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よくある魔王ちゃんと聖女ちゃんのお話。  作者: 筆々
12章 魔王ちゃんと聖女ちゃん、夜を刺し穿ち朝を迎えたい。

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ギルドの受付お姉さん、宝石の煌めきに惹かれる

「セルネくんとタクトくん、クレインくんも大丈夫かしら?」



「大丈夫でござるよ。あの3人なら、然う然うなことがなければ遅れることはないでござる」



 プリムティス、ゼプテンの住人をギルドにある地下闘技場に案内をし終えた私は、外に出て最近大いに活躍中の学園の勇者様パーティの1人であるオルタくんに声を掛けた。



「マナ嬢は少し心配し過ぎでござるよ」



「だって、さっき戻ってきたみんなが……」



 先ほど、住民を連れた冒険者がひどく焦ったような、切羽詰まったような顔で学生の1人が足止めをしている。すぐに救援に行きたいと話した。

 彼らから話を聞いたセルネくんとタクトくんが飛び出して行き、クレインくんとオルタくんが顔を見合わせて頷き合い、そしてクレインくんだけが彼らを追っていった。



 きっとセルネくんたちのお友だちだったのだろう。

 だからこそ話を聞いた彼らが飛び出していった。私はチラとオルタくんの顔を覗く。



「ん? ああ拙者は大丈夫でござるよ。それにリョカ様から住民たちの護衛を任されたでござる。1人くらいは残っていないと格好つかないでござる」



「オルタくん……」



 多分嘘だ。

 その証拠に、本来なら休息をとるべき順番のはずの彼がこうしてギルドの外に出て、ずっとセルネくんたちが駆け出して行った方向を見ており、本当なら今すぐにでもみんなの下に行きたいのだろう。寒さ対策のマントが今は寂しく揺れている。



「助かるですよ~オルタさん」



「マスター」



「マナもお疲れ様~」



 マスターが疲れたような顔をして戻ってきた。



「戻ってきた冒険者を説得するのがこんなにも大変とは思わなかったですよ~」



「ああ、ジンギと一緒にいた冒険者でござるな。彼らは何と?」



「いえいえ、あのひよっこもなかなかやる物だと思いましたよ~。自分たちが助けに行くんだ、あの子を死なせるわけにはいかないと。そりゃあもう大人気でしたよ~」



「そうでござったか。リョカ様とミーシャ様と話をして、彼奴も変わったでござるな」



「ちょっと戦うのが楽しみになってきましたよ~」



「手加減をしてあげてほしいでござるが、まあジンギだったら乗り越えられるでござるな」



 マスターと会話したからか、オルタくんの肩に掛かっていた力が抜けたように見えた。



「あら?」



 そうしていると、紙で出来たツル? が私の下に飛んできた。



「あらマナ、随分可愛らしい伝令になったんですね~」



「ああはい、リョカちゃんから教えてもらったんですけれど、私のスキル、形で速さとか性能が変わるようでして」



「リョカ様は色々なことを知っているでござるなぁ。マナ嬢のギフトは確か……」



紙姫守(しきがみ)だよ。詠唱型のギフトで、あちこちに紙を飛ばしたり、紙で身を守ったりできるギフトなの。まあ戦うには向いていないけれど、こうして私の力の籠った紙ならどこにいても手紙を届けることが出来るから――っと」



 私は紙を受け取り、それを開いてみてみる。

 多分セルネくんたちを追った冒険者の1人が寄越した物だろう。

 もう助けることが出来たのかと期待して中身を読むのだけれど、私の顔はきっと目に見えて青くなったことだろう。



「マナ?」



「……セルネくん、タクトくん、クレインくんと接敵したのは、A級冒険者――狂仁(きょうじん)と神秘の妖精」



「バイツロンド=ルクシュとパルミール=エルマですか~」



 私はすぐにオルタくんに顔を向け、大きく口を開けてセルネくんたちを助けに行くように口にしようとした。



「……」



 けれど、オルタくんは眼前を睨みつけながら、血が出るほど拳を握っていた。



「オルタくん」



「マナ嬢、お心遣い感謝するでござる。拙者、その2人については知らないでござるが、ならばこそ拙者は尚更ここを動けなくなったでござるよ」



「どうして」



 オルタくんが眼前を睨む。

 港の方から異臭がする。ギルドを中心にあちこちから呻き声のような不快な声が響いてくる。



 周りの冒険者たちも気が付いたのか、それぞれが手に武器をとるけれど、やはりこれだけの数の不死者、その顔は緊張に塗れていた。



 けれどその最前線で、オルタくんがここの誰よりも頼もしく嗤う。



「拙者の背で友が強敵と戦っているのに、一体誰がここから逃げ出せと言えるか! 今拙者がするべきは友が安心して敵と刃を交わすことのみ! ここで拙者が折れてしまっては友が安心して戦えない!」



 オルタくんの周囲がキラキラと輝きを発して煌めく。



「『クラックリングプリズム』――友が守りたい者がここにはいる。友を守りたい者がここにはいる! ここを通りたくば、拙者を殺してみろ。ただしこのオルタリヴァ=ヴァイス、なんであろうと退く気はござらん! 覚悟して掛かってくるでござるよ」



 オルタくんの発破に、俯き気味だった冒険者たちが声を上げた。

 新入りに後れをとってたまるか。オタクセが覚悟を決めているのに俺たちがひよっていてどうする。等々の声が上がり、オルタくんを中心に戦う者の熱気が周囲を包んだ。



「オルタさん、よく言えました~。それでこそリョカさんの従者で、勇者の剣です~。私が作るべき空気を一瞬で作ってくれましたね~」



「拙者はただ、ここでやるべきことを声にしただけでござるよ。さっ、マナ嬢は中へ、ここにいると危ないでござるよ」



「う、うん」



 オルタくんが背に私を隠すように手を広げた。



「アルマリア殿、先陣は拙者が貰うでござるよ」



「どうぞ~」



「ジュエルアーネット! ジブリッド商会が背後にはいるでござるから惜しげもなく使えるでござる! 今宵舞うのは煌々石(こうこうせき)、原石の煌めきこそが我らの道を照らすでござるよ!」



 オルタくんがマントを翻し、腰に掛かっていた何かを両手で引き抜いた。

 不思議な形の武器? 直角に曲がっている投擲して遊ぶ玩具のような形で、オルタくんがスイッチのようなものに指を掛けていた。



「リョカ様とヘリオス師から頂いたテッポウなる武器、今こそ活躍させるでござるよ!」



 2つのテッポウと呼ばれた武器をオルタくんが見当違いな方向に向けた。

 そして次の瞬間、何かが破裂するような音と共に、オルタくんの手元から何かが射出された。



 オルタくんが放ったそれは辺りに降り注ぐ宝石の欠片に反射し、そして飛び回る宝石の飛翔物を経過したと思うと、目に見えるほどの光の線となって飛び出してきた不死者の頭を貫いていった。



「まだまだ行くでござるよ!」



 あちこちに連射される光の元、次々と宙に放たれたそれらは光の波となって次々と不死者たちを撃ち抜いて行く。



「お~やりますね~。鏡哭と似たようなものなんでしょうか~? それじゃあ私も――『神装・鏡哭』」



 オルタくんとマスターが放つ光線が眩いまでに敵を倒して行き、それを抜けてきた不死者を各個撃破していた冒険者たちが呆けたように2人を見ていた。



 本当に綺麗だと思った。



 オルタくんが放つ宝石も、マスターが放つよくわからないスキルも、息を呑むほどの美しさだった。



 けれど突然、マスターの顔が曇った。



「オルタさん!」



「む――」



 港の方から物凄い速さで何かが転がってきた。



「グリットジャンプ!」



 オルタくんに突っ込んできた巨大な物体を、マスターが手をかざし、リョカちゃんがやっていたようにグリットジャンプで別の場所に転移させようとした。



「うぐっ」



 しかし何とかマスターは軌道を逸らすことに成功したみたいだけれど、はみ出た箇所に体が当たり、そのまま飛んでしまう。



「マスター!」



「よっと――」



 飛び上がり落ちてきたマスターをオルタくんが無事に受け止め、転がった物体を睨みつけた。



 そしてその岩のような物体が大きく伸び(・・)をして声を放った。



「お~? お~、パルミールが言っていた通りだぁ。アルマリアは甘い、冒険者の1人でも狙えば勝手に自滅する。ぐふ、ぐふふ――僕が、最強だぁ!」



 オルタくんがそっとマスターを横たわらせる。



「ごめんなさいオルタさん、リョカさんの真似をしようと思ったんですが~失敗しちゃいました」



「いや、拙者も油断していたでござるよ。この責任はとるでござる」



「でも――」



「ぐふ、ぐふふ。アルマリアをやれば後は雑魚。僕がやった、僕が勝ったぁ! やっぱり僕が最強なんだぁ――ぐぇっ!」



「おいデカイの、貴様が誰かは知らないでござるが、それが貴様らのやり方でござるな?」



「あ~なんだぁこのデブ。それと今のお前かぁ? 残念だったなぁ僕は岩石になることが出来るからそんな攻撃効かないんだよぉ」



 オルタくんが放った攻撃は彼の顔に弾かれ、痛みでもないとでもいうようにその箇所を掻いていた。



 私は彼の正体に覚えがある。

 岩転王(がんてんおう)――私がギルドに勤める前になるけれど、その時のA級冒険者で、名前はコジュウロウ=イクタ、ギフトは確か『岩々転戯(がんがんてんぎ)』、行方不明になり、死亡扱いになっていたはずだけれど、まさかここで相見えるとは思わなかった。



 彼と面識のあったガイルさんに以前聞いたことがある。

 あれは面倒で独り善がりのクソ野郎だと話していたことがあり、気に入らなければ依頼人を平気で傷つけ、自分より強い相手はどんな手を使ってでも倒しに行こうとしていたそうだ。



 オルタくんとマスターを下げなければ。今この2人を失ったら私たちに勝ち目はない。

 私はオルタくんの手を掴もうとする。けれど――。



「……」



 オルタくんから、まるでガイルさんやテッカくんのような圧が放たれていることに気が付き、手を引っ込める。



「マナ嬢、アルマリア殿を連れて下がっているでござるよ」



「でも!」



「オルタさん、そいつは以前、ガイルさんと引き分けたほどの実力者ですよ~」



「そうでござるか、それなら先輩でござるな」



 オルタくんが嗤う。

 そしてテッポウを構えてその先端をコジュウロウに向けた。



「今宣言してやるでござる。貴様は腹をぶち抜いて殺すでござる」



「あ~? あ~? そんな弱っちそうな見た目で何が出来るんだぁ? 僕こそが最強なんだよぉ」



「アルマリア殿が誇るべき個所を貶し、挙句の果てにそんな戦士の風上にも置けないことをしておいて最強だと嘯く貴様を許してはおけないでござる」



「あ~ん? 嘯くだぁ? どう考えても僕が最強だろうがぁ! 『巻き込む岩の王(ストーンマン)』!」



 岩を巻き込んでどんどんと大きくなりながら転がってくるコジュウロウ。

 オルタくんはテッポウの握りにある部分を押し、そこから何かが落ちたのだけれど、そこに腰から引き抜いた棒状の物を差し込むと再度構えてコジュウロウに何発も打ち始める。



「効かないよぉ!」



 コジュウロウが不愉快な笑い声を上げながらオルタくんに突っ込む。

 けれど彼は華麗な身のこなしでそれを躱しながらも、効かないのは目に見えているのに何度もテッポウを放って行く。



「案外俊敏だなぁこのデブ――でも、最強の僕には関係ないよぉ! 『岩塊魂(ガンズコンズストーン)』」



 そのスキルの使用で、コジュウロウに次々とあちこちから岩が飛んできた。彼はそれを巻き込み、どんどんと巨大化していく。

 そして大きくなった姿から幾つもの岩石を飛ばして来て、それに直撃したオルタくんが苦痛の表情を浮かべた。



「オルタくん!」



 コジュウロウはすでに、パンチ一発だけでゼプテンを破壊出来るほど大きな岩の巨人となった。



 私も、そして他の冒険者も、コジュウロウの姿を見て歯を食いしばる。

 あんなものに攻撃されたらこの辺りも、避難してきた住人もひとたまりもない。



 私が顔を伏せると、マスターが袖を引っ張ってきた。



「マナ、私がグリットジャンプであいつもろとも飛びます。だからその間に、みんなの避難を」



「マスターは?」



「リョカさんの助けでも待ちましょうかねぇ~」



 そうやってはにかむマスターだったけれど、その額には脂汗が滲んでおり、自分が助かる気のない選択をしていることを察せられる。



「……アルマリア殿、自分のケツくらい、自分で拭けるでござるよ」



「あなたに何かあったら、リョカさんとガイルさんに怒られちゃうですよ~」



「あなたに何かあったら、拙者は腹を切るでござるよ」



 フラフラと立ち上がったオルタくんが、短剣のようなものを取り出した。



「オルタさんそれは!」



「まだ終わっていないでござる。それに、絵図は描いた(・・・・・・)でござるよ」



 こんな状況でも嗤うオルタくんに、私は握り拳を作る。

 そうだ、彼は冒険者だ。どんな過酷な場面でも体を通った信念を曲げることの出来ない大馬鹿の一員だ。

 一体、私がギルドでどれだけ働いていたと思っているんだ。

 冒険者があんな顔をした時は、誰が何を言っても聞くわけがない。

 そして私がここで働く理由で、それを聞いていたい、支えていたい、大好きな彼らの心だ。



「そろそろ終わりにしてあげるよぉ! 僕が最強だと思いしりながら死ねぇ!」



 コジュウロウの拳がゼプテンを、オルタくんに迫る。



 私はたまらず駆け出した。



「マナ!」



守気転々(しゅきてんてん)、かしこみかしこみ申します。我らを守る不動なる一片、繋がり紡いで我らに守護を与えたまえ――『守護錬界(しゅごれんかい)神羅紙天解しんらしてんかい』」



 紙姫守の最終スキル、私が普段から持っている依頼書の束、ギルドから集まってくる紙たちが次々と守護の気を帯びてオルタくんを、ぜプテンを守るために壁となった。



「紙ごときでぇ!」



「むぐっ」



 痛い。紙が悲鳴を上げ、幾枚かがブチブチと音を鳴らして千切れていく。それはまるで私に返ってくるように痛みとなって体を奔っていく。



「ダメ、私じゃ――」



「十分でござる。貴殿も、戦う者でござったか、マナ(・・)



「ふぇっ」



 どこまでも戦士の如く嗤うオルタくんが、突然私を抱き寄せ、自身の腕を短刀で切り裂く。

 私の顔は赤くなったり青くなったりと忙しくなっている場面で、オルタくんはその女神にすら抗う勇者や魔王や聖女のように嗤っている。



 ああそうだ、彼らもまた、魔王や勇者、聖女と共にある者だと。



 コジュウロウに極悪人も逃げだすような凶悪な笑顔を向けながら、オルタくんが大量に流れ出た血液に手を添える。



「アルバトスカイン!」



 血液が固まっていき、宝石の巨人へと変わった。



「そんな脆そうなものぉ、こうして――」



 岩石の巨人が宝石の巨人が伸ばした腕に向かって拳を繰り出した。

 そして宝石巨人の腕はいともたやすく砕けてしまい、もう片方の腕も同じように砕かれた。



「オルタくん!」



「いや、これでいいんでござるよマナ、拙者はこれを待っていたでござるよ」



「え?」



 確かに宝石巨人の腕を砕いた岩石の巨人、けれど岩石巨人の腕が徐々に宝石で覆われていることに気が付き、私は驚く。



「なぁ、なんだこれぇ!」



「気付いていなかったでござるか? 拙者がさっきから撃っていたのはマテリアルイーター、岩を侵食する宝石でござる」



 砕けたはずの宝石巨人の腕が、岩石巨人の宝石を巻き込みながら形作っていく。

 両腕を宝石巨人の腕と同化させられた岩石巨人が身動きが取れないのか、体だけをあたふたと動かしている。



 しかもオルタくんは念入りに足にもそのマテリアルイーターを使用しており、脚すらも宝石で固められていた。



「岩であったのなら貴様の支配下だったでござる。しかし今は宝石、貴様の支配など受けないでござるよ」



 オルタくんが宝石巨人の背中から岩石巨人に向けてテッポウを構える。

 すると彼のスキルであるジュエルアーネットが宝石巨人の目の前で編隊するように集まり、まるで手を繋ぐように正面に円を描き、くるくると回っている。

 そしてそのジュエルアーネットの集まりは、岩石巨人までの道のりをどんどんと大きな円となって続いており、岩石巨人の腹部にオルタくんがテッポウの先端を向けた。



「腹ががら空きでござるよ」



「あ、ああ――ま、まってぇ。ぼ、僕はただ、最強に」



 オルタくんのテッポウから、岩石巨人までの伸びる道のり、円ちゅうのように伸びたそれは、完全にコジュウロウを捉えた。



「アルバトスカインに使われている宝石は煌めきを射出する傷つける宝石、煌々石は煌めきを蓄えて大きくする宝石でござるよ」



「あ、ああ、待ってくれよぅ、ぼ、僕たち、きっとまだまだ高め合える――」



「宣言通りでござるよ。腹ぶちまけて死に晒せ」



 オルタくんが放ったその一撃は、アルバトスカインを通り光線へと変わり、ジュエルアーネットを通ると数拍おいてさらに大きな光線となる。

 そしてそれは徐々に岩石の巨人の腹部を穿つほど大きな光線となり、コジュウロウへと届く直前、オルタくんがここにいる誰よりも凶悪な顔をした。



「リョカ様とミーシャ様を差し置いて最強を名乗るとは、世界を知らなすぎでござるよ」



「あぁぁぁぁぁっ!」




 コジュウロウの断末魔と共に光は空へと伸びていき、岩石の巨人は命を切らしたかのようにその場で崩れ去った。



「……」



 周りの冒険者も、横になっていたマスターも立ち上がり、呆然とオルタくんを見つめていた。



 そしてそんな周囲の視線とは違い、私の顔は熱を持っており、抱きしめられたその腕に頭の中がぐちゃぐちゃになりそうではあった。



「あ、あのマナ? オルタさん、大丈夫ですか?」



「へ――?」



「……」



 オルタくんに目を向けると、顔面蒼白で、今も尚腕から血を流しており、大分危ない感じではあった。



「わ、わぁっオルタく~ん! ちょ、ちょっとしっかりして!」



「と、とにかくギルドに運びましょう。マナも手を貸してください」



 そうして、マスターや他の冒険者の手を借り、オルタくんを安全なギルドへ運んだのでした。

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