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【完結】助けた女の子が実は皇子だなんて誰が思いますか?!  作者: 慧依琉:えいる


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第19話:初対面?いいえ…本当は再会なのに二人は知らない。



カン、カン、カン…。



授業が終了の鐘が鳴った。



「はい、それでは後ろの者が問題用紙と共に回答用紙を回収しなさい。」


教授がそう言った。


ララはやっと一教科テストが終了してホッと一安心した。〝こんな時、ルルならどうしたのかしら…。〟


テスト中は何も考えずに夢中で解答を書いていたが、終了すると他人の一目が気になる。



ララは次のテストのための準備をしていた。すると、シャーリーが声をかけてきた。


「ルル様っ!先程の手ごたえはどうでしたか?」


「まずまずよ。」


「私、チラっとルル様の方を見たのですが、いつもと違って余裕のお顔をされていましたね。」


〝-ドキッ!〟



「そ…そう?」


「ええ、いつもはわからない問題にかかったのか、髪をクルクルさせて難しいお顔をなさることが多かったですもの。今回は本当に上位になりそうですわね!」


シャーリーの様子からバレたわけではなさそうだ。本心からルルを慕っているようだ。〝物好きね、あんな無情な子を慕うだなんて…。〟と、ララは心の中で思った。



「もちろんよ。その為に今回は頑張ったのだから。」


「あ。間もなく次のテストですわね。私、戻ります。」


シャーリーがそう言った途端、カン、カン、カン…と鐘が鳴った。



サラサラサラ………………。


ララのペン先は止まることを知らないようだ。まわりがリズミカルに動くペン先がララだけは流れるように動き続けていたのだった。それだけ問題を解く上で止る必要がなかったということだ。


〝この調子でいけばきっと上位に入れるはず!〟


ララは必死に問題を解いていく………………。




長い時間の繰り返しが終わり、ようやく今日のテストが全て終了した。


カン、カン、カン………………。



教室が今日一番の賑わいを見せた。きっとみんながそれぞれに「どうだった?」とでも言っているのだろう。ララはそんなことは無視して帰る為の準備をしていた。そう、こんな所に長居は無用だ。誰かに捕まる前に退散した方がいいだろう。



カバンを持って席を立とうとしたら「ルル様っ!」と、声がかかった。ララは内心、〝捕まってしまった!〟と、焦った。

声の方向を振り向くとやはりシャーリーだった。


「まあ、シャーリー。私はもう帰るわよ。今日は早く帰って明日に備えたいの。」


「はい、ルル様の邪魔はしません。馬車待合までご一緒させて下さい。」


ララは溜息をついて、


「わかったわ。」


と答えた。シャーリーは余程ルルを慕っているようでそれでも喜んでいた。二人で馬車待合まで歩いていると、前から先輩が歩いてくる。



「ダンテ先輩!」


〝………………!?ダンテ先輩?!え、ルルの婚約者の?!〟


ララが慌ててその方向を向くと男性が二人並んでいた。




一人は見事な金髪の男性。もう一人は本来の自分と同じようなこちらも見事な輝く銀髪の男性だった。



「これはこれはルル殿。会えて嬉しいです。」


そう言って金髪の男、ダンテがルルの手を取って手の甲に口づけをした。


「ダンテ様………。あ、そちらは…。」


そう言ってララはチラっと銀髪の男の方を見た。




すかさず銀髪の男はララに近付いてきてララの手を取り、こちらもまた手の甲に口づけをした。


「ルルクレハトール侯爵令嬢、私はダンテの親友のルシアン・ファモアーゼと申します。」


ララはドキッとした。ルシアンの瞳はまるでシアンそのものだった。懐かしいシアン…。今はどうしているのかしら…。そう思いながらルシアンを見つめていた。そして、ハッと気付く。


〝ファモアーゼ?〟そう、ファモアーゼと言えばシアンが引き取られていった侯爵家だ。


「あ…、あの…。」


と、ララが声を発しかけたが、言葉を飲み込んだ。


〝そうだ、私今、ルルなのだわ。この方にシアンの事を聞けばおかしいわ……………。〟



ルシアンは首をかしげた。


「いえ…何でもありません。とても綺麗な瞳ですね。」


ララは焦ってそう言うと


「はい、昔もそう言ってくれた方がいました。」


そうニッコリと笑ってくれた。ララはホッとした。そしてそんな二人の間にダンテが割り込んできた。



「そこまで!ルシアン、ルル殿は私の婚約者だ。わきまえて欲しい。」


「すまない…。」



ダンテはルルになりきっているララに向かって


「ルル嬢、今日は僕の方で送りましょう。明日もまだテストがあるのですよね、僕が見て差し上げましょう。」


「ありがとうございます。よろしくお願いいたします。ダンテ様。」



そう言って二人はそのまま馬車待合まで歩いて行った。




そんな二人をルシアンは見送っていた。


〝ダンテのやつ、そうとうルル嬢に入れ込んでいるな。まぁ、あの容姿にあの態度だとわからないわけでもないか…。しかし本当にララに似ていたな、彼女。よし、今日はこのまま抜けてララの様子を見に行くか!〟


ルシアンはそうして学園を抜けてララがいるポツトマ子爵家へと向かった。









ご覧下さりありがとうございます。今回、ルシアンとララは再会を果たしました。しかし、お互いが本当のお互いの姿を知らず、再会したことにすら気付いていないのです。そんな中、ダンテはルル(実際にはララ)のために勉強を見ることを買って出ます。

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