『射抜かれたプレスマン』
プレスマンが、高い木の上で、どこかに原文帳はないか探していました。見つけたら、飛びかかって速記を書くつもりなのです。時代によっては不適切な行動ですが、これはお話です。
あいにく原文帳は見当たらず、プレスマンは、かなりの長い間、木の上からあたりを見渡し続けました。そこを狩人が通りかかり、プレスマンに矢を射かけました。弓は弓でしたが、矢はプレスマンの芯でした。
矢は、すなわちプレスマンの芯は、プレスマンを射抜きました。プレスマンは、プレスマンなのにプレスマンの芯に射抜かれたことを、普通の矢に射抜かれた場合と比べて、二重に不幸だと思いました。
教訓:矢に射抜かれたときの不幸が、一重か二重かなんて余裕は、必要ない。