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選ばれし者

目が覚めると、そこは見慣れた学校の教室だった。


「なんで俺、こんなとこに……」


不思議だった。

外は暗闇に包まれ、真っ暗だ。教室の中は月の光があるからか、辛うじて周りが確認できる。時刻は、22時。

俺は不思議でしかなかった。

俺は18時に家に帰り、21時頃に仮眠をとろうと部屋のベッドで寝たはずだ。

そのはずなのに、何故か今俺は学校の教室にある自分の机に座っている。


「まさか……夢遊病!」


そんなわけなかった。家族から自分が夜中歩き回ってるなんて聞かないし、もし夢遊病だとしても家から2kmも離れたこの学校まで歩いてくるわけがない。そんなわけないと信じたい。


「じゃあ何でこんな教室なんかに……」


誰も答えてくれるわけないのに問いかけてみる。

やはり誰からも返答はない。


「帰るか」


俺は椅子から立ち上がり、教室のドアに手をかけた時だった。


『ガ、ガガ、ガ、ガ、ビー!』


「…………!」


スピーカーから壊れた機械のような音が聴こえてきた。

周りの空気が一気に3度くらい下がったように冷たくなった。

俺の頬を、汗がつたう。

金縛りにあった時みたいに体が硬直して動かない。

時間が、心臓が、何もかもが止まっているような、気持ち悪い感覚が俺を襲う。

やばい。気持ち悪い。教室には俺しかいないはずなのに、そこらじゅうから視線を感じる。いったいなんなんだよ……!

その時、またスピーカーから音が聴こえはじめた。


『ガガ、ガ、ビ……諸君聴こえるかい?私は……そうだな、キラと名乗っておこうか』


変声機を通されたような声がスピーカーから聴こえてくる。


「諸君……?」


諸君と言うことは、この学校には俺以外にも人がいるということだ。

しかし、キラって。漫画の影響受けすぎだろ。


『今キラにツッコミいれたヤツ!絶対いるだろ!そうだよ諸君の想像通りだよ!…………すまない取り乱してしまった。ちなみにこの声は変声機ではなくヘリウムガスだ!』


キラさんに怒られてしまった。つーか何でヘリウムガスなんだよ変声機使えよ。


「さて、そろそろ本題に入ろうか。今この学校には100人の選ばれし者達がいる。この放送を聴いている諸君のことだ。諸君に、殺し合いをしてもらう!」


「殺し、合い?」

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