表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【完結】助けた女の子が実は皇子だなんて誰が思いますか?!  作者: 慧依琉:えいる


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

61/108

第61話:続!仮面舞踏会。バレてる!バレてる!一番バレてはいけない人物に…‼



それでもパドルは諦めなかった。少しでも自分自身に好意を抱いているというマリーを諦めるには不十分だったからだ。


〝俺は皇子だ。マリーを妻にするなんてどうとでも出来る立場にあるんだ。〟その事が彼がマリーを口説くための後押しとなっていた。


「マリー、お願いだから黙って今回だけ俺と一緒に参加してくれないか?」


普段しないような真面目な顔をしてマリーに頼みこむパドル。マリーはこんな弱気なパドを見たことがなかったので、これにはまいってしまってつい「……………今回だけなら…………。」と返事をしてしまったのだ。

我に返ってハッとした時にはもう遅かった。

満面の笑みで自身の目の前にいるパドを見たら〝間違い〟や〝なし〟という言葉がどれだけ残酷なのか、彼女は気付いたからだ。


そうして二人で仮面舞踏会に参加することなったのだが、パドルは貴族たちからはよく知られている。だからルシアンのように、かつらをつけて、少し地味めの衣装での参加だった。マリーにはパドルの一番近い側近の力を借りてドレスアップさせたようだ。地味目のパドルの横に立つ彼女は対照的に輝いていた。

言われなければ平民であることはわからないくらいだ。


「ルシアン様、あのお二方は?」


ふいにララがパドルたちのことをルシアンに尋ねた。ルシアンは少し沈黙してから


「すみません。私にも認識出来ない人がいるようです。もしかしたら平民の中の資産家なのかもしれませんね。今日の仮面舞踏会は資産があれば平民も参加出来ますから……………。」


「そうなのですね。あの女性の方のドレスはとても高価そうですね。」


「ああ、そのようだね。男性は…ちょっと流行遅れで地味だね……………。」


「もう、そういう事を言ってはいけませんわ。きっと彼女さんに合わせて精一杯頑張って来られたのでしょう。とても微笑ましいカップルではなくて?」


ララはどうやら寛容なようだ。ルシアンは益々ララを気に入った。


「ララ嬢、今夜、誰も私たちに気付かないようでしたら、このまましばらくパーティーがあるたびにエスコート役をさせて頂けないですか?」


「え…っ?」


ルシアンはジッとララを見つめた。


〝もう……………。ルシアン様のことだわ、きっと勝算があって言ってるのだわ。つまり、彼はパートナーとして私を望まれているのかもしれないわ。どうしましょう…。それが嫌だと思えないのが困るのよね…。〟


ララは自身と葛藤していた。だが、ララ自身、ルシアンの事をもう少し知りたいという気持ちが強くなってきていたのだった。


「わかりました。」そう答えを返した。ルシアンはニッコリとほほ笑んだ。




再び周りの様子を見てみると先ほどのパドルをパドルだと認識出来たのはどうやらルシアンだけではなかったようだ。階上のバルコニーから会場を見ていた側妃ドロシアだった。流石母親だ。もしかしたらその前に内通者、いや、監視者と呼ぶ方が正しいのか、その者からパドルが女性を連れて参加すると聞いていたのかもしれない。ドロシアは後ろ盾のしっかりした貴族家との婚約を望んでいたのだが、どれも片っ端からパドルが剣術の稽古を理由に断ってきたのだ。それが自身の知らない女性を伴っているとういことは、貴族であれば爵位が低いか、まさかの平民かもしれないと思うと怒りでわなわなと震えていた。


〝はん、何もかも自分の思い通りになると思わないことだな、お義母上。〟


ルシアンは冷たい瞳でドロシアを見ていた。



そしてそのドロシアの視線の中に次に入ったのはルシアンだった。


〝ん?あの者…。変装はしているが、ルシアンの奴に違いない。珍しく女性を連れているな、どこの家門の者だ?〟


ドロシアはララの存在に気付いた。そしてドロシアの側近である影のスペードにララの事を調べて少し脅してくるようにと命じた。これはルシアンに〝その女の存在を知っているぞ。大人しくしていなければその女の命の保証はない〟という脅しでもあるのだ。


階上でそのようなやり取りがされているとは知らないルシアン。ララを伴って間もなく行われるダンスのために中央ホールへと向かって行った。




そして奇遇にもそばにはパドルがいた。パドルもルシアンの存在に気付いたが、お互いに「守りたい者」がそばにいる状態だ。知らんふりをした。


曲が流れてきてパートナーたちはお互いにお辞儀をしてから手を取り合い、ダンスが始まった。


〝ルシアン様とこうして踊るのは何度目になるのかしら…。まだララとして出会ってから三度目の夜会なのに、どうしてかしら…。彼の瞳を見ると懐かしいとすら思えてしまうのは…。〟


ララはルシアンと見つめあいながら踊っている時にそう感じていた。ルシアンはというと、同じく、


〝彼女を見れば見るほど、知れば知るほど、ララと重なってしまう。僕が彼女に心が惹かれるのはララを重ねているだけなのか?それとも…。〟


こちらはこちらで悩んでいた。




ご覧下さりありがとうございます。今回は色んな事が含まれた回となりました。もう60話を過ぎてきたのに話が全然進んでいないので、ちょっと盛り込んで進めました。

ゆっくりと丁寧に…。もっとララがルルにいじめられてるシーンなど、ララが苦労した部分を書いていきたかったのですが、それだといつまで経っても「恋」が始まらないので…。もっと二人の心の距離を縮めていかなくてはなりませんね。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ