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【完結】助けた女の子が実は皇子だなんて誰が思いますか?!  作者: 慧依琉:えいる


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第30話:結果発表の日、ルルは驚愕した!!




暫くの間、シャルルは黙ってその場に突っ立ていた。ララもシャルルに対して何て言葉をかけていいのかわからず黙ってその後ろ姿を見ていた。


シャルルが大きく深呼吸をしてからララの方に振り向いた。



「で?ルルにやられたんだろ?大丈夫なのか?」


そう言って座り込んだままのララの前にしゃがみ込んだ。ララが左耳を押さえていたのでシャルルはそっとその手を掴んで耳を見た。

ララの左耳は少しだけ切れていた。しかも今も少し血が出ている。


「あぁ…、派手にやったな、あいつ。痛いだろ?手当が必要だ。まだ俺の部屋にソフィーを待機させてるから手当してもらえ。これは俺が預かっておこう。そっちは自分で外せるか?」


ララは軽く頷いて自分で右耳のピアスを外し、シャルルに渡した。


「はは、これはもう見るのも嫌だよな………………。」


そう言ったシャルルの顔はどこか寂しそうだった。シャルルが悪いわけではないのに…。ララはそう思ったが、そう言ったところでシャルルは自分を責め続けるだろうと思ったので言えなかった。ララは唇をキュッと噛んだ。



「駄目だ、ララ!そういうの、癖になるから辞めるんだ!」


シャルルがそう言ったのでララは驚いた。こんな小さな仕草もこの人はちゃんと見てくれるんだ…。と、その事がとても嬉しく思った瞬間、いつか、ちゃんと〝お兄様〟って言えたらいいな…。少しずつそう思えてきたのだった。





一方、部屋に戻ったルルはダンテから贈られたピアスを握りしめたままワナワナと震えていた。


〝なにもかもコレのせい。コレのせいでお父様にも怒られてしまったわ。やっぱりあんな小さなお店の物だと同じような物を取り扱っているんだわ。ダンテ様にもちゃんと言わないと…。一流の人間には一流の品物を身に付けるように促さなきゃいけないわね。〟


侯爵家で我儘に育ったルルは〝思いやりや愛情〟に欠けている。いわゆるステータスを重要視するような、上位貴族によくある性質に育ってしまったのだ。ルル自身、それで困った事がなかった。いつも周りが自分に合わせてきたからだ。それが、今やララという存在が自分を揺さぶるのだ。心中穏やかではいられないのだろう。だからララを虐めるのだ。


〝近頃はお兄様がガードしてるからあいつを虐めることが出来なかったけど、今日はあいつを虐めたところでスッキリしないわね、〟


「お嬢様、そろそろ準備をしませんと学園に遅れてしまいます。」


ルル専属の侍女、アイーダが促す。


「大丈夫よ、遅れていったって。でも、ダンテ様に伝わって嫌われたら困るからそろそろ出ましょうか。」


そう言ってルルは学園に行く準備をしだした。室内着から制服へと着替える。


〝そう言えば…。そろそろテストの結果が公表されるのよね。あいつ、上位に入ってなかったらただじゃ済まさないんだから‼〟


そうして馬車に乗り込み、学園へと向かった。







ルルが学園に着くころは既に1限が済んでいた。それでも慌てることなく教室へと向かった。

教室の扉を〝ガラッ〟と開けたルル。皆の視線が一気に集まる。


〝………………。な、なに?いつもこんなに注目されないんだけど?〟


ルルはいつもと違う雰囲気に落ち着かない様子で自分の席に着席した。



「あー、クレハトール令嬢。遅くなった理由は?」


講師がそう尋ねた。


「ちょっと体調が優れなかったのです………。もう大丈夫になりましたので。」


「そうですか。まだ成績表をご覧になられてないですね。」


「ええ、もちろんです。今来たばかりですから。」


周りがヒソヒソ話をしだした。



「そうですね。ではお伝えしても?」


「かまわなくてよ。」


「今回のテストの結果、総合してクレハトール令嬢は学年3位を取得されております。いつもよりも大幅アップされましたのでこの調子で挑んで下さい。」


「……………‼」


ルルは驚いた。 〝3位?!〟上位10位以内になったらいいとは思っていたが、まさかのトップ3に入ったと…。


「ええ、もちろんですわ。」



逆に目立ちすぎるのではないかという不安がよぎったが、先生や生徒たちの手前、そう返答するしかなかった。

周りはまだヒソヒソ話している。〝まさかバレたわけじゃないわよね?〟ルルはハラハラしながら授業を聞いていた。



カン、カン、カン!


授業終了の鐘が鳴った。すぐさまシャーリーがルルの元にやってきた。


「ルル様っ!流石ですわ!学年3位おめでとうございます!」


「あ…、ありがとう。」


「私、自分の事のように嬉しいですわ!」


ルルとは逆にシャーリーは本当に嬉しい様子でずっと一人で盛り上がっていた。



「ルル様、今度わからない所を教えて頂けないでしょうか。」


─────ドキッ‼



「ごめんなさいね。色々と忙しくて………………。」


「まぁ、残念ですわ。」


シャーリーは悲しそうにしていた。



〝彼女は伯爵家の人間だし、特にこれ以上親しくする必要もないからこれでよかったわよね。〟


ルルはあくまでも自分に有利になるかどうかで立ち回っていたようだ。彼女を慕っているシャーリーに対してでさえ………………。







ご覧下さりありがとうございます。ルルはララの実力を侮っていたようです。今まで中の下あたりの順位だったのが急に3位になったのだから周りの目はルルを疑うでしょう。人間が違う事には気付かずに不正をしたのではないかと思ってヒソヒソ話をしていたのでした。

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