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【完結】助けた女の子が実は皇子だなんて誰が思いますか?!  作者: 慧依琉:えいる


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第63話:パドルとドロシアの母子対決!母としてドロシアは…



翌朝の王宮にて


「母上!何度言ったらおわかりいただけるのでしょうか?!私はもう成人しておりますゆえ、このように何度も呼び出しされるのは……………!」


そう言いながらパドルは母のドロシアの部屋を訪ねた。



ドロシアはゆったりとソファーに座ってお茶を飲んでいた。


「そのように大声を出さなくとも聞こえておるわ。」そう言って侍女に皇子のためにお茶を用意するようにジェスチャーをした。が皇子は手を挙げて首を横に振り、必要ないとジェスチャーをした。


「このように頻繁に呼び出されると皆の私を見る目がっ!周りがどのように噂しているか、よもやご存知でないと!?」


「ほぉ~、どのような噂をしているのか、」


ティーカップを持つドロシアの手がピタリと止まり、表情が硬くなった。パドルはビクッとなる。こういう母はこの上なく冷酷になるからだ。


「私が…まだ母親から独立出来ていないと……………。母親なしでは何も出来ないと……………。そのような噂が出回っているのです。」


────ガチャン‼


ドロシアがテーブルにティーカップを荒々しく置いた!


「はっ!事情を知らない者どもめが!そんな噂を気にするなど器が小さいすぎるぞ!」


「器の大きさの問題ではないかと……………。」


パドルはたじろぎながらそう答えた。

ドロシアは我が子と言えど、〝ギロリ〟と睨んだ。パドルは〝ハッ〟と引き下がってしまった。

部屋の中の空気がいつもよりも重く感じる瞬間だった。



ドロシアは自身のカップに手を伸ばし、お茶を一口飲んでため息をついた。


「ふぅー、そんな噂よりも!お前は何をしているのだ?!」


ドロシアが昨夜の仮面舞踏会でのことを持ち出した。今日、パドルを呼びだしたのはそれが原因だからだ。


「何の…。何のことでございましょう?」


惚けるパドル。

ドロシアは再びカップをテーブルの上に置き、じっくりと話をしようと体制を変えた。


「私は知っているぞ。お前が昨夜、変装をして舞踏会に出ていたことをな!そして連れていた女性はどこの家門の者だ?」


「私に監視をつけているのですか?」パドルはムッとして言った。〝ルシアンの仕業か?!〟そう疑いうつ訪ねた。


「監視?変装をしていても我が子だぞ?階上から見ていてすぐにわかった。さあ、どこの家門だ!?」


パドルはルシアンが密告したのではないことに安堵した。そして隠していてもどうせ調べるのだろうと思って正直に話すことにした。


「貴族令嬢ではございません。平民、町娘です。」


「はあ?!令嬢ではない!?そなた!自分の立場をわかっているのか?次期国王なのだぞ!その伴侶が町娘!?」


「だからこそ、身分など関係ないではありませんか!私の立場でどうとでも出来るではありませんか!」


パドルの目は真剣だった。だからこそ、ドロシアは深くため息をついた…。



「王になるのに何の後ろ盾も持たない娘が伴侶になってどうするのだ?それに、他の貴族家たちが平民出の王妃に仕えると思うか?その娘の方が居心地が悪いに決まっておろうに…。」


「それでしたら、私は王位などいりません。彼女が大切なんです!」


「何を言っている!お前の敵であるルシアンでさえ侯爵家の令嬢を選んだと言うのに、あ奴が公式に姿を現した時、どうなると思うのだ?お前の価値が一気に下がるではないか…。しかも平民とだなんて、とんだ醜聞だ!」


「母上が何と言おうとこの気持ちだけは自由にはさせません!お話がそのことでしたら失礼します!」


パドルはそう言ってドロシアに見向きもせずに部屋を後にした。


────パタン!




パドルが部屋を去ったのを確認したドロシアは即座に行動に移した。


「スペード!おるか?」


「はい、側妃様。」


「あの娘の事は何かわかったのか?」


「はい、どうやらパドル様が身分を隠してお出かけなさる酒場にいらっしゃるようで、名はマリーと。東隣国の田舎町の出だということです。」


「……………しかも我が国の民でもないときたか…。」


スペードからの報告を聞いてドロシアはそのように呟いた。溺愛する息子の気持ちを尊重して娘を皇子妃にしようと思っても、これまた障害があったのだ。民が他国の平民を受け入れるかどうか…。


すぐさま行動をおこせばきっとパドルが自分から離れてしまうのは目に見えている。しばらくは好きなようにさせ、そのあとでお金をちらつかせるか、どうにかしてパドルとの仲を裂くこうと考えた。



「して、クレハトールの方はどうなった?」


「はい、無事にダイヤが侍女として潜伏致しました。わからないように脅し工作をし、その後は監視を兼ねてそのまま配置しておきます。」


「うむ。」


ドロシアはスペードの言った言葉を許可し、ダイヤはそのまま監視役も兼ねてクレハトール侯爵家に潜伏することとなった。





ご覧下さりありがとうございます。今回はパドルとドロシアの親子対決のシーンがメインとなりました。ドロシアはどうしてもパドルを王位に就けたくて色々と目論見ます。しかし、息子が真に欲する娘なら多少は妥協してもよいかと思ったが、他国出身では話にならないと…。今後ドロシアはどのようにルシアンを追い詰めていくでしょうか。


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