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【完結】助けた女の子が実は皇子だなんて誰が思いますか?!  作者: 慧依琉:えいる


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第16話:シャルルの気遣いが裏目に出てしまい…?!




確かにシャルルの部屋は綺麗すぎて掃除の必要すら感じられなかったが、だからと言ってわざと汚していいわけがない。ララはルルのしたことが異常すぎて頭がついていかなかった。

〝あれは貴族としての行為ではないわ。誰か、窘める人はいないのかしら………………。〟


そんな時、またもやルルの身代わりとして行動しなければならない時がきた。


学園でのテストがあるからだ。ルルは勉強が好きではなく、だからと言って見栄を張りたいからだ。ララは王都から外れた子爵領での学校でいつも1,2を争う程の学力だ。それだけあれば王都では10人以内に入れる。それを聞きつけていつも真ん中位でしかいられないルルが父に我儘を言ってララにルルの代わりにテストを受けるように命令されたのだった。



〝こんなこと、間違ってる。なのに断れないなんて…。しかも交友関係がわからないのに、どうしろと?〟



そう悩んでいたララ






「これをお前にやる。しっかり頭に叩き込め!」


そう言ってシャルルは一つの袋をララに差し出した。




「これは…。」


「ルルのテストが一週間後だと聞いている。それまでに徹底してそれを頭に叩きつけろ!それまでお前の下働きは俺が禁じる。」


「シャルル様………………。ありがとうございます!」



「礼には及ばぬ。入れ替わり劇がバレれば俺の立場も悪くなるからな。それに、ルルはきっと邪魔してくるだろう。俺の部屋の続き扉の向こうを使うといい。父上には俺から事情を話しておくから、お前は誰の相手もしなくていい。そうだな、食事だけ………………。朝、多めに用意させよう。夕方は俺が用意する。それでいいな。」


「はい、何もかもありがとうございます。」


「言ったはずだ。俺のためでもあるんだ。」


ララはシャルルの、相手が気負わないようにと、わざと言ってることに気付いていた。シャルルもそれにきっと気付いているだろうと思うと恥ずかしくなってララから顔を背けてしまった。


「ちゃんと鍵をかけろよ!」



そう言って自分はベットに横たわり、お気に入りの本を読みだした。





ララは早速シャルルが言っていた続き扉を開けて室内へと足を踏み入れた。


そこはシャルルのようなモダンな部屋ではなく、気品溢れる統一感のある部屋だった。もちろん調度品はどれも最高級なのだろう。この部屋もよく手入れされているようで埃の一つも見当たらない。

シャルルが許可したこの部屋は将来シャルルの奥さんになる人のための部屋だ。

そんな重要な部屋を貸してくれたのだ。汚さないように気をつけて使わなければならない。ましてやまたルルの意地悪に遭えば貸してくれたシャルルに申し訳ない。


鍵さえ開けなければ大丈夫だろうとララはその時思って安心していた。







ところが、ルルはそれ以上の事をしでかしたのだ!



なんと合鍵を手に入れて突然突入してきたのだ。



「な………!!」


驚くララ。まさかこんなところまで来て意地悪しようとするとは………!



「隠れたって無駄よ。1日1回はあなたを虐めないと気が済まないのよね~~~。そうしないと夜、眠れなくて大変なのよぉ~~~。しかもここ。お兄様の奥さんのためのお部屋よね?私ですら入室許可が下りなかったのになんであんたなんかが、こんな特別扱いされてるのよ!!」


ルルの怒りはいつにも増して酷かった。


「それは…!ルル様の交友関係を覚える為にと、シャルル様が…!」


「はぁ?!私が悪いとでも言うの?!」


「誤解です!無事任務を完了さすためにと…。」


「ハハッ、任務?ただの影武者じゃないの!笑わせないで!それにこんな紙がないと出来ないの?!あんたの学なんてしれてるわね!」


そう言ってルルはララの手からシャルルが揃えた資料を奪い取り、そのまま部屋にばら撒いたかと思うと、〝ガシッツ‼〟と、ララの髪を引っ張った。


「……った…!」


「いい?!これで学年5位までに入らなければもっと酷い目に遭うと思ってなさい!わかったわね?!」


そう言ってルルはララを突き飛ばした。



今回は流石に前回のようにお茶をわざとこぼす様な無様な真似はしないようだ。兄の奥さんのための部屋だということで、流石のルルも弁えたのだろう。そう思っていた。




が、一人の侍女がルルのそばにお茶を持ってきた。


「ルル様。こちらをお持ちしました。」


その様子を見てララは驚愕した。〝ま…まさか!〟

そう思っているうちに


ドボドボドボドボ………。


蘇る悪夢…。早くしなければ染みになる。



「あら、いやだわ。私ったら。また手が滑っちゃったわ。そこのあなた、ちゃんと元のように綺麗になさい。」


〝パシ─────ン!〟


その様子を観てララは思わずルルの手を叩いてしまった。



「な…何をするの!?私に向かって何をするの!!」


ルルの怒りは頂点に!しかしララだって凄く怒っているのだ。


「流石にこれは有り得ません!私に嫌がらせをする為にお兄様の奥さんの為の部屋までわざと汚すなんて……!!見て見ぬふりは出来ません!!」


「あなた…!!私に向かってそんな事を言っていいと思ってるの?!ここではあなたの味方は誰一人いないのよ!!こんな生意気なヤツ、必要ないわ!今すぐ地下牢に入れなさい!!」


ルルの命令を聞いて周りにいた侍女たちがララの腕を掴んで拘束した。


「な…!放してっ!私は悪くないわ‼ 皆だってわかってるはずよ!?」


ララは周りの侍女たちに必死で訴えた!しかし彼女たちはルルに忠誠を誓っているわけで、どんなにララが正しい事を言っていたとしてもルルの命令に背くわけにはいかないのだった。



侯爵邸の地下へ………………。

かび臭い湿気がひどい石段を下りて行くと地下牢がある。地下牢は二部屋分、今は誰も入っていないようだ。その一部屋にララが押し込められた!


「キャッ!」

──────────ザシュッツ‼




冷たく見下すルル…。


「そこで反省するのね。気がむいたら出してあげてもいいけど、もう一生出る事もないかもね!ふふふ…。」


「待って…!本当にこんなの間違ってる…‼」


ララが必死に訴えても通るわけもなく



────────ガシャン!!


と冷たく牢屋の鍵がかけられた………………。





ご覧下さりありがとうございます。とうとうルルに意見したララ。ルルの怒りのあまりに拘束されて地下牢に閉じ込められてしまいます。

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