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【完結】助けた女の子が実は皇子だなんて誰が思いますか?!  作者: 慧依琉:えいる


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第2話:二人で満喫する大自然




ララが侍女たちに入浴を手伝ってもらっている間、ララの部屋には女の子、シアンがポツンと一人…。


シアンはテーブルセットのソファーに腰を掛けて今日の出来事を振り返るかのように静かに考え事をしていました。


「ハァ、ちゃんと魔法で女の子の姿になっててよかった。でなきゃ男だってバレてたぞ、ヤバイな。」


魔法を解除したら今まで髪が背中まであったのが、短くなってちゃんとした男の子の姿になった。身体つも若干逞しく見えるが、流石に10歳だ。さほど変わらない。この男の子は一体…。



「暗殺の追ってから逃れる時に誤って足を滑らせたが、そのお陰で何とか助かった。アイツら、俺が川に落ちたことで油断して逃げ去ったから咄嗟に魔法で姿を変えたけど、まさかこんな展開になるとはな。あの時気を失ったのが間違いだった。いや、それでも助かった。」


どうやら暗殺者から逃れる時は男の子の姿だったようだ。


〝あのせいで女の子に変身したまではよかったが、そのためにあの子に…。キ、キ…。いや、野郎にされるよりは断然いいのだが…‼ 〟ドキドキドキ…。男の子としての複雑な心境があるのだろ…。


さて、シアンは考えた。このまま女の子の姿でしばらくここで匿っていてもらったら暫くは安泰…。そう思ってまた魔法を使って女の子の姿に戻った。しばらくするとララが部屋に戻ってきた。



「あら、シアン。待っていてくれたの?」


「うん…。」


「お腹すいたわよね。お食事に行きましょう。」


そう言ってララはシアンの手を引いて食堂へと向かった。ちょうど夕食時だ。先に執事に伝えていたからちゃんとシアンの分まで食事は用意されていた。それを見てララは安心した。



食事の時、ララは父親にシアンの話をして、暫くポツトマ子爵家で預かることの許可をもらった。


「お父様、ありがとうございます!」


ポツトマ子爵はララに甘いようで、子爵婦人はララをギロっと睨んだ。


「お母様、ごめんなさい、急にこんなことになって…。」


ララは慌てて子爵婦人にお詫びをした。夫人は


「当主が許可したんですから…。」


と、あまり歓迎していない様子だった。子爵と反対に婦人の方はララにはいつも厳しかった。

〝お母様…。お母様はきっと私の事がお嫌いなんだわ…。〟ララは悲し気な顔になった。


そんなララの手を〝チョイチョイ〟とシアンが引っ張る。ララはそんなシアンを見て〝励まそうとしてくれてるのね。〟と、少し元気を取り戻した。自分よりも2歳年下の女の子が、しかも今日川でおぼれそうになったとこなのに、その健気な姿に少し癒されたのだった。


そしてふと、ある事に気付いた。


〝シアン…。食事の所作が美しいわ……………。〟


つまり、シアンは子爵家階級よりも上の階級の貴族の子供なのかもしれないということだ。


〝記憶を失くしてもこういう行動って案外身についたままなのね…。〟そう納得したのだった。





そうして翌日から、ララは学校が終わるとまっすぐに帰って来てシアンと共に森に出かけたりして沢山遊びに連れて行った。


日曜には教会へ赴き、礼拝し、時々ケイティーと合流しては山羊を追い回すのを手伝ったりとして自然を楽しんだ。まるで本当の姉妹のように…。シアン自身も自分が男だという事がバレないように、仕草や言動に気を付けてララと過ごす日々を楽しんだ。


子爵家の中で上流階級との交流の時に苦労しないようにと持ちまわりでお茶会やパーティーの練習をするのだった。その時もララは強制的にシアンを連れ出した。シアンの中ではちょっとしたことで身元がバレるのが心配だったのだ。だが、ここは田舎。誰も自分の事を知らない。


空は青く澄んでいて鳥たちは自由に羽ばたいている。そして羊たちも広々とした草原でくつろいでいる。どこまでも続く青い空に緑の草原。風が心地よく吹いて賑やかに笑う住人たち。


〝もう、ずっとここで暮らしてもいいくらいだな。こんなに自由っていうことが素晴らしいとは…!〟


シアンはそう思いながらララの後をついてまわった。



特に見どころがあるとか、有名な場所があるとかではないが、自然豊かな住み心地のよい場所だ。


そして一番はナバラの高台から見下ろす町の景色は素晴らしかった。その向こうに海も見えるからだ。どうやらシアンはこの場所がお気にいりのようで姿が見えないと思ったらすぐにここに来ているようだった。その場所はララにとってもお気に入りの場所なのだ。


「シアンは本当にここが好きね。ふふっ。私もここが好きなのよ?いつかあの向こうに見える海をもっと身近で見てみたいと思ってるの。」


ララが目を輝かせてそうシアンに向かって言った。

高台は風がよく通る…。太陽がキラキラしているのはきっとララがにこやかに話すからだろう。シアンはそう思っていた。


一年近く、ララ達と楽しく過ごしたシアン。


そんなある日、上位貴族のファモアーゼ侯爵家から使いの者がポツトマ子爵家へとやってきた。



遊びに出て行ってたララも使いの者によってシアンと一緒に邸に呼び戻された。


「どうしたのかしら…?お客様って私に?」


ララは自分を訪ねてくるような人物に覚えがなく、混乱していた。そしてそれはシアンも同じだった。


二人は急いで邸に戻る…。




ご覧下さりありがとうございます。

上位貴族である侯爵家からの使いの者とは…?ララとシアンはどうなるのか…。

次回もお楽しみに!


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