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【完結】助けた女の子が実は皇子だなんて誰が思いますか?!  作者: 慧依琉:えいる


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第17話:初めて父に歯向かうシャルル!



その日の夜、シャルルが帰宅して一連の騒動を聞いたのだろう、すぐさま地下牢までやってきた。凶悪犯が捕まっているのでもないので、地下牢前には誰も騎士は待機していなかった。そのため、廊下には明かりすらもなく、街灯を持って現れた人物に不信感を抱きながらもどうする事も出来ないララ。

明かりを自分の顔がわかるように照らすシャルル。牢屋の中のララを見て一言、



「お前は何をしてるんだ?」


その言葉ですら、この暗い牢屋の中で長時間耐え忍んだララにとっては唯一の希望であったのだ。ララは心は揺れそうだった。だが、まずは自分のせいで迷惑をかけてしまった事を詫びた。


「シャルル様…。せっかくのご好意を無駄にしてしまいました。将来の奥様のためのお部屋が…。」


「は?部屋がどうした?俺にはお前が突然ルルを叩いたとしか聞いてないが?」


やっぱりルルは自分に都合の良いようにしか言っていなかったようだ。



「ルル様が合鍵で突然入ってきて私の邪魔をしに来たと思ったら、侍女がお茶をルルの指示で持ってきて…そのまま床に撒いたんです。この前の事もあって、私ルルを咎めるために手を叩いたんです…。」


「それはルルが悪いだろう?なんでお前だけが罰を受けてる?」


「本当におわかりでないのですか?」


シャルルは黙った…。


「この家に私の人権はないのです!」


ララが今までで1番大きな声で言った。


シャルルは黙ったままだった。



「………………………。」



そしてララも黙ってしまった。

しばらく地下牢は鎮まり返っていた。時々風ご通るのだろう…。唯一聞こえる音がその風の音だった。


長い沈黙が続いた…。するとポツリとシャルルが話始めた。


「すまない…。今の俺には何も権限がないんだ。だが、俺の精一杯でお前を守ってやる。」


シャルルは口を開いたかと思うとララに対して謝った。



ララもその事はわかっていた。だが、同じ姉妹なのに自分にはない人権が悔しくてシャルルに当たってしまったのだ。


「いえ…。私もすみませんでした。あなたの立場はわかっているつもりなのに…。それでも何とかしようとしてくれていたのに…。」




「とにかく今はここを出られるように父に掛け合ってくるから、暫く我慢してくれ。」


「はい…。」


そうしてシャルルは持って来た街灯をララのそばに置いて自身は小さな火種一つで父に会いに父の執務室へと向かった。




コンコン!執務室をシャルルがノックする。


「父上、シャルルです。」


「入りたまえ。」



そうして父の執務室へと入るシャルル。


「お前からここへ来るとは珍しいな。何の用だ?」


父はシャルルの方を見ずに書類に目を通しながら言った。



〝この人は相変わらずだ。この人にとって家族とは何なんだろうな。〟


シャルルはそう思いながらも父に話始めた。



「父上。地下牢にいるララのことです。」


シャルルがそう言っても父は態度を変えなかった。



「ララも僕らの家族ではありませんか?何故ルルの話だけを聞いて処罰したのですか?」


そう話をすると父の手がピクリと止まった。




場が凍りつくとはこういう時を指すのだろうか…。父の沈黙が空気までも鋭くする。シャルルの額には冷や汗が流れる………………。




「アレは家族ではない。禍だ。いつかこの侯爵家を破滅へと導くやもしれん。今まで邸内で居させたのが間違いだった。必要に応じて出させて、普段は地下牢で充分だ。」


「何を…!父上、正気ですか?」


「そんな事を言うお前の方こそ正気か?今まで一度だって、ワシに歯向かったこともないのに…!それが何よりもの証拠なのだよ。」



そう言って父は取り合ってくれない。


〝あんなにか弱く無抵抗な者をあんな冷たい牢屋に入れるだなんて…!!〟


この邸での父の発言は全てだ。誰一人として逆らう事は許されない。


「では父上、あの娘に価値があれば地下牢から解放して私に任せてくれませんか?!」


「あの娘にどれだけの価値があると言うんだ?せいぜいルルの身代わりだろ?まあ、お前が何か思惑があるのなら、その価値を示してみけよ。この件はお前に任せよう。」


シャルルは喜んだ。これはララを地下牢から出せる!そして自分の監視下で管理出来るのだ。ルルにも手出をさせなくて済む。


「ありがとうございます!父上!」


そして父はまた書類に目をやった。


「話とは、それだけか?」


「はい、ありがとうございました。」


「なら、出ていけ。気が散る。」


そしてシャルルを部屋から追い出した。




シャルルはすぐさま地下牢の管理人に話をしてララを救出した。



「シャルル様、ありがとうございます。」


「まだお前の罪が訂正された訳じゃないから気を抜かないように。」


「はい。」


「それから、お前の価値を示さねばならん。是非ともルルの代役を務めあげてくれ。」


「はい、頑張ります。」


こうしてララは無事、地下牢から救出された。もちろん、その様子を見て面白くないのはルルだった。





ご覧下さりありがとうございます。家族への興味自体がない当主。当主がそうであればその子供もそうなってもおかしくはないが、どうやらシャルルはまともなようだ。侯爵夫人はどう思っているのか……………。今後明らかになっていくのだろうか。

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