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【完結】助けた女の子が実は皇子だなんて誰が思いますか?!  作者: 慧依琉:えいる


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第23話:ルシアン、ポツトマ子爵領へ赴き、驚愕の事実を知る!





さて、場面は変わり、ララに会いたくて思わずポツトマ子爵家へと向かったルシアン。自身専用の馬を走らせてポツトマ子爵領へとやってきた。お気に入りの高台、ナバラの高台にやってきていた。ここは地元の人間もあまりこない場所なので馬を繋ぎとめておくのに持ってこいだった。


そしてルシアンは魔法でシアンの姿に変身した。あの頃のようにナバラの高台から丘を下ってポツトマ子爵邸へと駆けていく。そして門番に説明して子爵に会えることとなった。


「ようこそお越し下さいました。ファモアーゼ侯爵令嬢様。」


ポツトマ子爵はシアンにそう挨拶をして招きいれた。



「ポツトマ子爵、お時間を頂きありがとうございました。また、その説は大変お世話になりました。」


シアンがそう言うと子爵は上機嫌に話を合わせてきた。


「とんでもないです。困っている人がいたら助けるのが人というもの。私共は当たり前のことをしたまでですよ。ハハハ…。」


「そうですね、有難いです。………………ところで、ララはどこに?学校ですか?」


シアンがあたりをキョロキョロして言うと子爵の表情が変わって無表情になった。少しばかりの沈黙が続く。シアンはどうして子爵が黙り込んだのか、全く想像すら出来ていなかった。



そして ゆっくりと子爵が言葉を発した。


「令嬢、申し訳ありません。あの後、ララは流行り病にかかり、この世を去ってしまったのです。」




その言葉はシアンにとって、あまりにも突然で想像を絶する内容だった。


「……………‼ なんですって!?」



驚きと共に絶望が一気にシアンの身体の中を駆け巡って行った。その動揺ぶりに一瞬シアンの髪が揺らめき、魔法が解けそうになった。ここで身バレしても困るのでシアンは一生懸命に気持ちを落ち着かせようとした。が、中々落ち着けるわけがない。会えるものだと思ってここまできたのだ。信じられない、その気持ちで一杯だった………………。



子爵は驚くシアンを横目に重い口を開いて言葉を続けた………。


「私共もようやくあの悲しみから立ち直ったところでございます。ララがよく行っていたというナバラの高台の東側に彼女の墓を立てました。よかったら手を合わせてやって下さい。」



〝-墓‼ 墓まであるとはそれは誠か…………!?〟シアンはガクガクと震え出した。瞳からは自然と涙が溢れてきていた。信じられない現実を突きつけられたのだ。


「……………本……当…に…。ララは……………‼ 」


「はい………………。」


子爵はそれ以降、言葉を発しなくなった。シアンも何を話したらいいのかすら思いつかず、無気力に、そして静かに立ち上がった。


「子爵………………、辛いのにお話して下さってありがとうございます。」


「いいえ………………。」


「ララに会ってきます。お邪魔しました。」



そう言って静かに子爵邸を後にした。





ナバラの高台………………!さっき馬を繋ぎとめたあの場所から東側にララの墓があるのか………………。絶望の中、シアンはその場所に走って行った。



ハア、ハア、ハア………………。

高台についた時、シアンは息が切れていた。そして誰も周りにいないことを確認したのち、自身の魔法を解除した。この、シアンの姿のままでいても意味がなくなったからだ。



元のルシアンの姿に戻った彼はゆっくりとナバラノの高台を歩いて行く。東へ東へ………………。



するとポツンと一つの墓が目に入った。


「見つけた………………。」ルシアンはポツリと呟いた。




墓には〝ララ・ポツトマ子爵令嬢ここに眠る〟と書かれていた。墓は誰かが毎日手入れをしてくれているのだろう。とても綺麗にされていた。墓の周りに植えられた花々。これは裕福でない者が植えた感じだ。


〝きっとケイティーだな………………。彼はララを好きだったみたいだしな。〟


そう思いながら墓石をそっと手で触れて名前の部分をなぞりながらルシアンは大粒の涙をこぼした。



「ララ………………。僕の命の恩人………………。そんな君がどうしてこんなにも早くに………………‼ 」


ルシアンは墓石の前で手を合わした。


「ララ…………。短い間だったけど、僕にとっては君が唯一の女性だったんだ。君にもう一度会うことだけを目標に、僕は自信の未来みちを開くために日々努力してきたんだ。なのに、その目標である君をこんな形で失うだなんて…!君を迎えに来たかったのに…‼」


ララの墓石の前ですがりつくように泣きじゃくるルシアン。


しばらくその場を離れることが出来なかった。




風が優しく頬を撫でながら通り過ぎる………………。ルシアンの涙には勿体ないほどの良いお天気だ。

ルシアンはずっとその場にしゃがみ込み、ララとの思い出を思い出していた。そして、ララとの未来を思い描いていた。もう………叶わない未来を………………。



その墓からは遠く海が見えていた………………。





ご覧下さりありがとうございます。今回は子爵領でのララがどう扱われているかをルシアンを通してお知らせしました。墓はそこにありますが、ララはちゃんと生きています。それを知るのはずっとずっと後になります。さあ、ここからそこまでをどう物語を進めていくか、悩みながら描いていこうと思います。


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