表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【完結】助けた女の子が実は皇子だなんて誰が思いますか?!  作者: 慧依琉:えいる


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

45/108

第45話:話題を独り占め?デビュタント当日。まずは入場から…



デビュタントの女性の衣装のカラーコードは「淡い色」なのだ。だからそれぞれ、「春の妖精」などとテーマを決めてドレスアップしてきている人が多い。ルルは「知性の女神、アルテナ」を模したドレスだった。金髪のルルにふさわしい金色が使えない以上は、金に似た黄色を使うしかなく、淡い黄色を主体にしたエンパイアライン(胸の下からふんわりしているがあまり裾が広がらない)だ。多くの女性がプリンセスライン(ふんわりした形)を着用していた。プリンセスラインの方が華やかだからだ。しかしルルは存在自体が目立つので地味なエンパイアラインであっても、どうしても目立ってしまうのだ。そして肩回りがどうしても素肌になってしまうので、装飾に生花も取り入れている為、一層華やかさがアップしていた。


それにひきかえ、ララの衣装はAライン(腰から下に裾が広がっているが、プリンセスラインに比べると広がりは押さえてある:裾の広がり方でいうとちょうどプリンセスラインとエンパイアラインの間位)こちらも肩回りは素肌が見えてしまうのでチュール素材を使用して透け感やレースをつかって清楚感が溢れた仕上がりだ。しかもドレスの色は銀髪によく合う〝セレストブルー〟だ。落ち着いて優しい色合いだ。


皆が注目しているララは銀色の髪に瞳は青く月の女神を想像させる姿だった。皆がその美しさに声を揃えていたが、ふと、誰かが「あの女性は誰だ?見たことがないぞ?」と言い出した。

その言葉をきっかけに皆が口々に「そう言えば知らないわね。親戚かしら?」などと言っていた。


そのあと侯爵が降りて来て夫人をエスコートしていたが、周りにいた人たちの注目はララに集まっていた。

侯爵はそんな彼らを見ながら


〝やれやれ。ある程度予測はしていたが、まさかここまでとは………………。私たちの存在を忘れているな。〟


と、思っていた。


ルルの元にダンテがやってきた。


「ルル嬢、お迎えに参りました。ここから先はどうか僕にエスコートさせて下さい。」


そう言ってルルに手を差し出した。どうやらダンテにはララの存在が目に入っていなかったようだ。そんなダンテを見てルルはご満悦な様子でにっこりと笑って


「はい。ダンテ様。」


そう言ってダンテの手を取り、二人で歩いて会場へと行ってしまった。


招待状が必要なのは馬車が入場するまでだ。



残ったララはシャルルのエスコートでそのまま会場となっている中央広間へと歩む。




中央広間にはどんどん人が集まってきていた。



広間の扉の前には入場者の名前を告げる番人がいる。既にルルたちは入場したようだ。

シャルルが番人に


「シャルル・クレハトールとララ・クレハトールです。」


そう名乗った。


番人は初めて見るララに見とれながらもちゃんと職務はこなした。


「続きましてのご入場をお知らせ致します!シャルル・クレハトール子息、ならびにララ・クレハトール令嬢のご入場です!」


その声と共に扉がバーンと開いた。


ララは〝ゴクッ〟と生唾を呑んだ。これまでで一番緊張しているようだった。会場はざわざわと色んな人の声がしていたが、二人が広間へと足を踏み入れた瞬間、静かになったからだ。そんなララに向かってシャルルは小声で


「大丈夫だ。みんなカボチャだと思えばいい。」


と言った。

瞬間、ララはその様子を想像して〝ふっ〟と笑いそうになった。


会場ではそのララを見て再びざわついた。


「よく見ると何だかルル嬢に似ていませんか?」と、そういう声もチラホラ聞えた。


シャルルはその声がする方向を向いて〝ニコッ〟と笑った。シャルルの笑顔に女性陣は大喜びしていた。婚約者がいるシャルルは手の届かない存在だが、だからこそ、憧れる女性も多いのだった。


「シャルル、カボチャはどう食べるのが一番好きですか?」


ふと、ララがそう小声で言った。緊張して言葉も出ないのかと思っていたシャルルは少しびっくりしたが、


「そうだなぁ…。僕は炊いたものよりも焼いた方が好きだな。」


と、まじめに返した。


「ふふふ。真面目に答えが返ってくると思ってませんでしてよ?」


「そう言うお前はどうなんだ?」


シャルルはララに質問を返した。


「あら。私はもちろんプリンにするのが一番好きでしてよ。ふふ。」


「おー!その手があったか!ハハハ!」


二人があまりにも楽しそうにしているので会場内でのざわつきは徐々に静まっていった。が、皆二人の一挙手一投足が気になっているのか、より一層注目があがった。そんな時!



「続きましてのご入場をお知らせ致します!リゾルテ・クレハトール侯爵ならびにテレシア・クレハトール侯爵夫人のご入場です!」


その声と共に扉が開き、二人が入場してくると、今までララ達に注目していた人たちもそちらに注目し、拍手で二人を迎えた。



「よかったわ。ようやくアチラに注目が移りましたね。」


ララが小声でシャルルにそう言うが


「何を言ってるんだ?今日はお前が主役になる日だぞ?ここに来るデビュタントの中での主役だ。これからもっと注目されるから覚悟しておけ!」


「………………!! これから?!」


そう、今はまだデビュタントが始まる前なのだ。このあと全員が入場したら正式にデユタントの為の式典が始まる。どうやら侯爵はそのどこかでどさくさに紛れてララを紹介するようだ。


〝そんなに注目を集めてどうするのよ?!〟


と心の中で嘆いたが、こればかりはどうしようもなさそうだ………………。









ご覧下さりありがとうございます。せっかくのデビュタント。参加する女性たちは皆、自分が主役になれる晴れの日なのに、ララだけが注目されてしまっては申し訳ないという気持ちがララには強いようです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ