娠していたなんて!シャルルはその事実をルシアンの元にいたから知らなかったのだ。そして今聞かされて驚きを隠せない様子。


「では…王宮勤めも…」 シャルルは恐る恐る口にした。


「多分な…。平民が出入り出来るわけがない!」


つまり、ダンテは職すらも失ったということだ。ルルはずっと泣いている。自身とお腹の子の将来を案じて、大好きなダンテと離れなければならないのかと不安になっているようだ。





【更新についてのお知らせ】

毎日1話更新(6:50)ですが、

次作71話からラストまで2話更新になります。

6:50 (朝7時前)

18:50 (夜7時前)

2話更新になりますのでお話がおかしいと

思ったらひとつ前に戻って見て下さいね。

※いつもご覧下さりありがとうございます。

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