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【完結】助けた女の子が実は皇子だなんて誰が思いますか?!  作者: 慧依琉:えいる


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第107話:決意のララ!今すぐルシアンに会わなくちゃ!



王城に到着したララは王宮秘書官に会い、ルシアンに取り次いでもらうように依頼した。そして謁見の間の控室へと案内された。久しぶりに王宮内を歩くララ。あの庭園は二人でこっそり会った場所。この王宮内にはルシアンと共に訪れた空間がいくつもあった。

あの日々から1年半経とうとしている………。


歩きながらルシアンとの思い出に浸るララ。そのララの姿を遠目に見ているのは他でもないルシアンだった。


〝本当にララが来ている………。ルル嬢の言う通りだった……………。〟


ルシアンは目の前のララが本物のララか、またルルが変装してやってきたのかを見極めていたのだが、纏う雰囲気がララそのものだった。



そして控室に案内されたララは案内してくれた秘書官に挨拶をして部屋の中のソファに座ってルシアンを待つことにした。すごく緊張してきたララ。ドキドキする心臓の音が煩く飛び跳ねていて、手には汗がじわりと滲み出てくる………。


〝こんなに緊張したのはもしかしたら初めてかもね……………。〟ララはそう思いながらルシアンの到着を待っていた。



そんなララをルシアンは別室の控えの間から様子を伺っていた。


「陛下!そんな事をせずに早く会いに行ってはいかがですか?」


側近のシビルがそう言う



「ああ、わかってるのだが、ああして緊張で一杯なララも可愛くてな…。」


「陛下はヘンタイですか?」


「だっ!?変態とはなんだ!その言葉は解せんぞ!?」


「はいはい!つべこべ言わず、今すぐ隣の部屋に行って決着をつけてきて下さい!」


「シビルは意地悪だなぁ……………。」


「うっとおしいから早く行って下さい!」


そうシビルに追い出されたルシアン。本当はルシアンもララがどういう意図で来たのかがわからずに怖いのだ。また距離を取られたらと思うと会いたくても会うのが怖いのだ。だが、このままララを待たせるわけにもいかない。それにこのまま放置出来る問題でもない。覚悟を決めたルシアンは思い切ってララのいる控えの間に行った。


一応……………ノックするルシアン。


コンコン…。



その音にびっくりするララ。思わず素っ頓狂な声で「はひっ!どうぞ」と返事をしてしまった。


静かに扉が開かれ、ルシアンがそーっと顔を出した。


一気に緊張するララ!そしてどこかぎこちない動きのルシアン。だが、ララは緊張のあまり、ルシアンのそのぎこちない動きに気付いていなかった。そしてルシアンがソファに着席すると


「ルシアン様っ!この前はすみませんでした!」


と、立ってルシアンに謝った。ルシアンはびっくりしつつ、


「ああ、どの件に関してだろうか…。」


そう返答した。



ララは震える声で


「全部です…。」


「……………?全部?」


ルシアンはただ緊張のあまりわからなくて聞いてるだけだが、同じく緊張マックスのララにとってはそれが怒りの声のようにとれたのだ。



「はい、全部です。私はまだ何も始まってもいないことに対して〝タラれば〟思考に陥っており、大事な事を見落としたままルシアン様にお返事をしてしまいました。」


ルシアンは静かにララの言い分を聞いた。


〝あぁ…。確かに、「タラれば」だったな。〟そう思いながらララの話を聞いていた。目の前のララは俯いたままだった。そしてグッと手に力を込めたかと思うと顔を上げてまっすぐにルシアンを見て勢いよく言った。



「だから…!だからルシアン様っ!私にチャンスを下さいませんか?」


「チャンス?」


ララはコクンとうなずいた。そして


「この前、お話した気持ちは確かに私の本心でもあります。ですが、私はルシアン様が誰かのものになるなんて耐えられません。だから、未熟な私ですがルシアン様の妃となるチャンスを下さい。」


ルシアンは驚いた。ララがこんなにも必死で気持ちを打ち明けてくれているのだ!

そしてルシアンの前で跪き、


「私をあなたの唯一の妃にして下さい。我が王…。」


と言って頭を下げた。




咄嗟の事でルシアンはまたまた驚いた!





〝ララが…ララが、僕に逆プロポーズしてくれている!〟



そう思うと感動してしまって感激のあまり声が、言葉が出てこなかった。



頭を下げたままルシアンの言葉を待っているララは、その沈黙が自身の胸の中に不安が押し寄せていた。だが、ここで引いては元も子もないということは理解していた。このままでは自分の代わりにルルがルシアンの妻、妃になってしまうからだ。ララが口をギュッと閉めて唇を噛んでプルプルと震えてくる自身の震えを耐えていた。



「ララ…。」


ルシアンからやっとの事で発せられた言葉はたった一言、ララの名前だけだった。

そしてララはゆっくりと頭を上げてルシアンの顔を見た。


──────────!!




ルシアンの顔を見たララの瞳は大きく揺れた…。


ルシアンが…泣きながら笑っていたのだった。その顔を見た時、ララもやはりルシアンの名前しか言葉に出てこなかった。


「ルシアン…様…?」




ルシアンはゆっくりとうなずいた。




狭い…、木造作りの狭い部屋。ただ謁見の時間をそこで待機するためだけの部屋。本棚もなければ窓は庭園が見える小さな小窓だけの本当に小さな部屋だった。





ご覧下さりありがとうございます。やっとの思いで自分の気持ちを伝えたララ。そしてそんなララを根気よく待っていたルシアン。二人はようやく同じ目標に向かって歩む決意をしたのでした。

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