ドアを開けて
こいつは何を言ってるんだろうと思った。
殺し合い?ふざけるな。乱おこしてるような江戸時代とは違うんだぞ。
『諸君、服のポケットの中を見たまえ』
キラからの指示だ。
ポケット?何か入ってるのだろうか。
俺は服のポケットを探す。
いろいろあって気がつかなかったが、俺は学校の学ランを着ていた。道理で首の周りが苦しいはずだ。
ポケット1つ1つに手を突っ込んで中身を確かめる。
すると学ランのズボンの右ポケットに折り畳まれた小さな紙が入っていた。その紙を開くと中には数字がかかれていた。
「28……?」
『さて諸君。ポケットの中には1枚の紙が入ってるはずなのだか、見つけてくれたかな?』
スピーカーから再びキラの声が聞こえてくる。
『紙には数字が書いてあるはずだ。その数字は1から50まである。諸君は100人いるわけだから必ず被る数字があるのは諸君にもわかるだろう。その数字が被った者とペアを組んでもらう!とりあえずペアを探して、そのペアと一緒に23時までに体育館に来たまえ。1秒でも遅れたら、その時点で2人とも失格だ。それでは、体育館で会おう』
ブツ…………とスピーカーから電源を切った音が漏れる。ペアを組む?同じ数字の奴と?
そんな初対面の奴とペアを組んでなんかやるとかキラはふざけてるんだろうか。
まあこんな変なゲームみたいなことやろうとしてるんだから、かなりふざけた奴なんだろうけど。
「クソ……とりあえずペアの奴探しに行くか」
俺は再び教室のドアに手をかけ、ドアを開ける。