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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

続・イケメン3兄弟とゆかいな仲間たち

作者: satomi

全面書き換えました。よろしくお願いします!

1話 ストーカー被害?!


 俺・(たける)は今日も開店準備をしていた。今日は悟も大学が休講でずっといるし、仕事が捗る。


 ―――俺ら久我3兄弟が営む店は“お命頂戴致します。”というかなり物騒な名前の喫茶店。両親から引き継いだ。

 俺らは長男聡(さとし)がごくまれに接客(客からレアキャラ扱いされてる)、次男の俺・(たける)が接客、三男の(さとる)がラテアートをしている。


 この喫茶店の裏の顔はまぁ、何でも屋かなぁ?でも対価は頂く。なにしろ店名が‘お命頂戴致します。’だし。

 そんなのもあって、うちの表も裏も経理とか雑務をしてくれているのは、()(ばす)。執事?みたいな。完全に裏の仕事を手伝ってもらっているのは、キャサリン。おかまバー経営。敏腕情報屋。ただし、うちの専属なんだけど。


 そんなメンバーで今日も開店します。




 ここよね?私に相応しい場所。うふっ。SNSで大評判だもの。たっぷり拝ませてもらいましょ♪


「「いらっしゃいませー!」」


 やっぱり、眼福!写真の類はここではNGなのよね。残念。SNSの評判よりも男前が2人もいる!


「ご注文はお決まりですか?」

「えーっとぉ。カフェラテを一つ。ラテアートはドロップでお願いしまーす」

「かしこまりました。では、しばらくお待ちください」


待ってる間も男前を見ていれば暇つぶしになっていいわぁ。


(うげっ、変な視線を感じる。ここはひとつ、悟の所に逃げ込もう!)


―――2時間後

尊・「お待たせしました。カフェオレです。で、用件は?」

「えーっとぉ、最近エリカのまわりを付きまとってる人がいるんで、何とかしてほしいです」

尊・「わかりました。では、1週間後にまたここで」

「え?1週間後?うーん……、わかりました!」



尊・「キャサリンどう思う?」

キ・「100%あの女の思い込みネ。人目にはつくわヨ、だってチューブトップにホットパンツだけど、合間からゼイ肉が出てるんだもの!ぶっ、ふふふ。尊クン、よく笑わずに応対出来たわね。私すら、プロポーションには気を使ってるのに!」

尊悟・((キャサリンはゴツイからなぁ))

瀬蓮が現れた。

「尊様はこの瀬蓮が接客のプロとなるようにと教育をしました故……」

悟・「尊兄マジすごいよ。俺は奥で笑い堪えてた。胸・ゼイ肉・尻・太ももで段腹になってるんだぜ?脚は違うけど。頭なしでSNSに写真投稿されてたりすんじゃねー?」

尊・「ま、キャサリン。今回も情報引き出してくれない?」

キ・「イケメンは正義よ!尊クンの頼みなら頑張っちゃう!悟クンもなかなか言うわね。あ、さっきのでもうSNSにアップされてる!こういうので目線が気になるとか言ってるのか……」


―――1週間後

尊・「うちの専属の情報屋に貴女について調査してもらいました」

「あら、そこまでしてもらってるのね。付きまとっている人いるでしょ?少なくとも3人は」

キ・「冤罪ヨ。付きまとってるんじゃなくて、帰る場所が同じなだけ。同じマンションの住人。話を聞いたら、「そんなわけねーだろ」って笑われたワヨ」

「えっ?じゃあじゃあ、視線を感じるのは?」

キ・「貴女がそんな格好してるからねぇ。SNSに投稿されてるわヨ?顔抜きで」

「やっぱりSNSに勝手に投稿されてたりするんじゃない。これだから、持って生まれた美貌って困るわぁ」

 キャサリンはスマホの画像を見せた。

キ・「SNSですごい馬鹿にされてるけど?大評判ヨ?どこまで拡散してるのかしら?」

「嘘よ。嘘嘘!作った画像じゃないの?」

キ・「それなら、自分のスマホで確認すれば?」

 確認後、彼女は項垂れた。まぁそうだろうな。

「この後、どうすれば……?」

「海外に行くなり、ダイエットするなり好きにすれば?」

 キャサリンは女性に冷たい。

キ・「あぁ、エリカさんは資産と呼べるもの持ってないわヨ?そうよね?どうするつもりだったの?」

「え?それは……エリカの初めてを捧げようと……」

 ハッキリ言って迷惑だ。

尊・「貴女もそうですが、依頼者に報酬を選ぶ権利はないんですよ。そうですね、それでしたら―――瀬蓮!」

「お呼びですか?」

尊・「瀬蓮の部下にこの依頼者のような容姿を好む人はいないか?」

「一人くらいいるかと……」

尊・(瀬蓮も悩むのか…)



「「「では、“お命頂戴致します。”」」」



その後

尊・「なんか、瀬蓮の部下とうまくいったみたい」

「不肖瀬蓮も相手を探す骨を折ったかいがありました」

聡・「独占欲が強いらしくな、こないだみたいな格好はNG。あと、妊娠も発覚したらしい。それで、母胎に影響しない程度にダイエットしているって話だ」

キ・「はぁ、妊娠・出産は女の夢よねぇ」

悟・「キャサリンはおと……っむぐ」

 俺は悟の口を塞いだ。

尊・「それ以上言うと、血を見る。やめておけ、聡兄の出番になる」




2話 プリティ・ウーマン?!


へぇ、流石SNSで評判のカフェね。隠れ家的だし。――――でも、私みたいのが来店は迷惑かな(笑)


「「いらっしゃいませー」」


うわっ、眩しい!超イケメン兄弟が現れた。――――私には縁がない人種だわ。拝みましょうか?


「注文はお決まりですか?」

 接客だもん。私に向ける笑顔だって、外面だけよね。

「カフェラテをラテアートはドロップをお願いします」

「では、しばらくお待ちください」

 そっかぁ、仕事の合間に話はできないから、喫茶店業務が終わってからかな?それなら私はPCで仕事してましょう。きっと数時間かかるでしょうから。


「ねぇねぇ、あのPC使ってる人。客よね?何を注文してるのかしら?テーブルに何もないじゃない?イケメン観察?」

「あるー(笑)」

 この手の侮辱は慣れた。もう子供の時からだ。あれ、物心ついた時からかな?「ブスが〇〇君にバレンタインチョコあげるんだって(笑)」とか「罰ゲームで告白しました」とか。ふぅ、ハッキリ言って相手にするのが面倒なのよね。どうでもいいでしょ?放っておいてくれればいいのに!



―――2時間後

尊・「お待たせしました。ご用件は?」

「大丈夫ですよ。PCで仕事してましたから。用件ですね。『私』を殺して新しい『私』を作ってください」

尊・「えー、ちょっと意味が……」

「あ、わかりにくかったですか?今の自分が嫌いなんで、秘密裏に消してください。そして、私を生まれ変わらせてください」

聡・「尊には難しいか……。まずは偽装殺人だな。そのあと、New坪内さんを作ればいいんだな?整形とかで」

「そうです」

尊・「聡兄、流石です。では、また1週間後にここに来てください」



尊・「殺人は面倒だなぁ」

瀬蓮が現れた。

「この瀬蓮がなんとかいたしましょう」

聡・「ほら、俺が死亡届書けるし(笑)」

尊・「笑って言う事じゃねーよ。New坪内さん計画はどうする?」

キ・「ハーイ!あたしが美容関係の指導するワ。化粧の仕方とかファッションとか?」

「では、わたくし瀬蓮は教養の指導をしましょう。いくら美人でも教養のない人は魅力がありませんからな。あと、整体とかもできます。姿勢の矯正。本日見たところ、猫背のようでした」

聡・「俺は、整形担当な」

尊・「随分ビックプロジェクトだな?」

悟・「プリティ・ウーマンみたいで楽しい♪」

「ほう、悟様は若いのに往年の洋画までご存じなんですか」

悟・「瀬蓮がスパルタ教育で叩き込んだんでしょ!瀬蓮好みの映画!」

尊・「俺はアフターの坪内さんの名前でも考えるか。ビフォーは坪内さんだけど、アフターはどうするかだよ。ほら、戸籍にも使うし」

「では、決め次第瀬蓮にお知らせください。戸籍も新しく作るんで」



―――1週間後

尊・「坪内さん、本日で貴女には死んでもらいます。保険金の受け取りなどの雑務はうちの瀬蓮がうまいことやります」

「えーと、死ぬとは?」

聡・「コラ!尊。説明省きすぎだ。偽装です。死亡届は私が書きます。私は医者の免許持ってます。

  そのあと、貴女は整形手術を受けてもらいます。執刀は私です。これで完全に見た目が他人になります」

「え……私、手術代とか持ってないんですけど?」

聡・「手術代など諸々全てこちらで持ちますのでご心配なく。術後はうちの専属の情報屋のキャサリンが美容関係の指導をします」

キ・「ハーイ。よろしくネ。本当に自信がないってオーラが体から出てるわねぇ。私に任せてね」

「……オネェ?」

キ・「イヤだ!間違って男に生まれてきてしまったオンナよ!オンナ!ヨロシクネ」

聡「・で、教養などはうちの瀬蓮が受け持ちます。猫背だそうで、整体もするそうですよ」

瀬蓮が現れた。

「紹介にあずかりました瀬蓮と申します。どうぞよろしくお願いいたします」

「うぎゃー、出たー!暗闇から人が湧いたー!」

悟・「さっきからというか、ずっといるんですけど、気配を消してるんでなかなか気づけない人ばかりなんですよね(笑)」

尊・「術後は別人です。名前も変えてもらいます。戸籍も変えます。銀行とかの口座の変更とかこれらの手続きは瀬蓮がしてくれます。別人の職業も斡旋します」




「「「では、“お命頂戴致します。”」」」




尊・「さっそく聡兄が手術だしなぁ。悟は助手してる……。名前どうしようか?直感で!『桐生彩』でどうだ?」

キ・「いいんジャナイ?美人になる予定だし、名前負けしないわヨ」

尊・「キャサリンにも手間かけるなぁ。瀬蓮にも」

キ・「あぁーん!私はあの映画好きだからいいのヨ。自分が女の子を磨けるんだもん。楽しそうじゃない?」

「瀬蓮としてはこれが仕事ですから。部下も投入すればなんてことない仕事量ですよ」




3話 わかる人にしかわからない……


「「いらっしゃいませ!」」

尊・「カランて鳴ったから間違えないと思ったんだけどな」

悟・「いや、兄貴は合ってる……。おそらく幽霊のお客様だ……」

瀬蓮が現れた。

「流石は悟様です!瀬蓮にはハッキリと姿が見えますぞ!」

尊悟・「接客は瀬蓮に頼んでいいかな?姿が見えないんじゃな……」

尊・「悟は昔から兄弟でも霊感強かったもんな」

悟・「別にいいことでもないでしょ?」


「ほう、きちんと葬ってほしいと。どの程度で?あ、私はここでずっとはたらいております瀬蓮と申します。以後お見知りおきを」

「私は集団で自殺に見せかけて殺されました。えー、犯人はこいつです」

 写真を持っていた。

「こいつの名前は、時信二」

「私どもの方でこいつを秘密裏に始末すればいいですか?」

「こいつの命と引き換えに集団で自殺に見せかけられた集団をキチンと葬ってほしいのです。大仰にしなくていいのです。ただ、海に骨を流すとかで構いません」

「それすらもしていないと?今、ご遺体は?」

「某所に放ってあります。腐敗が進んでいます。もうすぐ白骨化します」


 俺らは瀬蓮から事情を聴いた。そう言う事なら、では……




‘お命頂戴致します’




 もう死んでるのか……。頂戴するのはこの人を殺した外道の命だけど、そういうのは瀬蓮が得意かな?

 今回の件は瀬蓮に全面的に任せよう!


尊悟・「瀬蓮、今回は全面的に瀬蓮に任せた、俺らには見えないし」


「では、この瀬蓮が全力で尽くしたいと思います」



この後、外道・時信二は練炭自殺と遺書で見つかった。多数の自白と共に、他にもやったらしい。

なんか、殺人に快楽を覚える体質になったそうだ。瀬蓮から聞いた。

 殺された集団は手厚く海に骨を流すという方法がとられたらしい。遺族からは「うちの寺で!」という話も出たらしいが、そこは瀬蓮がうまくやったみたい。金だろうか?そこはあんまり突っ込まないでおこう……。


曰くキャサリン、「今回なんもしてないじゃないー!!」

相手が幽霊だからね……。








読了ありがとうございました!

私はキャサリン推しか、瀬蓮推しか…。悩みどころですね。


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