表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
時空探偵ワタル  作者: ベクター
1/1

タイムトラベル

第1話タイムトラベル


婦人「ごめんください。」

博士「はいはい。ちょっと待ってください。」ボワッ

婦人「だ、大丈夫ですか?」

博士「オッホン.なぁに、こんなの日常茶飯事です」

婦人「...」

博士「何か依頼ですかな。」

婦人「この猫を探しているんです。1週間前からいなくなってしまって。」

博士「了解しました。」

博士「未来ぅ、今回は猫探しじゃ。」

ミク「また、そんなのなのー。」

博士「またとはなんじゃ。」

ミク「こうさー、探偵って、殺人事件とか強盗事件とかの犯人を探すんじゃないのー?」

博士「それはテレVの世界じゃ。」

ミク「この前は浮気調査でしょ。」

博士「現実はそんなもんじゃ。これ、クライアントの前で失礼じゃぞ。」

婦人「...」

未来「ご、ごめんなさい。猫ですよね。猫は好きだし、見つけます!」

博士「この写真の猫じゃ。」

未来「かわいい!絶対、見つけるわ!」

婦人「...」

博士「では待合室でお茶でも。ここからは企業秘密ですので。」

婦人「はい...」

博士「えー、いなくなったのは、1週間前かららしいから。1週間前のネオ東京に行ってくれ。」

未来「ラジャー!」

博士「出力確認、座標確認、時間は西暦3017年6月8日。」

未来「タイムトラベル!」


ネオ東京某所3017年中6月8日07:40


渡「やばっ!遅刻する!」

男「おいっ!あぶねえぞ!」

渡「ごめんなさーーーい!」

男「なんちゅー、運転じゃ。」


エアカー運転手「危ない!」

渡「(猫が!)


ミク「セーフ。猫は無事ね」

女の子「キャァァァ」

ミク「?」

男「おい、救急だ、早くしろ」

ミク「嘘...」


ジーク探偵事務所6月15日

博士「おっ、戻ってきたな。猫はどこじゃ?」

ミク「博士...」

博士「なるほどな。猫を助けようとした男の子がエアカー轢かれたのか。」

ミク「お願い!あの男の子も助けたいの!」

博士「困ったのぉ。猫もかわいそうだし、うーん。えぇい!未来、両方とも助けるんじゃ。」

ミク「ラジャー!」

ーーーーーーーーーーーーーー

西暦3017年6月8日07:38

渡「あー、遅刻確定だぁ。目覚まし何で鳴らないんだよ!」

ロボ助「鳴った。でも、渡が起きなかった。これで300回目。おめでとう。」

渡「祝うことじゃねー!」

???「そうよ。」

渡「だ、だれ?」

ミク「私はミク。君ね、いきなり猫を助けるために飛び出すなんてお人好しもいいとこ。」

渡「は?お前何言ってるの?」

ミク「私はね、2分後にあなたが車で轢きそうになる猫を助ける場面を見たの。」

渡「ロボ助、こいつどう思う?」

ロボ助「理解不能理解不能」

ミク「だーかーらー、私はね、タイムトラベルしたの。」

渡「タイムトラベルね。あー、って、犯罪者!!」

ミク「そうよ。犯罪者よー」

渡「時空警察に電話しないと!」

ミク「ターイム!落ち着きなさい。時空警察に捕まったらあなた死ぬわよ。」

渡「どうして?」

未来「あなたは、猫を助けようとして、猫と一緒に死ぬはずだったの。」

渡「それで?」

ミク「時空警察はね、元の時空に戻すのよ。つまり、あなたも猫も予定通り死ぬの。」

渡「オーマイガー!」

ミク「私に感謝しなさい。命の恩人なのよ。お礼の1つくらい言いなさいよ。」

渡「なるほどなぁ。ありがとう。」

猫「ニャーオ」

ミク「悪いけど、私たちは時空警察に追われているの。早くここから立ち去らないと。それでね、君が捕まったら、君の記憶を読まれて、時空に干渉したか調べられるの。」

渡「えー?じゃあ、捕まったら死ぬじゃん」

ミク「だから、私と一緒に来て。」

渡「うーん。死ぬのは嫌だし、分かった。で、どこに?」

ミク「どこでないわ。未来、1週間後によ。あ、そうだ。ちょっと待ってねメモメモ」

ーーーーーーーーーーーーーー

ジーク探偵事務所

博士「ご苦労。」

渡「ここどこ!?え?タイムトラベルしたの俺?すげーぜ!」

博士「き、君は!」

ミク「博士、どうしたの?

博士「い、いや。君、名前は」

ミク「あ、名前聞いてなかったね」

渡「おれは常磐渡。で、こいつは相棒のロボ助」

ロボ助「ヘルパーロボットです。」

博士「(ま、まさか。そんなはずは。これも運命なのか。)」

ミク「博士?」

博士「あ、いや、渡君だね。君もお人好しがすぎるね。」

渡「よく分からないけど、俺猫を助けるために死ぬ予定みたいでしたね。でも、死ぬって言われてもきっとそうしたと思います。」

猫「ニャーオ」

博士「では、クライアントの元に」

ーーーーーーーーーーーーー

待合室

博士「お待たせしました。依頼の猫です。」

婦人「!!!あなたは!」

渡「ん?俺?どこかで会ったことありましたっけ?」

婦人「い、いえ。知人に似てた人ものですから。」

ミク「はい、猫ちゃんですよ。」

猫「ニャーーー‼」

ミク「何で怒っているの?」

婦人「その猫はあなたのもとを離れたくないようです。もしよければ引き取ってもらえませんか?」

ミク「え!いいんですかー!」

婦人「はい」

ミク「あなたはいいの?」

猫「ニャーオ」

ミク「よろしくね!」

博士「えーと、本当に宜しいのでしょうか?」

婦人「はい」

博士「では、これで依頼は完了ということで、お代をお願い致します。」

ーーーーーーーーーーーーーー

ジーク探偵事務所外

婦人「(まさかあの少年は)」

婦人「もしもし、社長、例の件ですが、実は、」

ーーーーーーーーーーーーーー

ジーク探偵事務所

渡「そういや、なんか忘れてる気がする」

ロボ助「学校」

渡「あ!やばっ!学校行かなきゃ!」

博士「何を言っているんだね。今ごろ君は行方不明で捜索されていることだろうに。外に出れば、時空警察に捕まり、死ぬぞい。」

渡「そっか。ってことは、家には」

博士「残念ながら戻れんのぉ」

渡「母さんと父さん今ごろ心配しているだろうなぁ。」

ミク「平気よ。」

渡「え?」

ミク「ロボ助、渡のお母さんとお父さんの様子わかる?」

ロボ助「ロボ美様、ロボ郎様、お父様とお母様のご様子は?」

モニター≪ロボ美「なんともありません。」ロボ郎「むしろ、喜んでいます」≫

渡「ガーン、ショック」

ミク「あのね、家にメモ置いたでしょ。あれにはね、『突然ですが、ネオニューヨークに留学しに行きます。暫く会えなくなりますが、心配しないでください。たまに電話します。』って書いたの」

ロボ助「全く勉強しない渡が勉強しはじめて、喜んでいたそうだ」

渡「なんか複雑」

ミク「まぁいいじゃないの!」

渡「たしかに!学校いかなくていいんだもんな!」

博士「ワシが授業をしてあげるぞい」

ミク「博士は私に授業してくれるのよ。渡も一緒に受けなさい。」

渡「い、いや。俺は頭いいから要らないよ」

ミク「うーん。それはなさそうね。」

猫「ニャー?」

ミク「猫ちゃんの名前何にする?」

渡「それなら、シュレディンガー!」

博士「君、猫につけるには不吉じゃないかい」

渡「シュレディンガーの猫って学校で習ったから。意味は分からないけど。」

ミク「ほら、勉強しなさい」

猫「ニャーオ」

渡「でも、気に入ったみたいだよ」

ミク「シュレディンガーでいいの?」

猫「ニャーオ」

渡「よし、これからみんなよろしく!」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ