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【完結】助けた女の子が実は皇子だなんて誰が思いますか?!  作者: 慧依琉:えいる


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第101話:そうだ!ララに会いに行こう!



議会が終わって間もない時だった。陛下の側近である二人を捕まえてこのウップンを晴らしてやろう、そんな気軽な気持ちで声をかけた大臣。だが、逆にそれが仇となって今は自分の立場が危うくなっている。


「そ…それは………。」


大臣の声が小さくなっていく。まだ同僚たちもその場にいるから注目の的だ。

〝おかしい、本来なら立場が逆だったはずなのに………。〟大臣は心の中が焦りと悔しさで一杯になっていた。そしてどうにかして言い訳を…と考えていた。


「どうやら説明が出来ないようですね。ではじっくりとお話を伺うとしましょう。」


シビルはそう言って護衛騎士を呼び、大臣を連れて行くように命じた。



「そんな………。あれは違うんだ!」


大臣はずっとそう声をあげていたが、


「どうぞ、聴聞会で説明なさって下さい。」とシビルは落ち着いた声で返した。そしてその場にまだいた大臣たちに


「あぁ、あなた方の中で賄賂を貰ってる人はいないですよね?隠しても調べますから、どうか気をつけて下さいね。」


そう言ってシビルは身体を翻して陛下の後を追った。シャルルも同じようにして陛下の後を追った。



残った大臣たちの間で「お前、もしや………?」と、お互いに監視しあった。結論から言うと残った大臣のうち、元国王についていた大臣2名が賄賂をもらっていたのだが、シビルは見せしめに一人を更迭することで他の2名に対して警告をしたのだ。残った2名は顔が真っ青になり、賄賂をどうにか処理して二度と貰わないと心に誓ったのだった。どうやらシビルの思惑通りになったようだ。




ルシアンは騒動が起こっているとは思わず、大臣たちに賛同を得たので「これで堂々とララに会う事が出来る」と浮足立っていた。


いつも通る執務室へと続く回廊。今日は景色が違って見える。ふと立ち止まった時、風が〝サワサワ………〟と通り抜け、無性にララに会いたくなった。


「……………………。」


回廊から見える庭園を見ていると花が楽しそうに揺れているではないか。


〝あぁ…。そうだ、ララに会いに行こう!ちゃんと大臣に認めてもらったと報告に行こう!〟


ルシアンの顔は〝ぱあぁっ〟と明るくなった。

その時、シビルたちがルシアンに追いついてシビルはそんなルシアンの表情を見て〝これは…!ヤバイ!〟と思ったと同時にルシアンが駆け出したのだ。


「陛下っ!」シビルが手を伸ばしたが完全文系のシビルに対して騎士の照合も持っているルシアンとではシビルが捕まえられるはずがなかった。そんな二人を見てシャルルは笑っていた。


〝ははは!どうせララに会いに行ったんだろう。〟シャルルは知っていた。ララもルシアンを待っていることを。だから慌てて飛んで行くルシアンを見て本当に嬉しいのだった。


〝まぁ仕方ない、シビルの手伝いくらい、してやるか。〟そう思いながらルシアンに呆れているシビルを見ていた。



「もうっ、シャルル殿!どうして陛下を止めて下さらなかったのですか?」


「ハハッ、ちゃんと私が手伝いますから。」


「はぁー、あなたは本当に陛下に甘いですね。」


そう言いながら二人でルシアンの執務室へと戻って行った。





そしてまたもや馬舎に行き、ルシアンの馬に乗ってララの元に駆けて行く。一応一国の王なのだから馬車に乗って行けばいいものを、馬車だと遅いからといつも馬を走らせるのだった。



王宮を出て王都を通り抜け、東へ進む。ダンテのいたプラスタール公爵領に入り、更に東へ進むとクラハトール侯爵領になる。ルシアンは今は命を狙われる可能性が少なくなったが、年の為、途中で変身して移動していた。ローブを被っているから変身する所は誰にもわからないのだ。


クレハトール侯爵邸に着くと執事が出迎えた。


「ようこそ………。ハッ。」お客様の名前を述べるところだが、執事は機転を利かせて述べずに頭を深く下げた。


「侯爵はいるか?大事な話をしに来た。」


ルシアンがそう言うと執事は「どうぞこちらに。」と言ってすぐさま応接室へと案内し、「ご主人様に連絡して参りますので少々お待ち下さい。」と言って応接室を出て侯爵に連絡をした。侯爵は「大事な話」と聞いてすぐさま応接室へと駆け付けた。


「大変お待たせ致しました!」


「ああ、急にすまない。ようやく大臣の賛同を得たのでね、その報告に来たんだ。」


そう言うルシアンの言葉に侯爵は〝やっとだ〟と安堵した顔で


「ようございました。」


と返事をした。



「うん、それで式は予定していた通りに行うから、そのまま準備を頼む。」


「承知しました。」


「ララは部屋に?」


「いえ、今は庭園の方にいると思います。お呼びしましょうか?」


ルシアンは少し考えて


「いや、僕が行くからいいよ。ありがとう。二人っきりにさせてもらえるかな?」


侯爵はその言葉で〝もしや陛下がララにプロポーズする気では…?〟と勘ぐって


「ええ、わかりました。」


と返事をした。



そんな侯爵を見てルシアンは〝バレバレってわけか。はは。〟と思った。そして応接室をあとにしてララを探しに侯爵邸の庭園へと出向いた。








ご覧下さりありがとうございます。流石ルシアンの側近ですね。一人を見せしめにしてあとの者を管理する。これで当面は扱いやすくなるのでしょう。

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