【コント】家族の団欒
実家での会話がネタ元なので、家族に読まれたら詰む状況.....良ければお読み下さい。
登場人物:父親、妹なつこ(通称なっちゃん)、姉あきこ
場所:家のリビング
リビングにあるコタツで父親とその娘が食後にのんびり寛いでいた。
父親「そういえば....あきこ、再就職おめでとう。」
妹「お姉、良かったね」
姉「2人ともありがとうね。」
父親「お前が勤める所はエステサロンやったな?どこにあるんや?俺が客として行ってやろうか?」
姉「そんな事言われて、態々職場の場所言うわけないやろ。.......やめてよ。恥ずかしい。」
父親「最近、イケてる男性はエステに通ってるって聞いたからな。俺程のイケメンが通わない訳.......なんや、なつこ。その鏡は。」
妹「いや、どうやら自分の顔、今まで生きてきた56年間で1度も見たことないみたいやったからさ。(そっと父親の前に自分の三面鏡を差し出す)」
父親「毎日見とるし、要らんわ!そんなもん!.......それより、あきこ、ホンマに行ったるから職場の場所教えろや。」
姉「言うわけないやろ!?ほんまやめて。」
妹「そんなに子供が働く職場行きたいなら、私の職場おいでよー!いつでもウェルカムだよ!」
父親「.......一応確認するが、お前の職場どこや?」
妹「え?自立したシニア向けの老人ホーム。」
父親「俺はまだ56歳やぞ!?ボケても無いのに、何でそんな所行かなあかんのや!?」
妹「軽くボケてると思うで。父ちゃんのお母ちゃんである婆ちゃんもボケたから、素質あると思うねん。」
父親「そんな素質要らんわ!」
妹「いや、父ちゃんこの間も日傘のこと『小傘』って言うてたし、ぜんざい食べながら、『この大豆の風味がたまらん』とか言うてたやん。」
父親「そんなん知らん!それに、仮に言ってたとしても人の言い間違いに対して嬉々として揚げ足取るんやない!」
妹「それにな、父ちゃんよく考えてみ?多分父ちゃん、入所すれば凄い褒められると思うねん。『ちゃんと体操出来て偉いなー』とか『ちゃんと歯磨けて偉いなー』とか。美人だった面影が微かにあるヘルパーのお姉さん達とかダイナマイトボディのお姉さんに褒められるんやで?.....嬉しない?」
父親「全く嬉しないわ!俺は子供とちゃうぞ!?それに美人だった面影が微かにある....とか絶対今は美人とかけ離れてる俺と同い年くらいのおばちゃんヘルパーやし、ダイナマイトボディのお姉さんとかただ単に太ってるだけやろ。」
妹「ヘルパーのお姉さん達、皆40歳から60歳くらいやけど肌はピチピチやで?それに皆私が若いからってお菓子沢山くれんねん。私よりダイナマイトボディの人多いから、『なっちゃんはもっと太らなあかん!』ってよく言ってくるよ?」
父親「お前、80キロくらいあるやろ!それ以上太ってどないすんねん!それに皆お前以上ってどういうことや!?」
妹「そんなにないですぅー。78キロですぅー。それに私、身長165cmあるから体重多少重くても大丈夫ですぅー。」
姉「なっちゃん、それは十分肥満よ?お菓子控えないと、また血圧上がるわよ?」
父親「そうやぞ!お前、健康診断で引っかかっとるんやからな!?」
妹「そういう父ちゃんやって、血糖値引っかかっとるやんか!毎日3食食べた上、夜食にまんじゅう3個食べてるん知ってるんやからな!!.......私も貰ってるけど。」
父親「なんか俺のまんじゅう減ってると思ったら、勝手に食ってるのお前か!.......あぁ、それにしてもああ言えばこう言う.......お前は誰に似たんや?」
妹「(父親を指さして)父ちゃん。」
父親「.......そ、そうか。」
妹「父ちゃん、私かてこんな父ちゃんソックリな顔嫌なんやで?親戚一同、母ちゃん見て誰の嫁か分からなくても、私の顔見るだけで父ちゃんの子って理解されるんや。分かる?この屈辱....!!」
父親「屈辱言うな!」
妹「いつからやり直したい?って聞かれたら絶対『精子から!』って答えるわ....」
姉「なっちゃん、精子からやり直すにしても、その精子は父さんのである限り、その顔で生まれる可能性は高いと思うわよ?」
妹「ちっ(舌打ち)。.......さて、父ちゃんのアホな会話に返事してたら疲れてしもて小腹も空いてきたわ。デザート食べよー。」
父親「俺との会話をアホ言うな。お前がアホなだけや。.......それにしても、珍しく気が利くやないか。デザートなんか買ってきとるんか?何があるんや?」
妹「え、そこの棚にあるまんじゅう。」
父親「それは俺のやー!!!!!」
《終わり》
お読み頂きありがとうございました。