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異世界転移者は自由に道を突き進む  作者: 鶏天
異世界に召喚されて
4/22

転移者『ゆとり』

今回でキャラクターを1人増やしました。

感想、間違い等ありましたらアドバイスお願いします


「さてと、クレアの話なら近くに開門用の仕掛けがあるらしいけど。」


そう言いながら俺、長道 悠哉は門の周りをキョロキョロと見回す。

普通なら門の前には数人の兵がいてもおかしくは無いのだが、クレアの起こした爆発に『何事だ⁉︎』と驚いて行ってしまった。

・・・まさか全員いなくなるとは思わなかったので最悪『少人数との戦闘は避けられないだろう』と考えていただけにちょっとだけ拍子抜けだ。

ただ観ただけでは何が仕掛けかなど分からないので、クレアから貰ったスキル『天眼』を発動しようとした時、門はゆっくりと開きだした。


「お待たせしましたか?」

「いや、逆に早いくらいだよ。」


そう言って近づいて来たのは背の低い薄いピンク色の短髪、片目を前髪で隠しているのが特徴的だった。

彼女は自分と同じ転移者であり、同じ学校の同級生だ。

そして彼女にはある秘密があった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


〜爆発30分前〜

王城の一室でクレアと話をしている際、不意に彼女は部屋の隅に顔を向ける。

「・・・と・こ・ろ・で〜」

そう言う彼女の口元は悪戯っぽく笑っていた。

咄嗟に彼女の視線を追うが()()()()()()()視線の先には何も無い。

「貴女は何時になったら私の紅茶を飲んでくれるのかしら?」

「・・・・・何時から気づいていたのですか?」

そう言いながら1人の女の子が姿を現わす。

「最初っから、貴女が部屋に入って来たのもバッチリわかっていたわよ。」

「私もまだまだですね。」

「気を落とすことはないわ、『天眼』の前には貴女の『隠形』スキルも意味がなくなるの。・・・もっとも、天眼無しだとサッパリ分からないんだけどね。」

「そうですか、でも気を付けないといけませんね。」

そう言って突然現れた少女は俺の隣に腰掛けゆっくりと紅茶に口をつける。

俺は彼女が誰かを知っていた。

「『甲斐 』さん?」

彼女顔には見覚えがあった。

同じクラスの『甲斐 ゆとり』身長が中学生に間違われそうなくらい低く、短髪なのに前髪で片目を隠しているのが特徴的だったのでよく覚えている。

しかし、一つだけ大きく違う箇所があった。

「よく分かりましたね、長道 悠哉さん。髪の色は変わりましたが私は『甲斐 ゆとり』です。」

そう、髪の色が違うのだ。元の世界の彼女は茶色の髪だったはずそれが今では校則に100%引っかかる薄いピンク色になっている。

「多分、転移の影響ね。」

「転移の影響?」

クレアの答えに咄嗟に聞き返す。

「ええ、貴方達の世界の普通はわからないけどそう言った髪の色はこっちでは珍しくないの。こっちに転移して空気中の『魔素』が身体に入った影響が髪の色に現れたんじゃないかしら。」


クレアの話では『魔素』とはこの世界の空気中にある魔力の構築物質らしい。

簡単に言えば人や他の生物によって容量の違いはあるものの呼吸をすると体内で微量づつではあるが魔素は魔力へと変換されるようだ。


「なるほど、今のところそれが一番可能性がありそうですね。」

「まぁ、あくまでも憶測でしかないけど。・・・それよりも貴女」

魔素と魔力について話し終えるとクレアは甲斐さんに視線を向ける。

その目には魔力が込められているのか少し眼の色が変わっていた。

『天眼』使用時には少し変化がある様だ気を付けて使うことにしよう。

「なんで、偽名を使ってるの?」

「・・・え、偽名!?」

「・・・・・・はぁっ」

クレアは甲斐さんに『偽名を使っている』と言った。甲斐さんの方は観念したかの様にため息を吐く。

「観てはいましたが、天眼というスキルは私にとっては天敵みたいですね。」

「まさか、本当に?」

「ええ、名前は偽ってませんが訳あって苗字は偽名です。」

そう言うと彼女はスッと立ち上がり少し距離を取ると頭を下げた。

「改めて名乗らせて頂きます。私の本名は『伊賀 ゆとり』いわゆる忍者の末裔です。」

『魔素』→『体内』→『魔力』

という事になります。

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