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【完結】助けた女の子が実は皇子だなんて誰が思いますか?!  作者: 慧依琉:えいる


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第54話:舞踏会に向かう馬車の中で二人は会話に夢中になり………………。



ファモアーゼ侯爵家からの荷物が全て運び込まれたあと、ララが応接室へと呼ばれた。

ララは部屋に入るなり大量の贈り物に驚いていた。初めてプレゼントをもらったことにも驚いたが、今夜エスコートをしてくれるだけで何日分かのドレスが贈られたのだ。


「こんなに沢山頂いて…。着ていくのは一枚なのに…。」


と少々戸惑っていた。その様子を見た父である侯爵が


「今夜どのドレスを着るのかちゃんとお礼のお手紙に書いておきなさい。」


ララは不思議に思ったが、侯爵の言う通りにお礼と共に今夜着るドレスのカラーを手紙に書いておいた。



舞踏会が始まる時間に合わせて身支度が始まる。

さあ、ここはまた侍女たちの腕の見せ所だ。


ルルは本来なら当面舞踏会に参加出来ないが、正式に婚姻が決まったのでそれに免じて参加が許可された。ただし、今後はきちんとルールを守る事が前提だ。




ララが身支度を終えてルシアンを待つばかりとなった。

今夜のララの装いは深い青だった。白いラインタイプの刺繍が施されているとても繊細なデザインだ。

アクセサリーも靴も青で統一した。銀髪の彼女にはとてもよく似合っていた。




「ファモアーゼ侯爵子息様がご到着なされました。」そう執事が声をかけてきた。


応接室の扉を開けて入ってきたファモアーゼ侯爵子息は息を呑む程にかっこよかった。そして彼を見てララは侯爵が言っていたお礼の手紙に今夜のドレスのことを書くように言われた意味がわかった。


彼の衣装にはララが選んだドレスと同じ色があしらわれていた。それに気付いたララは頬を赤らめた。


「ララ嬢、よく似合っていますね!とっても素敵です。」


更に追い打ちをかけるようにファモアーゼ侯爵子息がそういうものだからララの顔は真っ赤だ。


「もぅ…。そういうファモアーゼ侯爵子息様こそ、とっても素敵ですわ!」


と言った。


「あぁ、ありがとう。」ファモアーゼ侯爵子息はそう言って笑った。


そして続けてララに


「どうか、〝ルシアン〟とお呼び下さい。」と言った。


「えっ、名前呼びですか?」


「はい、ファモアーゼ侯爵子息は長いですからね。」と言って笑った。


「あぁ…、確かにそうですわね。ふふふ。」ララもつられて笑った。



「さて、それではまいりましょうか。ララ嬢。」そう言ってルシアンはララに腕を差し出した。


ララはルシアンの腕に手を取って二人で歩いて馬車に乗った。


侯爵がルシアンに「ララの事をくれぐれもよろしく頼むよ。」と言うとルシアンは「はい、わかりました。」と言って侯爵にお辞儀をした。



馬車は王宮を目指して走る。

馬車の中で二人はお互いに緊張していた。ララはまだ何度か面識があるものの、その時はルルとして会っていたし、ルシアン自身はララとは初めて会っていると思っているからだ。そうなると二人の共通の話題となれば、シャルルのことになるのだろう。


ララがルシアンにシャルルの事を話出すとルシアンは王宮でのシャルルの様子などを沢山話してくれた。


やはりあの出で立ちだ。王宮で勤務している侍女たちの間でもファンクラブが出来上がる程の人気ぶりだそうだ。


「あはは。流石お兄様ですね。」


ララは笑いながらそう言った。


「ララ嬢にとってはどんなシャルルなのですか?」


ルシアンにそう言われて笑っていたララはピタリと動きが止まった。そして何やら考え込んでいる様子。


「あぁ…、すみません。長く離れて暮らしていたんでしたね。」


ルシアンはそう言って気まずそうにしていた。


「いえいえ、大丈夫ですよ。ルシアン様。」


ララは慌ててルシアンにそう言った。


「確かに離れて暮らしていましたが、こちらに来てからは本当に頼りになる兄でした。よくルルと喧嘩になってもいつも止めに入ってくれたり、勉強を見てくれたり…。本当に兄がいたからこそ、私も早くに侯爵家に馴染めたのです。」


ルシアンは何故かララの言葉から違和感を覚えた。だが、何に対して、どこに対して違和感があったのか、それはルシアン自身も気付いていなかった。


王宮へと向かう馬車はガタコトと揺れはするものの、その揺れですら二人は楽しんだ。


「こんなことで楽しく思ってしまうなんて、まだまだ子供っぽいと思われるでしょう?」


ララがはにかみながらルシアンにそう言った。


「いいえ。そういう子供心を大切に出来ることは素晴らしいですよ。」


「あら、それは皮肉ってます?」


「とんでもない。僕は目の前の何にでも楽しめるあなたがとても眩しく見えます。昔、あなたにとてもよく似た女性に会ったことがあったんです。」


「あら、そうなんですか…。失礼ですが、その方とはお付き合いをなさっていたり?」


ララはルシアンの性格であればそれだけ親しくした女性であれば当然、婚約かおつきあいをしていたのでは?と思ったのだ。彼の真面目な性格はルルの代役をしていた頃に何度か会ってわかっているつもりだ。


ルシアンは寂しそうな顔をして


「ハハ…、残念ながらその女性とはもう永遠に会えなくなってしまったのです。」


「え…?」


ルシアンはそう言って驚いて返事をしたララの顔を見つめた。





ご覧下さりありがとうございます。王宮に向かう馬車の中でララとルシアンの二人は緊張しますが、共通の話題である、シャルルの話で盛り上がります。そしてルシアンから思わぬ言葉を聞かされて………………。

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